20190621-1

昨日のエントリで、朝鮮日報が勝手に希望的観測を含めたデタラメな記事を書いていると書いたが、今日も事実誤認の記事があった。

韓国では日本への対抗措置として、韓国のサムスン電子とSKハイニックスで世界シェア74%を誇るDRAMの日本への輸出を制限することで日本へ打撃を与えることを政府が検討していると報道されたことについて、韓国政府の報道官が誤りだと正したニュースで、DRAMについて以下のように書いていた。

【朝鮮日報】日本が昨年輸入したDRAM、韓国製は21% (2019/08/14)
DRAMは電源が切れた状態でもデータを保存できるメモリー半導体

この記事を書いた記者がメモリ関連の半導体に知識について何も分かっていないことがよく分かる。DRAM(Dynamic Random Access Memory)はデータを一時記憶するためのメモリで、電源供給が途絶えるとデータはすべて失われる。放っておくと常に電荷が下がっていくため、常にリフレッシュ動作をして電荷を蓄えなければならない。動的にずっと動き続けるためにダイナミックなRAMだとされている。

この記事を書いた記者がいうメモリはフラッシュROMで、スマホの内蔵ストレージやパソコンで使うSSDなどに使われる。DRAMはスマホでいう4GBとか6GBとかの「メモリ」のことで、パソコンではマザーボードに差して増設したりするメモリのことだ。

記者がそんなんで大丈夫かと思うが、この記事だとDRAMの解説が間違っているのか、解説の中身は合っていて、DRAMではなく本当はフラッシュROMをことを指しているのか分からなくなる。今までの他のニュースの流れでDRAMのことだと分かるが、記事の内容がデタラメだと読む方が困ってしまう

それはともかく、韓国は何とか必死になって日本にダメージを与えたいようだが、やはりうまくいかないようだ。韓国が自慢の半導体も、記事にあるように代替が効かない製品ではないからだ。
仮に韓国がWTO違反を承知で日本に対するDRAMの輸出制限をしたところで、日本の韓国製DRAMが21%しかないのだから影響は微々たるものだ。
以前にも書いたが、DRAMのチップはよほど特殊なものでない限り、各メーカー間で互換性が保たれており、DRAMを使うメーカーの設計者は複数のDRAMをBOM(パーツリスト)に登録することが多い。それを調達部門が価格や入手性を考慮して、購入先を選ぶわけだ。
スマホなどはどうか知らないが、仮にサムスン電子やSKハイニックスのDRAMが一品で指定されていたとしても、米マイクロンや台湾のTSMC、あるいは中国に数多あるメーカーから代替品を探すことは難しくないだろう。技術者が仕様に合うかテストをするだけでいい。フッ化水素やレジストなどの素材とはわけが違う。

なぜ韓国製の依存度が低いのか理由は定かではないが、サムスン電子やSKハイニックスの製品の質が悪いとかではなく、単に日本企業が中国や台湾に工場を持ち、現地の企業から入手しやすいものを買っているだけなのかも知れない。

いずれにしても、日本に嫌がらせをするために「肉を切らせて骨を断つ」戦法をとったとしても、自分の肉を切って終わってしまうのは明らかだ。半導体といっても、DRAMが特別すごいものではなくなってきている。汎用品になればいくらでも替えが効くのだから、輸出制限をしても台湾や中国のメーカーが増産し、日本企業がそれを調達して終わりだ。
DRAMの輸出制限をやりたきゃやればいいが、日本を輸出優遇国から除外しても大した影響がないように、DRAMもまた屁の突っ張りにもならない。

日本で韓国比率が高い輸入品はパプリカだという。そのシェア99%。韓国はパプリカの輸出制限をすればいい。シェアが99%ともなると新たな調達先を探すのは大変そうだ。
まあ、パプリカなんかあってもなくてもいいような野菜で、入ってこなくなったら使われなくなるだけだろうが。

日本の一部マスコミは日韓の関係が泥沼化して悪化する一方であることを嘆くが、一般市民としては嘆く必要など一切ない。仕事で韓国とも関わりがあるが、疎遠になってくれれば韓国出張に行かなくて済むから助かる。韓国は飯だけはうまいが、出張としては台湾の方が圧倒的に嬉しいし、中国でも韓国よりいろいろ新鮮で面白い。

「ニュース23」で解説の星浩が「互いにホワイト国除外したんだから、これでお互い様で痛み分けして終わらせるべきだ」という政府与党の関係者の言葉を引き合いに出し、日韓の休戦を求めていたが、ここまで来た以上もっとやらないとつまらない。
そもそも、痛み分けとかいうが、日本に反撃された韓国のプライドが大きく傷つき、日本は平然としていることが韓国人には許せない。圧倒的に韓国の方がプライドを傷つけられており、反撃する材料もない。地団駄踏んでいる状態なのだから、韓国がそれで納得するわけがないのだ。

自分たちのプライドを保つため、さらに愉快な反日行動を取ってくれることだろう。
しかし、勝手に「戦犯企業」とやらを作り出し、戦犯ステッカーを張ったり、行政での戦犯企業製品の使用を禁じたところで溜飲が下がるどころか虚しくなるだけだと思うのだが、そうでもしないと日本に揺さぶられて反撃もできない苛立ちを発散できないのだろう。

日本人には武士の情けという感情があって、相手があまりにも可哀相だとついつい情けをかけたくなってしまう。反撃する材料がなく、キーキー唸りながら地べたに寝っ転がって暴れているのを見て哀れに思い、相手が納得するよう勝ちを譲るなんてことをこれまでに何度も繰り返してきた。よその国にはそうしたらいいのかも知れないが、韓国だけはもうこれ以上それをやってはダメだ。
痛み分けなんてとんでもない話で、やると決めたらやるしかない。中途半端が一番よくない。相手が怒っているからといって手を抜く必要など何もない。

韓国は「日本が経済戦争を仕掛けてきている」と吹聴するが、勝手に五分五分の喧嘩をしていると思いこんでいるのが韓国だ。勝手に暴れて、勝手に痛がっている。何か日本を痛めつける方法はないかと日々画策し、毎日のように落胆している。これを独り相撲というのだろう。韓国はこれをいつまで続けるつもりなのだろうか。