20190107-1

8月に中国出張に行って関空に帰ってきたとき、入国審査が自動化ゲートになっていたこと驚いた。パスポートをスキャナー部分にセットし、目の前の鏡を見ると数秒で本人確認が終了して「通ってよし」と案内される。私のパスポートの写真は8年前のものだが、ちゃんと本人確認できるらしい。目や鼻、耳などのパーツの位置で判断しているのであろうが、目の幅は整形では変えられないので、本人確認の手段としては職員が目視するよりも正確かも知れない。

そして先月、台湾に行ったときは出国審査も自動化ゲートになっていた。出国も入国も自動化され、基本的にパスポートに日本の出入国審査のスタンプが押されなくなった。
関空では保安検査もかなりスピーディなので、カウンターでチェックインしてから保安検査、出国審査をして免税エリアに入るまで10分もかからなかった。保安検査場の混雑具合にもよるのだが、かなりスムーズになってストレスがなくなった。

日本人を自動化ゲートで通すことで、日本人の審査をしていた職員を外国人の出入国審査に回すことができ、外国人観光客の待ち時間もかなり短縮されたという。これまで、特に入国審査は外国人向けのゲートに長蛇の列ができ、入国するまで1時間以上かかることもざらだったが、今後さらに改善されていくことになるだろう。

関空は新しくはないが、使い勝手はかなりいい。帰国時、日本人は入国審査でささっと通るわけだが、受託手荷物の受け取りでそれほど待たされることもない。12月に帰国したときはほぼ待つことなく一直線で歩いて出ていくような感じだった。
ターンテーブルに載せられる受託手荷物にしても、奥でちゃんと人の手で取っ手を手前にして立てて載せられるので受け取りやすい。海外のターンテーブルは荷物が一旦上まであげられ、ターンテーブルに落とされるものが多い。だから荷物の置かれ方はめちゃくちゃだし、自分の荷物の上に誰かの荷物が載っかっていることが多い。

しかもそれでいて、関空では開港以来24年間、空港内でのロストバゲージゼロだという。一度台湾から帰国したときに荷物が出てこなかったことがあったが、大雨で運航がめちゃくちゃになった桃園国際空港で中華航空が荷物を載せなかっただけだった。

関空は土産物屋も充実していて、免税エリアのなかにコンビニもある。海外の空港は出国審査後の免税エリアにコンビニがあることなどほとんどない。商品価格もぼったくり価格だ。
関空はコンビニでも自販機でも普通の値段で水を購入できる。台湾の桃園国際空港も自販機だけだが普通の価格で買える。
北京首都国際空港は出国エリアのみぼったくり価格で、韓国の仁川国際空港はコンビニも自販機もない。普通の飲食店でぼったくり価格の水を買うしかない。外国人から金をぼったくる国では空港でいちいち腹立つ思いをする。関空ではそれがない。

また、関空のトイレは個室が広くなっていて、着替えの際に乗ることができる台が用意してある。ズボンを履き替えることなどないから使ったことはないが、非常に親切な作りだと思う。

空港は外国人観光客受け入れの顔であり、非常に重要だ。空港がヘボいと利用したくなくなる。特に北京首都国際空港は大きいだけで出国用のターミナル3は飲食店も免税店もカスみたいな店しかなく、電源のコンセントも少なく、とにかく使いにくい空港だった。外国人に利用したくないと思わせると損である。

台湾の桃園国際空港は飲食店が充実し、トイレもまあまあキレイで悪くないが、出入国審査が毎回めちゃくちゃ混む。入国審査で1時間待ちはざらだ。
12月に利用したときは、出国審査も1時間くらいかかった。自動化ゲートが15台ほど新設されていて、日本やアメリカ、韓国などICが導入されているパスポートを持っている人は自動化ゲートで通れるのだが、台湾に多いインドネシア人のパスポートは自動化ゲートを通れない。しかし、全員が自動化ゲートに行かされ、通れなかった外国人だけ個別審査をするようになっていた。そのため、いちいち無駄が多く、何のための自動化ゲートか分からなかった。運用して数か月経っているはずなのに何をやっているのだろうか。

桃園国際空港では入国審査で時間がかかって台中行きのバスに乗れなかったし、出国審査でも時間がかかって免税店をゆっくりブラブラできなかった。こうやってストレスを持たれると悪い印象しか残らない。

今日7日から、日本では出国時にひとり1000円の出国税(国際観光旅客税)を取るようになった。航空券の料金に含まれる。日本人外国人問わず徴収するわけだが、このような税は外国でも一般的に行われているので別に構わないだろう。たかが1000円である。
Yahoo!ニュースのコメントを見ていると、「入国税を課せ」と言っているヤツが多くて驚いた。入国時に徴収しても出国時に徴収しても同じではないか。彼らには日本に来る中国人や韓国人がそのまま居座るイメージしかないらしい。

出国税の税収は出入国審査の迅速化など旅行環境や観光地の整備、海外での訪日プロモーションに当てられるという。自動化ゲートの整備に71億円、訪日プロモーションに51億円使うらしいが、全額空港整備に使って貰いたいくらいだ。海外で日本の宣伝をしてどれほど効果があるか分からないが、空港が便利になれば利用者が即実感できる。
空港を利用すると施設利用料というのを取られるが、これは空港の到着、発着ロビーの整備などに使われる金なので、出国税で出入国審査の整備を図るのは仕方がない。

昨年は仕事とプライベートで3回海外に行ったが、それで3000円取られたとしても空港の利便性が高まるのなら文句は言わない。是非とももっといい環境を整備し、ストレスなく海外に行ったり、外国人を受けれる環境を作って貰いたい。