先っちょマンブログ

20151207-1

昨日、5年ぶりに開催された「M-1グランプリ」を見て軽い衝撃を受けた。トレンディエンジェルが優勝したからである。
10年間実施され、島田紳助の芸能界引退とともに消えた「M-1グランプリ」が復活するということで、嫁さんと楽しみに見ていたのだが、敗者復活枠でトレンディエンジェルが勝ち上がり、予選9組のうち2位でファイナル3組に残り、そこから審査員9人の評価で優勝が決まった。

敗者復活戦のネット投票で、2位のとろサーモンに大差をつけるブッチギリの1位だったことで嫌な予感はしていた。その嫌な予感どおり、勢いだけの漫才であれよあれよという間に勝ち上がった感じがしてならない。

私も嫁さんも、トレンディエンジェルのネタは「漫才ではない」と思うような"漫才原理主義者"で、トレンディエンジェルが敗者復活から勝ち上がったことも不満だったが、本戦でネタを披露して2位につけたのもどうかしていると思った。
そして、「トレンディエンジェルの優勝だけはない」と思っていたのに優勝してしまった。

ジャルジャルが出てきたときも、「ジャルジャルなんて漫才ちゃうやろ」「コイツら嫌い」と言いながら見ていたのだが、意外と面白かった。最後はジャルジャルか銀シャリで「優勝はジャルジャルかな?」などと夫婦で言い合っていた。

嫁さんは横須賀で生まれ育ったが、滋賀に嫁いで関西のお笑いに馴染みすぎ、漫才番組は欠かさずに見て、ときには劇場まで足を運ぶようになった。私も昔からお笑い好きで、M-1にはそれなりの思い入れがあったが、正直この結果にはガッカリである。

インターネットを見ていると、私と同様にトレンディエンジェルの優勝を不満に思っている人が結構いた。その人たちは、私と大体同じ意見で「あれは漫才ではない。勢いだけ」という論評が多かった。
それでも、Yahoo!の意識調査を見ると、どの組が面白かったかという質問で34%の得票を得てトレンディエンジェルがダントツのトップになっている。

【Yahoo!意識調査】「M-1グランプリ2015」 あなたが一番面白いと思ったのは?

テレビを見ながら、トレンディエンジェルに投票した審査員に「アホか」と思ったが、これが国民の多くの見方、一般的な見方であるのかと愕然とさせられた。
お笑いの好みは人によってまったく違うが、ここまで理解できないのも珍しい。私も嫁さんのなかでは、見る前も見たあとも銀シャリ、スーパーマラドーナ、和牛の評価が高かった。ジャルジャルも意外と面白かったし、よく稽古できていると思ったが、決勝ファイナルで同じようなネタはややくどかったかも知れない。

自分が常に多数派に所属するとは思わないが、それでも少数派の方に属すると多数派の方を「なんでやねん」と思ってしまうことがある。
例えば、毎日新聞が週末の5~6日に行った世論調査で、51%の人が選択的夫婦別姓に賛成したのだという。それだけ見ると「はぁ?」と思うが、その上で夫婦で同じ姓を選ぶとした人は73%で、夫婦別々の姓にするとした人は13%だったという。

これをよくよく考えてみると、「自分は配偶者と同じ姓にするけど、よその家で別々の姓にしたいヤツは勝手にしろや」という人が国民の半分くらいということか。
そう言われると理屈は理解するが、個人的には日本に夫婦別姓の制度が導入されるのは好ましくないと思う。

このように、自分の意見が多数派なのか少数派なのかは気になることは気になる。だからといって意見を変えるわけではないし、多数派が正しく、少数派が間違っているということもない。
しかしながら、この多数派、少数派でいうと、なんとなく少数派に属している方がカッコイイ感じがしないでもない。中二病だと特に強くそう感じるかもしれない。

そういう思いが強くなっていったのがサヨクなんじゃないかと思ったりする。日本を悪い国と考える圧倒的少数派。多数派に「アホボケカス」と言い、政権批判をして、デモで騒いで「オレたちカッコイイー」ってな感じ。
それを思うと、変わった人としか見られない少数派よりも多数派の方でいいじゃないかと思わずに入られない。

だが、多数派でもトレンディエンジェルだけはダメだ。それだけは受け入れられない。この結果には、まったく共感できないのだ。
これと同じ気分を味わっているのが、そこらへんで迷惑デモをやっているサヨクの連中なのだろうか。

20151206-1

4日(金)の日経新聞朝刊は東芝、富士通、VAIO(元ソニー)の国内PC事業3社が事業統合し、来年4月に新会社を発足させると報じた。
同日、読売新聞朝刊では東芝と富士通が合弁会社を立ち上げると報道した。
東芝や富士通は「当社の発表ではない」とコメントしたが、否定しなかったことを考えると、VAIOが入るかどうかは別として、東芝と富士通のPC事業は合体しそうな感じだ。
日経の報道通りそこにVAIOが加われば、国内シェアで1位のPC企業が誕生する。

日本企業のPC事業がいかに苦戦しているか象徴するようなニュースだ。今やスマホに押されてPCの売上が激減しているようだが、それ以外にも外国企業に押されまくっているのだから仕方がない。

今から11年前の2004年12月8日、IBMがコンシューマ向けのPC事業をすべて中国企業であるレノボに売却すると発表したときは衝撃が走った。IBMといえばPC/AT互換機を作った会社であるし、日本IBMはDOS/Vを作った。日本IBM大和事業所で開発されていたThinkPad Xシリーズは、高いブランド力を持つノートPCの代名詞だったのに、レノボに移管されてブランド価値が低下してしまった。大和事業所でXシリーズの開発に関わっていた技術者の多くがレノボに移ったらしいが、それでもIBMと中国企業のレノボではイメージが違いすぎた。

IBMはコンシューマ向け事業を売却し、B to Bと呼ばれるビジネス事業に特化したことで会社を大きく成長させた。
一方のレノボも、IBMから買い取ったブランドや技術によって会社を大きく成長させ、売上も大幅に伸ばした。今や、安いPCからXシリーズのような高付加価値PCを作れる企業へとのし上がった。

この間、日本企業のPC事業はなにをしていたのか。ぼんやりしていたとしか思えない。PCもテレビと同じで、付加価値よりも価格競争力が必要になったのに、日本の企業はいつまで経っても高付加価値の製品を作ることに執着した。「高くてもいいものを作っていれば売れるだろう」という考え方は20世紀の考え方である。
テレビやPCなど、そこそこの技術があれば作れるような製品に消費者は付加価値をそれほど追い求めない。そこそこの性能ならば、安いモノを選ぶようになってしまった。PCなどそれの最たるモノだろう。

先月、台湾のASUS(エイスース)という会社が発売したタブレット型PC「TransBook T90-3775 Chi」を購入した。冬のボーナスが出るのでなんか買おうと思い、海外出張に持っていっても邪魔にならない小さいPCが欲しくて購入した。会社で頼み込めば買って貰えたかも知れないが、上司と交渉するのが邪魔くさくて自分で買った。仕事以外でも使えるし、なにより3万円でリーズナブルすぎるからだ。

【ASUS】TransBook T90-3775 Chi

8.9インチのWindows 10マシンで、タブレットとしてもノートPCとしても使える。普通は別売りのドック型Bluetoothキーボードが付いていて、定価が3万2千円程度。ヨドバシカメラなどで買えばポイント分を引くと3万円弱で購入できる。
一昔前にはやったVAIO Type Pのようなサイズで、Office Mobileもプリインストール。Windows 10もサクサク動く。
贅沢いえば画面はフルHDがよかったが、WXGA(1200×800)で十分だった。タブレットモードでない普通のWindowsだと、8.9インチのWXGAで字がちょうどいいサイズだ。フルHDだと字が小さすぎて見えないに違いない。

ハッキリいって、普通にWindows 10がストレスフリーで動き、コンパクトでバッテリも10時間くらい持つ小型ノートPCで使える製品が3万円とは驚異的である。
3万円で売るということは、大体製品原価というのは価格の3分の1であるから1万円くらいが原価なのだろう。どうやったらこんなものを1万円で作れるのか、会社でIT製品を作っている立場から考えても信じがたい製品だ。
小さいノートPCが欲しいと考えている人にはASUSの「T90-3775」を掛け値なしでオススメできる。

これが3万円で買えるとなると、日本企業のクソ高いタブレットはもちろん、高すぎるノートPCなど買う気が起こらない。日本の企業にはこのような製品を3万円で売ることは絶対にできないだろう。

どう考えても、PC事業では日本は台湾や中国に完敗である。対してPCのことを知らないおじいちゃんに売り付けるPCを作り続けて細々とやっていくならPC事業を続けてもいいかも知れないが、それもあまり先が長くないのでなかろうか。
「選択と集中」などとよく聞くが、ソニーがVAIOを会社から切り離したように、東芝も富士通もPC事業を切り離し、別の会社を立ち上げて、それも海外にたちうちできなくてひっそりとなくなってしまうのではないか。

PC事業のような薄利多売の商売を続けても損をするだけである。安売り競争は中国や台湾、韓国あたりにやらせておけばいい。
IBMやGEはさっさとコンシューマ事業に見切りを付け、ビジネス向けの事業に特化して成功している。遅かれ早かれ日本の家電やPCなどに携わる企業もそうなる。価格競争になった製品市場で戦い続けるのは体力を使うし、損も多い。
テレビやPCで日本企業が奮わないからといって嘆くことはない。そうなることは必然なのである。技術を売りにする一流企業は事業形態を変えて生き残る。日本の行く末を心配するほどのことでもないのだ。

20151204-1

10年前の2005年、東京都板橋区で建設会社社員寮の管理人室で爆発があり、現場から夫婦(夫44歳、妻42歳)の遺体が見つかった。
この事件で、当時15歳だった高校1年の息子が逮捕された。少年は寝ている父親の頭に鉄アレイを数回落として殺害、母親は包丁で刺殺した。

夫婦は熱心な創価学会信者で、息子にもお題目を唱えることなどを強要していた。少年が成績が上がれば父親から「信心のおかげ」と言われ、成績が下がれば「信心が足りない」と厳しく叱責されていたという。この父親は、管理人の仕事を息子にさせ、自分はバイクに乗って遊び呆けたり、息子を犬に襲わせて嘲ったり、息子が大事にしていたおもちゃを壊すなどする父親であった。
少年はそんな父親からあるとき激しく叱責されたことがきっかけで両親の殺害を決意した。

少年は両親を殺害したあと、テーブルに調理用電熱器を置き、そのうえに殺虫剤のスプレー缶を置いた。テーブルにはサラダ油を撒いていた。
4時間後に電熱器がオンになるようタイマーを設定したあと少年は家を出て、映画を見て、軽井沢に向かった。その間に家のなかで爆発が起こった。熱せられたスプレー缶が爆発した。温められて気化したサラダ油も爆発の威力を増すのに役になった。

少年は管理人室もろとも吹き飛ばし、両親の遺体を消し去りたいと思っていたのかもしれないが、そこまでの威力はなかった。だが、爆発はそれなりの威力があったようだ。
2014年に札幌市内でカセットボンベの爆破事件が立て続けに起こったが、カセットボンベやスプレー缶などガスが入った缶を熱すると爆発する。近頃、夏になるとカセットコンロを使ってバーベーキューをして、ボンベ部分を覆うように鉄板を載せ、カセットボンベを熱してしまって爆発が起きる事故が多発している。

カセットボンベが爆発しただけだと大した殺傷力はない。通常、爆発物には釘やガラス片などを一緒に入れ、殺傷力を大幅に増大させる。
ガスや火薬が爆発するだけなら、僅かの間の炎と爆風に晒されるだけだが、釘やガラス片が飛んできたらタダでは済まない。

札幌市で昨年に何件か起きたカセットボンベの爆発事故では、逮捕された主婦は数本束ねたカセットボンベを着火剤で熱して爆発させ、画鋲を飛び散らせるなどしていた。明確に人を殺害する意志があったと言えよう。

このように、単純な爆発物は誰にでも作ることができる。ホームセンターで売っているカセットボンベを火にかけるなどして熱すればいいのだ。着火剤、カセットボンベ、釘をうまく配置できる台を作れば、15歳の少年や51歳の主婦にも作れるような時限爆破装置の完成である。見えないように覆いで囲えば目立たない。

イスラム教原理主義者のテロリストがやっているような爆破テロは起こせないようにしても、小規模なら誰でも爆破テロを起こすことができる。これまであまり起きていないことが奇跡にも思える。

靖国神社の境内にあるトイレで爆発があり、日本にそのためにやって来た韓国人が容疑者として浮上しているという。韓国では「日本のでっち上げだ」という声が多い。韓国人が言うには、韓国の電池が使われていたのは、韓国人を犯人としてでっち上げるためらしい。

この犯人は、靖国神社のトイレ内でパイプ爆弾を爆発させたようだ。ただ、威力はそれほどでもなかった。札幌の主婦はカセットボンベでホームセンターのトイレを全焼させたが、靖国神社の爆発は大きな音がして、若干燃えたような痕跡があっただけだった。天井に穴が開いていたが、元から空いていたのか、爆発で空いたのかもよく分かっていないそうな。

犯人が韓国人として、爆発物は韓国国内で用意して持ち込んだのだろう。電子回路で時限発火装置を作り(これも簡単に作れる)、パイプと火薬を用意していた。そこまでやってこの程度かと思わざるをえない。
ホームセンターで買えるものだけでかなりの威力の爆発を起こせるのに、靖国神社のそれは新聞で「爆発音事件」と書かれるほど、音だけだった。

これは犯人の能力が低いからか、あるいは中二病でパイプ爆弾を使いたかっただけなのか。
もしくは、この程度の爆発で様子見をして、今度は大爆発を起こさせるつもりなのか。

欧州はイスラム国のテロリストによるテロを警戒しているが、日本では韓国人によるテロを警戒せねばならないらしい。韓国人は靖国神社で落書きをするだけで済まさず、門を放火したり、トイレで爆発を起こしたりする。次は本殿近くで参拝客を殺すつもりだろうか。

今回の靖国神社での爆破事件のようなテロを未然に防ぐことはムリだろう。「韓国人をノービザで観光させるな」との声もあるが、中国人のようにビザが必要になったとして、日本でなにか事件を起こしてやろうとするヤツはいくらでも入国できるし、日本で調達できるものだけで事件を起こすことも可能だ。

まったく、迷惑な話である。韓国はずっと否定し続けるだろうし、日本人の陰謀だと言い続けるだろう。容疑者の引き渡しも認めるわけがない。
イスラム教原理主義者のテロのみならず、韓国人によるテロにも気をつけねばならないようになるとは思いもしなかった。しかし、どうやって気をつけたらいいかが分からない。通り魔に襲われることを普段意識しないのと同じく、そのうち気にならなくなるのだろうが、それでも気にはかかるのである。

これぞテロの脅威であり、犯人が望んでいるものなのだろう。

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