20190110-1

韓国の文在寅大統領が10日(木)に青瓦台で年頭の記者会見を行い、NHK記者からの質問で徴用工問題に触れ、「日本政府が謙虚な対応をとるよう期待する」と日本に対して説教を垂れたという。さらに名指しは避けたものの、安倍首相や側近の政治家に対して「日本の政治家が政治争点化し、拡散させていることは賢明な態度ではない」と苦言を呈した。

韓国では政治家やマスコミが「韓国は三権分立の民主国家である」と主張している。韓国に民主主義や三権分立があるかは怪しいところだが、仮に三権分立が成立しているとして、「司法判断に一切口出しできない」というのは言い訳に過ぎない。
条約など国家間の決まりは司法を超越するのが国際的な決まりごとだ。そうでなければ、国民が起こした訴訟で条約が否定されることになる。日米安保条約が無効だという判決が確定したとして、日本政府は無効化に向けて努力せねばならないなどということはない。そうでなければ、国と国との条約なんか結べない。

にも関わらず文在寅は「司法判断を尊重する」などと宣う。自分が選んだ最高裁の人間が、自分が求めた判決を出すよう誘導したのだから今さら否定できないのだろうが、日本に対して「謙虚になれ」とはどの口がいうのだろうか。
文在寅は日韓合意に基づく慰安婦の財団を解散したことについて言及しなかったらしいが、国家間の決まりごとを破棄した暴挙こそ、謙虚に受け止め、どういうことなのか説明すべきだろう。

韓国人は安倍首相が日韓関係を悪くすることで政治利用していると言っているが、それもどの口がいうのかと思う。政権が変わって支持率が落ちるたび、反日政策を持ち出して日韓関係を散々政治利用しているのは韓国の方ではないか。また、安倍首相が韓国に厳しく当たったところで、喜ぶのは支持層だけで、大した効果はあるまい。

日本政府は徴用工問題で新日鉄住金の差し押さえが決定したことに関して1965年の日韓請求権協定に基づく政府間協議を韓国に要請したが、韓国政府は直ちにこれを受け、韓国側の協定やら条約の解釈を明らかにすべきだろう。そして問題があるなら、全部破棄すると宣言してくれるといい。

それにしても、日本もここまで舐められているのかと痛感させられる記者会見であった。日本人記者の質問が許されたのはNHKだけで、取り上げられたのは徴用工問題だけだった。その回答で日本に対して「謙虚になれ」と言われ、安倍首相が暗に「お前が政治利用してケンカ売ってんだろ」と言われたわけである。これがトランプや習近平ならこうはならなかったはずだ。
読売新聞が「韓国では日本に何やっても許される」と発言した自民党の政治家の話を記事にしたら韓国人がブチ切れていたが、大統領が「自分たちは努力している。悪いのはお前ら」と日本に対しては言えるのだから、記事の指摘は間違いでもなんでもない。

日本政府はいわゆる慰安婦に関する日韓合意を反故にされても、徴用工を自称する連中への賠償を蒸し返されても、自衛隊機が火器管制レーダーを照射されて自衛隊員の命が危険に晒されても、ぐっとこらえて大人の対応を取ってきた。特に慰安婦も徴用工も韓国の国内問題だとし、主導権を韓国に渡したが、投げ返してきて平気な顔で謝罪と賠償を要求してくるのだから、もうさすがにキレていい。
政府はトランプ式の経済制裁をちらつかせていたが、韓国が態度を一向に改めようとしない。今までそうだったように、態度を硬化させれば日本が折れると踏んでいるのだ。だから、日本は一歩踏み出さねばならない。

実際に影響力のある制裁を実施すべきだ。そんなことをしても日韓双方が損をするだけなのだが、損をしてでもやってみせないと、日本が本気であることを韓国に理解させられないだろう。
年間4000万人訪日の観光立国化のためには年間700万人以上来る韓国人観光客が欠かせないだろうが、そんなもんは諦めたらいい。ビザ免除を廃止し、韓国人観光客の受け入れをストップすべきだ。日本政府が恐れているのは東京五輪の韓国のボイコットであるが、北朝鮮と統一チームを組みたい韓国が実際そうするかは分からないし、仮に韓国、あるいは韓国と北朝鮮にボイコットされたところで不快な試合や抗議を見る機会が減るのだからちょうどよかろう。

半導体作りに欠かせないシリコンウェハーやフッ化水素酸の輸出も止めたら韓国経済に大打撃を与えられる。レアアースを中国に止められた日本のように、すぐさま打開策を見いだせないとただごとでは済まなくなる。
そんなことをしてしまえば日韓関係が本当に破綻してしまうだろうが、個人的には全然構わない。今後、韓国出張に行って韓国の半導体工場に行かなくて済むのかと思うと清々する。

日韓関係は来るところまで来た。韓国政府がそれを望んだのだろう。ならば日本はその望みをさらに加速させてやればいい。
日本は謙虚になる必要などない。これまでやるべきことはちゃんとやってきた。どう考えても他人にばかり努力を求める韓国が変わらねばならないはずだが、それも望めない。
これ以上韓国に「お前らが努力しろ」などと言われるのはゴメンだ。あと1000年以上、韓国人に謝罪し、金をくれてやることを続けねばならないのである。今の日韓関係はその悪習を断つちょうどいい機会だ。ここまで強硬にやってくるのは文在寅しかいないのではないか。その機会を利用するほかなかろう。一度と言わず二度三度ボコってやるチャンスだ。ついでに関係を絶ってしまうのもいい。
今こそ、千載一遇の好機である。