20190115-1

GoogleのメールサービスGmailが2004年に始まった当初、アカウントの作成は抽選・招待制だった。なかなか当たらなかったので、アカウントが開設できるようになったときには自分の苗字のアカウントが取られていて、仕方なく本名全部をローマ字にしたアカウントを作成した。
もっとシンプルなアカウント名がよかったのだが、今やアカウントが10億以上あるGmailでは本名でアカウントを開設できない人が多いのだから、まだマシだったかも知れない。

当時のメーラーは自分に届いたメールを自分で作成したフォルダに振り分けるのが普通だったが、Gmailでは受信トレイにあるフォルダの概念がなくなり、メールが全部受信トレイに残るようになり、メールにラベルを付ける方式に変わっていた。
Gmailを使い始めた当初、受信トレイに山ほど溜まっていくメールを見て「これでいいのか」と思ったが、しばらく使って「これでいいのだ」と納得した。フォルダで分けるより、ラベルで管理した方が100倍便利だ。例えば、「買い物」「アマゾン」「楽天」というラベルを用意して、アマゾンで購入したお知らせメールに「買い物」と「アマゾン」、楽天で購入したお知らせメールに「買い物」と「楽天」とラベルを付けると、アマゾンで買った履歴を調べたいときは「アマゾン」のラベルだけ表示させればいいし、アマゾンや楽天などで買ったメールを見たいなら「買い物」のラベルを表示させるといい。

使い始めた当時、このラベル機能を「天才だ」と感心し、それ以来Gmailしか使っていない。auのメールもインターネットプロバイダのメールも一切使わず、全部Gmailに集約させた。GmailはWEBメールだから、日本にいないときでもメールチェックできるし、いちいちバックアップとかそういう面倒なことを考えずに済むので便利だった。
アマゾンやら楽天やらヨドバシなどのネットショッピングから、クレジットカードのアカウントまで全部Gmailになっているから、アカウントが削除されたらおしまいだ。ついでにいうと、ポケモンGOもIngressもこの本アカウントでやっている。Googleアカウントをスマホにいくつも入れなくないので、1点集中にしているが特に後悔はしていないし、不便もない。

ただ、乗っ取り被害だけは絶対に防がねばならないので、二段階認証にはしている。

さまざまなネットのアカウントの情報をそのGmail(Googleアカウント)に集約させているわけだが、それ以外の個人情報も全部Googleに預けてある状態だ。
知り合いの電話番号などの連絡先もGoogleの連絡先にある。スマホを機種変更しても何もせずにそのまま引き継げるので便利だし、スマホをなくしたりしても連絡先をすべて失うこともない。
スマホで撮影した写真はGoogleフォトに自動でバックアップされている。リサイズされるが、バックアップ容量は無限だ。写真のバックアップはしているが、最後のバックアップ手段として使っている。

スマホのGPSを有効にした状態でロケーション履歴も保存してあるので、自分がいつどこに移動したのかバッチリ振り替えれる。先月台湾に行った12月14日を見てみると、自宅を出て、JR尼崎駅に行って、駅前の松乃家で飯を食ってバスで関空に移動して、桃園国際空港まで飛んで、台湾高鉄の桃園駅に行って新幹線で台中まで行ったのが振り替えれる。
家族にチェックされると困る人がいるかも知れないが、私は何も困らないのでロケーション履歴を有効にしている。アリバイにも使えるのではなかろうか。

ついでにいうと、いつも便利に使っているGoogleマップを皆がよりよく使えるよう、ローカルガイドとして主に海外の飲食店やらホテルの情報をクチコミとして書き込んでいる。まだレベル6だが、アップした写真によっては表示回数が10万回を超えているものもあって、なかなか面白い。

私のようにGoogleを使いまくりだと、Googleにありとあらゆるデータを管理されていると言っても過言ではない。それらのデータはGoogleアカウントから"テイクアウト"できるようになっている。

【Googleアカウント】自分のデータをダウンロード

一度やってみると分かるが、なかなかの量のアーカイブになる。

たまにGoogleに全部情報を握られていることに危機感を感じて「Googleは信用ならん」と言う人がいる。ならばどこが信用できるのだろうか。マイクロソフトとOutlookメールなら信用できるのだろうか。
どこの信用できないといっても、自分でメールサーバーを立ててメールを管理する方がハッキングの危険性などセキュリティ面で問題がありそうだ。
だったら、結局どれもこれも信用できないことになるので、一元管理できて便利なサービスの方がいいのではないか。

GoogleはGmailに来るメールの内容を解析し、Googleカレンダーに飛行機のフライト情報を追加する。Googleでネットショッピングの購入履歴があるものを調べると、「ご購入品を確認しました」と商品名が表示される。例えば私の場合、「近代麻雀」と検索すると、近所のコンビニに売っていなかったのでアマゾンで年末に購入した「近代麻雀 2019年2月号」が表示される。

Googleに全部管理されていることを私は便利で面白いと思うが、逆に気味悪がる人もいるだろう。写真を摂られたら魂を吸い取られると思っていた昔の人みたいにも思えるが、気持ちは分からないでもない。ただ、ボンヤリと何となく気味悪いと思ってしまうマイナス面より、プラスの方が遥かに大きいと思うからGoogleを使い続ける。それで何か困ることがあるようには感じない。むしろ、使わなかったときの不便を考えてしまう。
「WEBサービスの全部をGoogleに掌握されるのはどうか」という意見もあるが、全部ではないし、仮に全部だとしてもサービスごとにバラバラのアカウントで管理する方が面倒臭いではないか。

訳も分からず恐れるより、利用できるものは利用した方がいい。仮に心配するような事態が起きたとしても、そのとき考えればいいとしか思えない。
これは何ごとに対しても言えるのではなかろうか。