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中国のSNSである微博(ウェイボ)で、日本でAirbnbを通して民泊を利用し、ゴミだらけにして帰国した3人の中国人女子大生が話題になった。
大阪で民泊を営むオーナーが9月5日から10日で3人の中国人女子大生に貸したところ、ゴミは分別して捨てるよう約束してあったのに、家中ゴミだらけにして出ていったと怒りの記事を投稿し、中国のネットメディアが報じた。

【北京時間】曝中国游客在日本民宿乱扔垃圾 用过的纸巾满地都是

文字通り床一面をゴミだらけになっている。
ほかにも、洗濯機のうえには生理用品のゴミが置かれていたり、宿泊者ノートには「差」(悪いの意)やウンコの絵が大きく殴り書きされていたという。

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旅の思い出

台風21号で関空を襲ったのが9月4日で、5日に大阪に来てどうやって10日に帰国したのかが気になるが、オーナーにとってはそれどころではないらしい。

オーナーが借り主のひとりに清掃費を支払うよう連絡をとったところ、「宿泊費を支払っているんだし、自分の家でもないのに清掃費なんか出せない」と支払いを拒否された。
怒ったオーナーが微博にアカウントを作り、3人の女子大生を糾弾した。

オーナーの微博アカウントは13日まであったのだが、14日には削除されていた。そのアカウントによると民泊オーナーは中国人で、中国語で宿泊者の女子大生をボロカスに書いていた。
その中国人オーナーが微博で問題の宿泊者の顔を晒したため、中国お得意の人肉検索(人海戦術の手動検索)によって一瞬でひとりの身元が判明。当初はオーナーの要求に反抗的だった女子大生は謝罪に追い込まれ、6666円の清掃費を負担すると約束した。

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晒された中国人女子大生

中国人オーナーは、民泊にこんなことをされてしまった原因について、自身が以前にSNSに中国に批判的な記事を転載したではないかと推測している。そして3人の女子大生たちが「小粉紅」(中国共産党の思想に染まった若者)としており、中国に批判的な人物に対する懲罰的言動としてこのようなことをしたのではないかと予想した。

実際どうかは知らない。この中国人女子大生らは中国のネット上で叩かれまくり、写真を晒された人物は知らない人から電話がかかってくるなどしたという。
中国人はこの女子大生に国の恥さらしだと批判されたのだが、中国人には国の恥を海外で晒す人間が多いので、私から見れば通常営業のように思える。

今回のこの騒動は特別酷いのだが、似たようなことは日本の民泊で起こっている。
民泊はどこもゴミの分別をちゃんとするよう指示される。これは日本だけではない。嫁さんが来月に友人と台湾旅行に行くのだが、民泊に泊まろうとしたもののゴミ捨てのルールが結構厳しいので面倒に思って普通にホテルを取ったという。
中国人はゴミの分別どころか、ゴミをゴミ箱に捨てることができないので、世界各国の民泊でオーナーと揉めることがよくあるという。

私自身、中国人が泊まったあとのホテルの部屋を台湾で見たことがあるが、笑ってしまった。
夜中に大声で騒いでいた中国人客の部屋のドアが翌日に掃除のために開けられていた。中をちらっと見たら、部屋の床にゴミが散乱していた。ゴミ箱からゴミをぶちまけたような状態だ。どう考えても、飲み食いして騒いで、ゴミを一切ゴミ箱に捨てずに床に散らかしていったとしか思えない。

何回かそういうのを見たことがあるのだが、掃除をする人にとってみればブチギレ案件だろう。
自分で言うのもなんだが、私は国内でも海外でもホテルに泊まったらゴミは当然ゴミ箱に入れるし、使ったタオルやバスタオルはベッドの上にまとめて置いておく。カミソリやシャンプーは持参するのでアメニティグッズは一切使わない。着替えや土産物を部屋に出しっぱなしにせず、全部カバンに入れてひとつにまとめておく。まったく手がかからない客なのだが、中国人はすさまじい。その真逆で、汚すだけ汚して掃除させないと損だと思っているのかも知れない。
どうしてそうなるのかは謎だが、タイの寺院でトイレの壁にうんこを投げつける中国人が問題になって出入り禁止になったことを思えば不思議でもなんでもない。

それにしても、日本の民泊のゴミの始末を巡って、中国人同士が国境を超えて争っているのだから世も末である。
たまに中国人やベトナム人の留学生が痴情のもつれや金銭トラブルで殺し合いを日本国内でしているが、そこまでいかないにしても、この民泊トラブルのような小さいトラブルはもっと増えるに違いない。なんせ日本は外国人観光客をじゃんじゃん呼び寄せようとしているし、外国人労働者まで招き入れようとしているのだ。
民泊で中国人同士がゴミを散らかしたとかノートにウンコの絵を描いたと揉めるくらいならまだいいが、これまで日本になかったようなトラブルが増えることを思うと、観光立国やら労働者不足のいろんな副作用をガマンせねばならない時代になってきていることを感じる。