20180511-1

韓国では数年前から日本式の居酒屋がかなり増えているらしい。現在私が滞在している人口83万人の中規模都市である清州(チョンジュ)市でも、滞在先の周りをウロウロしたら日本式の居酒屋が何件かあった。
日本式の居酒屋は日本の居酒屋っぽく作られていて、日本の居酒屋で出てくるお造りのような一品料理が出される。韓国の居酒屋は何人前かの料理がドンと出てくる。

韓国人は日本のことが嫌いなはずなのに、AVが好きで、居酒屋などの大衆向け料理屋も好きだ。「昼は反日、夜は親日」と言われるが、そのとおりなのではないかと思う。慰安婦像のことでいきり立っている国民がいながら、日本式居酒屋で飲んでいるヤツが多い。日本に旅行に来る韓国人が多いことも含めて、本当によく分からない民族である。

韓国の日本式居酒屋には「日本式○○」と書かれてあることが多い。「○○」の部分には居酒屋という意味の韓国語が入るのだが、韓国語などなにひとつ読むことができないので、日本式のなんなのかがパッと見で分からない。
韓国の飲食店は看板にハングルしか書かれていないことがほとんどで、韓国語を知らないとなんの店なのか分からない。看板にニワトリやブタの絵が描いてあるとそれの店なんだと分かるが、そうだとしても晩飯を探すのに本当に困る。

適当に当たりをつけて飯屋に入っても、ソウルの観光客向けの店以外はメニューに英語が併記されていることがほぼ皆無で、なにがどれなのかがサッパリ分からない。今日も晩飯のために入った定食屋で、韓国風海苔巻き(キムパブ)とビビン素麺を注文するのに一苦労だった。
韓国人は台湾人と違って英語もほとんどできないし、こんなことでは外国人観光客なんぞ増やすことは無理だろう。

日本の近場で海外旅行に行くとして、私が圧倒的に台湾を進めるのは、親日国という理由だけではない。韓国でも別に日本人だからどうかされるわけではないし、人が不親切でもないが、やはり言葉の問題がある。
台湾では日本語ができる老人が多いが、日本語が期待できない店だったとしても、漢字で書かれてあれば中国語を知らなくてもなんとなく意味が分かる。「○○飯」と書かれてあればご飯だと分かるだろうが、韓国の飲食店ではご飯がどれかも分からない。

客先の工場に入るため、安全研修というのを1時間半ほど受けたのだが、韓国人向けの韓国語のVTRと説明だったのでなんのことかまったく分からなかった。なんのための安全研修かと思わずにはいられない。
台湾でも似たような安全研修を受けたが、中国語が分からなかったとしても漢字を見ればなにを説明しているのかが分かる。

これもひとえに日本語で表意文字である漢字を使っているからだ。韓国は少し前まで漢字を使っていたのに、中国への劣等感から漢字を捨ててしまった。千年以上にわたってシナの属国で、シナ風の名前を持ち、公文書も日本に統治されるまで漢文で書いていた国だから、独立して漢字を使うことを恥ずかしくなってしまったのだろう。
漢字を捨てればシナの文化の影響を受けたことを否定できるわけではないのが、漢字を否定せずにはいられない。今では漢字を未開な文字だとバカにする始末。韓国語には中国語由来の漢字語が多くあるというのに、漢字をなくしてしまっては言葉の由来が分からなくなってしまう。韓国語では山を「サン」という。由来は「山」であり、日本の音読みと同じなのだが、若い韓国人は「サン」の由来を分からないという。

韓国人は漢字を未開な文字だというが、外国人に教えるのは大変だが日本人が理解できる中国語を思えば表意文字の便利さが分かるはずだ。文字を覚えるのが大変だという理由で単純に未開で済ませていいようなもんではない。

自分たちが影響を受けた漢字文化を否定したところで、シナの属国だった歴史を変えられるわけではないのだが、歴史改竄が好きな民族にはそれが分からないのだろう。
ひとつの文化を捨てることが、どれほどもったいないことか分からないのだから本当のバカに思える。思えばかつての親分だった中国も文化大革命で古い文化を否定し、漢字を簡体字に変えてしまった。そういう意味では、親分のやり方に従っているのかも知れない。