20170329-1

普通、女は冷房が好きではないと思うのだが、私の嫁さんはものすごく暑がりで、夏は冷房をつけたがる。逆に私は暑いのも寒いのもまあまあ平気で夏も冬もあまりエアコンをつけたいと思わない。だが、一緒の暮らしているとそういうわけにもいかないので、夏は嫁さんに気を遣って冷房をつけるようにしている。昔は寝るときに冷房などつけていなかったが、結婚してから夏の夜はエアコンをつけっぱなしだ。

とはいうものの、我が家はオール電化にしていて関西電力の「はぴeタイム」の電気料金が適用され、夜11時から朝7時までは電気代が半額以下になる。夕方が1kWhあたり27.32円。夜中が13.10円だ。
基本的に夜間蓄熱式の給湯器エコキュートを設置するとそのオール電化のプランになる。これは、原発は一度動かしたら止められず、夜間も発電しっぱなしなのでその夜間電力を使うためのものだ。

だが、原発がなかなか動かせない状況になってから、このオール電化の専用プランが継続できるのか心配になっていた。夕方や夜間の電気料金割引がなければ、オール電化にした意味がない。オール電化の給湯器はガスと違って追い焚きができないなど不便があるが、オール電化のためにそれを選んだ。
かといって、我が家は最初からオール電化で家を設計しているので、あとからガスを引くことなどできない。

関西は原発の発電比率が5割だったのに、いまや0%である。やっと再稼働に漕ぎ着けた高浜原発の3号機4号機が、滋賀県の住民29人が起こした裁判で大津地裁が運転差し止めを出したので止まってしまった。
せっかく原発があるのに動かさずに寝かせておくなんてもったいない。「さっさと動かせや」と思っていたが、昨日28日(火)に大阪高裁が関電側の主張を全面的に認め、高浜原発3号機と4号機の運転差し止めの仮処分を無効とした。

福島第一原発の事故後、新しい安全基準が制定され、その基準をクリアしたのだから再稼働差し止めの判断を退けることは当然だ。大津地裁の判断は簡単にいうと「危なそうだから動かしたらダメ」というものであり、論理的ではなく、客観性にも欠ける。
大阪高裁は「原発の安全性についてほかよりも格段に高度でなければならないが、科学技術分野で絶対的安全性は達成できない」とした。ゼロリスクなどあり得ないという判断であり、極めて常識的だ。

また、関電は大津地裁で安全性についての説明が足りないと批判されたため、1000ページを超える書面を提出していた。
この判決に反原発団体が批判しているが、専門家でもないこの連中こそ原子力規制委員会が定めた新基準や関電が出した安全性に関する資料のどこに問題があるのか、具体的な数値を出して示すべきだ。関電側に「事故が起きないこと、問題ないことを証明しろ」などと言うことは、「百万円寄付していないことを証明しろ」と主張するどこぞのアホな議員と同じである。

それでも、原発反対の朝日新聞はこの司法判断に今日29日の社説で真っ向から反対した。

【朝日新聞】高浜原発決定 あまりに甘い安全判断 (3/29)
あまりに電力会社の言い分に沿っていないか。規制基準は正しく、それに適合さえしていれば安全だと言わんばかりだ。
などと書いているが、原発や地質学の専門家らが出した規制基準のなにが間違っているのだろうか。それを教えてもらいたいが、それを適合していても安全ではないという主張もメチャクチャである。「新しい規制基準は認められないが、仮に認められる基準であってもそれを満たしていても安全ではない」と言っているのに等しい。
技術面で素人である住民や一般の人が不安に感じるなら、納得が得られるよう安全性を追い求める。そうした姿勢の大切さが、事故の示した教訓だったはずだ。
とも書いている。原発再稼働に納得しない人がいるから、納得させるよう努力しろ言うが、そんなヤツはどうせなにを説明しても納得しない。素人に分かるように説明するのもムリだろう。
たまに仕事で「素人にも分かるように問題を説明しろ」と平然と言うヤツがいるが、分からないなら理解するようにしたらいい。「オレが納得するよう説明しろ」などと言うヤツに対する説明などアホらしくてしていられない。仮にどんなバカでも理解できる説明をしたところで、「納得しない」と言われればなんの意味もない。

原発の運転差し止めを求めた滋賀県の29人は、まるで滋賀県民を代表して訴えを起こしたように振る舞っている。脱原発の意思を掲げた民進党の国会議員が滋賀県知事になったが、だからといって裁判所の前で「不当判決だ」と騒ぎ立てるヤツなど県民の代表ではない。判決を不服として「国民・世論に逆行する不当判決」「住民の願いに応えず 司法の債務放棄」と書いた紙を掲げていたが、そう考えているのはコイツらと支援者だけだ。
反原発を主張する連中の声があまりにも大きいので、それが県民の総意であるかのように受け取られがちであるが、全然そんなことはないだろう。

もし仮に原発再稼働反対という意見の方が大きかったとして、それを民意として司法判断を変更するのはおかしい。そんな国は韓国だけで十分だ。
裁判員裁判は刑事裁判であまりにも一般人の認識とかけ離れた判決ばかり出たから、少しは一般人の意見を取り入れようとしたものであるが、民意が絶対に正しいとしたものではない。裁判員がいない民事の裁判だって同じだ。民意がすべてではない。

滋賀県民として「怖いから原発反対」などと言っている原始人みたいなヤツと一緒にされたくない。
反原発派の連中は、多くの県民が原発再稼働に反対していると忖度して勝手に訴えを起こしているのは、心から地域の安全を願っているからかも知れない。もしかするとすごくエライことを考えての行動かも知れないが、まあ宗教みたいなもののようにも思える。
私が原発再稼働に賛成するのは、太陽光発電の補助金や原発が稼働できないために電気代が上がることがゴメンだという個人的な勝手な考えでしかないが、主観で原発を止めようとする非科学的、非論理的なことが許せないというのも理由のひとつである。