20170919-1

私が今の会社に入社して数年目のとき、自分が任されていた製品の量産について、部品の納期や入庫時期について細々とした問題があったため、自社の調達部門の課長に「打ち合わせしませんか?」とメールを出したことがあった。
その年に課長に昇進したその人は、「社員が課長に対して打ち合わせしようとはどういうつもりか。部署の上司を通して提案してこい」という返事があった。
このブログを読んでいる方はご存知かと思うが、私は瞬間湯沸かし器のような性格かつ上司にも楯突くタイプなので、その物言いにムカっと来てメールの返事もせずに無視して、打ち合わせもしなかった。

そいつは昇進試験に合格して課長になった途端、部下の前で「課の予算配分はオレが決められるから、オレは新しいノートパソコンいくらでも買えるわ」と吹聴したり、「自分の仕事は部下に指示を出すだけなので自宅でもできるから在宅勤務を認めるべき」と会社に進言した。
さらに、調達部門の責任者として、社外である販売代理店の営業に傲慢な態度で振る舞っているのが目に余ると直属の部下の同僚から聞かされた。

自分が上の立場に立つと急にエラそうになるヤツがいる。そのうえ、部品を調達するという客の立場になり、「オレが買ってやっている」と勘違いをして「お客さまは神様です」という言葉を履き違えてエラそうな態度になる。
人格が歪んでいるどうしようもないクズで、こんなヤツが社内の対外的な仕事をする部門にいることが恥ずかしくて仕方がなかった。

ただ、こういうアホはすぐに排除される。すぐに調達部門から外され、生産部門で工場のよく分からない部署に配置換えされた。要するに飛ばされたわけだ。ざまあ見ろと思わずにはいられなかった。

自分より下の立場の人間がいると見るやエラそうな態度を取るヤツは性格上問題がある。軍隊でもあるまいし、上司だから、先輩だからという理由で無条件でエラいわけがないし、部下に対してどんな口の利き方をしてもいいわけではない。

だから、豊田真由子・衆院議員(埼玉4区)は暴言暴行報道が出たとき、「コイツは人間としてダメだ」と思った。秘書がポンコツすぎてムカつくような失敗を繰り返したかも知れないが、ヒステリックに怒鳴り散らし、車の後部座席から頭をどつくとか考えられない行動だ。その秘書を雇ったのはてめえじゃないか。

豊田代議士は6月に週刊新潮に報じられて以降ずっと雲隠れしていたが、昨日18日(月)に地元で説明会をしたあと記者会見を開いた。前日には情報番組の単独インタビューでなにやら釈明をしていたが、記者会見でも同様だった。
「秘書のミスが重なり、パニックになっておかしくなった」と録音テープの存在が明らかになっている10日間だけ気が変になっていたと彼女は主張した。

どう考えても元々の性格に問題があったとしか思えないのだが、秘書がミスを繰り返したことが根本的な原因とし、都合よく10日間だけパニックになって自分でもよく覚えていない行動を取ったと豊田代議士は言うが、その言い分は殺人鬼の主張と同じだ。
「極度の興奮状態にあり、我を忘れて人を殺してしまった。だから無罪です」という主張と、「秘書がミスったせいでパニックになり、我を忘れて暴言を吐いてしまったようです」のなにが違うのか。

豊田代議士はあまりにもミジメだ。周囲に適切な苦言を呈してくれる人がいないために「10日間だけおかしくなっていました」と、およそ世間一般では受け入れられないような言い訳をしてしまうのだろう。この釈明を訊いて、「秘書がバカすぎたから一時的におかしくなってもしょうがないね」と誰が思うのだろうか。
ここは全面的に非を認め、「私が悪かったので反省しました。これからは言動に気をつけます」と謝罪したほうがまだ100倍マシだった。

それでもそれはプライドが許さないのだろう。世間に釈明をしたいが、自分が悪かったと認めるわけにはいかない。あくまでも秘書が悪く、そのせいで一時的におかしくなったと。「ハゲ」だのなんだの言っているのは、本当の自分ではない。

それに、一時的におかしくなっていたという釈明は危険に満ちている。週刊新潮がまだどんな録音を持っているか分からない。豊田事務所の職員がバラエティ番組に出演したおり、豊田代議士に叱責された職員の多くはICレコーダーを持っていると語っていた。ほかにどんなものが出てくるか分からない。

それでも秘書が悪く、自分は一時的におかしくなっていたと釈明をするところこそが、本来の豊田真由子という人物なのだろう。自身を客観的に評価できず、適当に釈明すれば東大を出ていない世間のアホどもは騙されるだろうと考えているわけだ。ついでに、記者会見中に耳鳴りが聞こえるとうずくまったり、ちょっと涙を出して見せれば一丁上がり。
ムダにプライドが高いだけの女政治家の末路であろう。

彼女は次の衆院選の出馬をまだ諦めていないという。解散風が吹いて記者会見に出てきたのだろうが、ある意味ものすごいメンタルの持ち主である。記者会見で泣いたり笑ったりし、責任は秘書にあると主張し、自分はただの被害者であり、大した問題はないからまだ政治家を続けるという。
豊田代議士は人格的に問題がある。政治家はおよそそういうものかも知れないが、このようなサイコパスまで政治家になっていいとは思わない。しかし彼女は自分の客観的評価ができないから、世間にどう思われているかなど死んでも関係ないのだろう。自分は東大出身の官僚経験者で完全無欠の無謬の存在。少しボロを出してしまったが、自分ほど政治家の器がある人間がいるわけない。

この厚顔無恥や強心臓は政治家向きかも知れないが、どうせ政治家を続けたところで同じ失敗を繰り返すに違いない。彼女のああいう性格は死ぬまで直らない。
世間はそれをよく分かっている。分かっていないのは高すぎるプライドを持つ本人だけである。