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今日9月16日午後、菅義偉・自民党総裁が衆参両院の本会議で総理大臣として選出され、菅内閣が発足した。
次の自民党総裁選が1年後で、菅政権が1年で終わるのか、その後も続くのかよく分からないが、まあ頑張ってもらうほかない。

次の総理大臣は誰かという点で、次の総裁選に関心が移りつつある。今度の総裁選で「2位までは次の総裁選候補の目があるが、3位はない」と言われていた。その結果、3位石破、2位岸田となり、石破茂の自民党総裁、内閣総理大臣の目が消えたと見る向きもあるが、実際はどうか分からない。

総裁選の前、朝日新聞など一部マスコミが猛烈に石破茂をプッシュする報道をしていた。「国民の人気は石破が圧倒的なのに、党員投票をしないのは民意が反映されない総裁選だ」としきりに主張されていた。
自民党総裁が任期途中で降板した場合、党員投票が行われずに国会議員と地方の票だけで決めることが決まりのようになっているため、党員投票がなくても別段おかしくはないのだが、一部マスコミが党員投票を推していたのが気になる。
党員投票が民意であるかのように吹聴されていたが、自民党の党員は年間4000円払えば誰でもなれるわけで、家族を党員にさせてまとめて投票されることも普通にありえるだろう。どこらへんが民意を表しているのか。そもそも、自民党員の意見が民意というのも違和感がある。

一部マスコミが党員投票を推していたのは、3人の候補の中で国民からもっとも人気があるとされる石破茂が党員票を集めるために2位の目があるからだったのだろうか。とりあえず今回の総裁選で2位につけることで、次につなげることができる。

前にも書いたが、「石破茂が国民の間で人気」というのがイマイチ信じられない。どこらへんの層にどんな人気があるのか、知恵を絞って考えても思い浮かばない。
政治にそれほど興味のない嫁さんが「石破は気持ち悪いからイヤ」と言っていた。同じような意見の人が多いと思う。脂ぎった顔で、三白眼の目はどこを見ているのか分かりにくく、やたらねちっこくゆっくりと話す。ただの変態にしか見えず、生理的に受け付けない。
テレビにちょくちょく出たり、魔人ブウの格好をしてイベントに出たことから「親しみやすい」とされているのだろうか。だとしたら、国民は人を見る目がないように思う。

自民党総裁選では国会議員票と地方票の数が明らかにされていないが、マスコミの票読みは以下のものがほとんどだった。

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派閥の数や事前の票読みからすると、菅から岸田に国会議員票が40票ほど流れたように見える。これは、菅支持の派閥からの造反ではなく、石破を2位にさせないための動きと見られている。
それを考えると、国会議員からどれだけ嫌われてんねんと思ってしまう。

自民党内で石破の評判が悪いのは、あのゆっくりしたキモい喋り方で正論を言ってくるからだという報道があった。根回しとか慣習とかそういうものが一切関係なしにズバッと切り込まれてイラつく議員が多いらしい。
それだけ聞くと、古い体質の政党の改革を任せられる人材であるかのように見えるが、身内に嫌われるのは他にももっと原因があるのだろう。

社会人として生きていると、組織のはみ出し者みたいな人物をたまに見かける。そういう人物は上からあまり評価されないので出世しないが、賢かったり仕事ができたりする。それだけならいいが、同僚など仲間から嫌われるとなると、それ相応の理由がある。組織に逆らうから嫌われるのではなく、粘着質だとか、論破しないと気が済まないとか、性格がねじ曲がっているとか、いろんな理由がある。
石破もそういうタイプではないのか。

それに石破は細川連立政権時代に自民党が下野していたときに党の方針に逆らって処分されたことを不服に思って離党している。
気に入らないことがあったら自民党を出て、なんだかんだで自民党に戻ってきて、また出ていった、また戻ってきた。
そんなヤツが同僚の自民党議員から信頼を集めるわけがない。

人間性に問題があるから自民党の議員から信頼されないのが石破だと思うのだが、国民はそれとは関係なくなんとなくのイメージで石破支持が多い。本当にそうなのであれば、石破の人となりをもうちょっとよく考えてみていいように思える。

石破が嫌われるのは見た目の気持ち悪さもあるが、大きな組織に向かない人間性にあるのだと思う。政治的な思想がどうだったとしても、政治家としては人心掌握の能力も重要なわけで、それが欠けている時点で少なくとも総理大臣には向かないように思う。
石破は来年の総裁選でもまた立候補しそうな気がするが、同僚から信頼されていないような人物はまた今度も落選するに違いない。