20190210-1

昭和天皇のことを「戦争犯罪の主犯」と言い、今上天皇について「その息子なんだから慰安婦のおばあさんに心からの謝罪をしろ」と米ブルームバーグのインタビューで言い放った韓国国会の議長である文喜相(ムン・ヒサン)が苦しい言い訳をしている。

日本メディアからの発言の真意を問う質問に対し、当初「そんな発言していない」とシラを切っていた。ところが、問題に巻き込まれてはたまらないとばかりにブルームバーグがTwitter上に公開したインタビューの音声ではハッキリと昭和天皇について「戦争犯罪の主犯」と言っていた。

言い逃れできない状況になり、文喜相のスポークスマンは「早期の日韓関係改善を願う文議長の思いが出たもの」とし、文喜相本人は韓国メディアの取材に対して「戦争時の日本の国王の息子だという意味だ」などと意味の分からない釈明をしていた。
それでもさらに「重要な地位にいる指導者の心からの謝罪は必要」という主張は曲げなかった。

天皇は国王ではないのだが、未だに国王だと主張しているし、ハッキリと「戦争犯罪の主犯」と言っているのに「そういう趣旨ではない」で通用すると思うのか。
また、コイツは天皇のことについてなにも分かっていない。現行憲法下で天皇が国家元首であるかは議論があるところだが、少なくとも天皇は政治や外交に関わってはいけない。慰安婦問題があるとして、鳩山由紀夫がしゃしゃり出てくるように天皇が出てきて謝罪をすることなどあり得ない。しかも、昭和天皇の息子という理由でだ。

この発言に対し、河野外相は「発言には気をつけていただきたい」として不快感を示した。柔らかく言っているが、要するに「口を慎め」ということだろう。
また菅官房長官は定例記者会見で発言を「極めて不適当なもの」とし、安倍首相は「甚だしく不適切な内容を含むものであり、極めて遺憾である旨、厳しく申し入れを行った」とし、日本政府として韓国に抗議したうえで謝罪と撤回を求めたという。

韓国に対して抗議をし、発言の撤回を求めるのは当然として、謝罪は求めるべきではなかった。どうせコイツらは死んでも謝らないから謝罪を要求しても意味がない。それに、本当に反省したり改心しての謝罪でなければ意味などない。

そもそも、謝罪とはなんなのか。
文喜相は慰安婦問題について「日本政府はこれまでに数十回謝罪したというが、私に言わせれば謝罪なんかしていない」とインタビューで言い放っていた。韓国人は常日頃から「加害者は心から何度も謝罪し、被害者が許してこそ心の謝罪だ」と言う。心からの謝罪がどんなもんか知らないが、慰安婦を自称する連中の元に天皇や総理大臣が趣き、跪いて手を取り、涙を流しながら赦しを請わないとダメなのだろう。それをやったうえで、その謝罪が受け止められて初めて謝罪になる。

仮に今上天皇や安倍首相がやったとして、それで終わりだとは思わない。どうせ心がこもってなかったなどと難癖つけられるに決まっている。
そもそもの話として、慰安婦問題について納得していない日本にむりやり謝罪をさせることにどんな意味があるのか。単にマウントを取りたいだけではないか。

なにか気に入らないことがあると「謝罪しろ」と喚くヤツがいるが、男が女に対して「オレのことを愛せ」と言っているのと変わらない。むりやり土下座させたり謝罪させることは、相手をレイプするのと同じだ。それになんの意味があるのか。ただ脅した側が気持ちよくなるだけではないか。

前々から「謝罪しろ」と主張する連中がどういうつもりで言っているのか分からなかった。謝りたいのなら謝ればいいが、むりやりやらせることに意味はない。形式的に謝らせて、それで鬱憤が晴れるのだとしたら、その程度のものだということだ。「死んでくれ」と言うなら理解できるが、「謝罪しろ」は無意味だ。

だから日本政府は謝罪を求めるべきではない。ここで謝罪を求めれば、韓国と同じ土俵に載って戦うことになってしまう。
それに、文喜相が上辺だけで遺憾の意とやらを述べたところで、誰もスッキリしないだろう。

韓国にはなにを言っても無駄だ。天皇、ひいては日本国民を侮辱し、愚弄してもどこ吹く風。怒りの矛先を韓国に向けても意味はなかろう。
むしろ政府は国民に対して韓国がどのような国であるかを説き、国民を焚き付けた方がまだマシだ。この期に及んでもまだ「政治と経済は別」とか「政治と韓流は別」とかぬかして韓国にうつつを抜かす日本人が多い。そういう連中に呼びかけ、日本人がどれだけ侮辱されているかを教え、目を覚まさせる方がいいように思えてならない。