先っちょマンブログ

2012年02月

今日の産経新聞1面を見て驚いた。明日1日発売の産経新聞社の「正論」で、竹田恒泰が旧宮家の一族と話をして、大多数が男系維持の意見を持っていて、要請があれば皇籍復帰を考えるという意見が出たという論文を発表するという。

男系維持派の産経新聞は、これまで女系賛成派の小林よしのりなどにボロカスに叩かれていた。「候補がいるなら出してみろ」と散々言われていたわけだが、ここで起死回生の反撃というわけだ。

ただ、12月発売の週刊新潮では、旧宮家に突撃取材していて、いずれの家からも「とんでもない」という回答だった。
週刊誌の取材には適当に答え、親族の会合で真意を示したということなんだろうか。

竹田恒泰自身が実にアヤシイ感じの人間で、とても信用する気になれない。かといって週刊新潮の取材記事も全幅の信頼をおけるわけではない。
然るべき委員でも設置して、ハッキリさせて貰いたいものだ。

ここで気になるのが、小林よしのりが「ゴーマニズム宣言」の欄外で必ずツッコむ内容である。
小林は、最新号の「SAPIO」でも、「産経新聞は頭が悪い」と書いていた。

産経新聞や竹田恒泰がいう「旧皇族の皇籍復帰」には、ふたつの誤りが含まれている。

まず、対象者が"旧皇族"ではないことだ。
臣籍降下した皇族は旧皇族だが、対象となる人物は、今やただの一般人である。せいぜい、"家柄のいい一般人"だ。それらの人は、生まれながらの皇族ではないのだ。

次に、上記のことがあるから、"皇籍復帰"ではないことが挙げられる。
臣籍降下した人物が、皇籍に復帰するのではない。一般人が、皇籍を得るのである。言葉が悪いが、いわば"成り上がり"みたいなもんである。

それだけツッコまれているにも関わらず、「旧皇族の皇籍復帰」という表現にこだわるということは、産経新聞以下には何かしら考えがあるのだろう。

どういう考えなのかを、勝手に忖度してみよう。

"旧皇族"とされる元々皇族だった人が、皇籍に"復帰"するのであれば、受け入れられやすい。
だが、皇族でもなかった一般人が、新たに皇籍を得て、将来の天皇、あるいはその父親になるかも知れないとなると、拒否反応も出やすい。

だから産経新聞は、「旧皇族の皇籍復帰」という表現にこだわるのだろう。

男系を死んでも維持するのもいいだろうが、正直な考えでいうと、今上天皇から600年も遡らないと同じ血筋にあたらないという、遠い親戚であり、しかも今はただの一般人という人物が、将来的に天皇や天皇の父親になることにどれほどの意味があるのかと思ってしまう。

現在の宮家にいる内親王と結婚するのなら話は別だが、そんな人物が一般人の女性と結婚してできた子供が新しい天皇だと言われても、ピンと来ない。

前から何度も言っているのだが、皇統問題について、外野でしかない国民がごちゃごちゃ意見を出し合っても意味がない。
一番重要なのが、今上天皇や皇太子殿下など、現在の皇室にいる方々の意見である。それに加え、旧宮家の人たちがどういう心構えなのか、子供たちに皇室への婿入りや養子に行くことができるのか、本心から確認する必要がある。

それらを全部すっ飛ばして、政治家が決めるとか、竹田恒泰みたいな人物が旧宮家を代表して意見を出すとか、何をバカなことをやっているのかと思ってしまう。

 

日曜日に放送された「クイズタレント名鑑」の2時間スペシャルでは、番組が独自に調査した5000人のアンケートでのガチランキングが発表されていた。
マスコミが勝手に発表しているランキングというのは、実にいい加減なもので、大手芸能事務所や電通などの広告代理店などが噛んでいて、適当に操作されていてアテにならない。

そこで「クイズタレント名鑑」が、しがらみなしで調査したわけだ。
私はこのゲスな番組が大好きなのだが、3月で終わってしまうという。実に寂しい話だ。

そのランキングで特に注目すべきだったのは、「抱かれたい男性芸能人」や「恋人にした女性芸能人」のランキングベスト20に、韓流タレントがまったく入っていなかったことだ。
韓流ブームが、いかに一部の人間が騒いでいるだけの、電通やフジテレビなんぞが仕掛けているものかがよく分かる。

AKB48にしても、「恋人にした女性芸能人」のランキングで大島優子が10位に入ったのがやっとで、続いて篠田麻里子が20位、前田敦子が28位である。
総選挙では前田敦子が今は1位で、2位だったときもどういうわけかAKB不動のセンターだったが、AKBオタ以外の一般国民から見ればこんなものらしい。

この調査の中で最も印象的だったのが、明石家さんまの絶対的な人気である。
さんまは、「面白い芸人ランキング」第1位、「好きな司会者ランキング」第1位、「好きな芸能人ランキング」(総合ランキング)第1位だった。DHCの化粧品のCMみたいである。
しかも、2位を大きく引き離しての圧倒的1位だった。あらゆる世代から支持されていて、すごい人気である。

これを思うと、国民的な人気とCM出演本数がまったくあっていない。
EXILEの誰かと結婚する上戸彩の代わりとして、オスカープロモーションがゴリ推ししている、武井咲とか剛力彩芽は、CMにたくさん出ているが、ランキングにかすりもしなかった。
CMの出演本数というのは、ただ人気があるだけでなく、事務所がどれだけプッシュするかによって変わってくるらしい。

これだけ明石家さんまにガチの人気があることが分かったら、さんまへのCMオファーがぐっと増えるかも知れない。

その一方で、長らく紳助好きだった私は、あまりに対照的な明石家さんまと島田紳助の違いにガックリ来た。
確かに"晩年"の紳助は、自分のプロデュース力とやらを勘違いした上、イエスマンのタレントを囲んで鬱陶しかった。嫌われるのも当然だったが、トークはずば抜けて面白かった。

紳助と同期でありライバルでもあったさんまも、面白いことは面白いが、さんまの笑いは「明石家定食」と呼ばれる繰り返しの笑いであるテンドンと、人の笑いに自分が乗っかるお笑い強盗である。
人の笑いを全部自分に持っていこうとするところが、うちの嫁さんなんかは嫌いだと言っていた。

さんまは皆から好かれているが、紳助は結構な割合で嫌われていた。本人は一部のファンに強烈に支持して貰えればいいと言っていたが、それがアダとなって、芸能界への復帰は絶望的だ。
なんせ、MSN産経ニュースのアンケートで、9割が復帰に反対しているのである。本人は、あと数年で引退して沖縄で暮らしたいと言っていたから、復帰するつもりなんかさらさらないだろうが。

ガチランキングで明石家さんまの人気だけは分かったが、それ以外の芸人はそれほどでもなかった。
吉本興業はそのことについてどう思っているかは知らないが、この会社は力だけはある。

その吉本について、産経新聞の大阪本社が「吉本興業研究」として記事にしていた。今日の産経新聞のコラム「from Editor」で、編集長が吉本興業の正体をあぶり出すまで連載は続けると心意気を示していたが、ウソつけと言いたい。
そんな心意気だけなら、誰でも言える。

引退した紳助に関する闇だけだったら幾らでも言えるだろうし、幾らでも紳助を叩けるだろう。紳助復帰を希望した大崎社長だって叩ける。
本気でやるのなら、ヤクザとの関わりを詰めるしかない。中田カウスと山口組5代目との関係を、新聞のちょっとした連載で暴けるのか。

吉本に取材したり、カウス本人の言い分をそのまま記事にしているだけでは、とてもじゃないが吉本の正体なんぞあぶり出せないだろう。

ここは、「ガチの記事」を期待したいもんだが、どうせ吉本のお手盛りのような連載記事ができあがるだけに違いない。

 

仕事で金曜日に現地調査のための東京出張し、終電間際の新幹線で帰った。休日返上の土日出勤で、解析と対策ソフトウェアを作り、客先にリリース。今日月曜日には、また別件の問題で埼玉の北の方に出張だった。

我ながら、惚れ惚れするようなジャパニーズサラリーマンぶりだが、本当に優秀なサラリーマンだったら、トラブルを起こすこともないだろうし、問題解決のスピードも速い。平均以下だとこんなことになる。

出張は嫌いではない。仕事のたまの息抜きになる。移動時間に本を読んだり寝たりできるし、客がキレているトラブル対応でなければ、喜んで行きたいくらいだ。
ただまあ、出張に行ったら、今抱えている仕事が進まないため、結局どこかで帳尻合わせのために無理をしなければならないのだが。

出張は東京と静岡がやたら多いのだが、たまに別なところもある。
今日は埼玉の北の方だったので、生まれて初めて上越新幹線に乗れた。まあ、私は鉄オタではないので、新幹線に乗ったからといってどうということはないが。

私のような滋賀県民からすれば、埼玉県というのは都会かと思っていた。U字工事のネタみたいな感じだ。
だが、車窓から見る景色は、大宮だけ都会で、あとはそうでもなかった。

しかも、主張先で飯を食うために駅ビル内をウロウロしていたのだが、滋賀と似たような光景を見かけた。
女子高生のスカートの短さである。

私は滋賀から尼崎まで、4府県をまたいで通勤するので、大阪や神戸あたりの女子高生をよく見るのだが、都会の女子高生はスカートが膝下くらいの長さであることが多い。
だが、滋賀のような田舎の女子高生は、テレビや雑誌で見たイケイケ女子高生の格好ばかりが刷り込まれている田舎モンだから、多くがスカートを短くすればいいと思って、実際にそうしている。
今日行った、埼玉北部の出張先の女子高生も、それとまったく同じだった。
女子高生のスカートの長さの平均値で、都会か都会でないかが分かる。ド田舎まで行くとまた逆に長くなるのだろうが、ド田舎と都会の間の町では、こうなるのだ。

それはさておき、その出張帰りの話である。
私は新幹線での移動は嫌いではないが、それは周囲のほかの乗客による。みな静かならいいのだが、静寂を乱すヤツがいると、とたんに不快になる。

今日も、とんでもない母子が前の座席に座ってしまった。
30代とおぼしき茶髪のアホみたいな顔をした母親と、小学校高学年くらいのガキだったのだが、とにかくこいつらがうるさいのだ。

母親はスマホをマナーモードにする方法すら分からないバカなのか、メールの着信音を50回くらい鳴らしていた。
そのバカ息子は、Nintendo 3DSでモンハンを一生懸命やっていた。イヤホンも付けずに、スピーカーからそのまま音を垂れ流してである。

しばらく様子を見ていたが、ガキの方が30分経ってもやめようとしないので、後ろから座席をグーパンチでドンとどついたら、ようやく静かになった。
それで気がつくということは、悪いと思われると思いながらやっていたということなんだろう。
正真正銘のアホである。

このガキは、知能指数の低いバカな母親に育てられているから、こうなってしまったのだろう。
バカは遺伝すると思うのだが、遺伝よりも、育てられた環境が大きいのだと思う。子供がDSで音を出しながら新幹線で遊んでいても注意もしない親。そんな親だから、当然自分のケータイもマナーモードにすることがない。

こういうバカ親子も、私と同じ日本人なのである。バカな日本人を、それ以外の日本人がガマンせねばならないのだ。
こんなバカ親子どもは、中国か韓国あたりに移住してくれればいいのだが。

 

ホリエモンがニッポン放送株を取得して、フジサンケイグループを乗っ取ろうとしたとき、ホリエモンはグループの一員である産経新聞に対し、「産経新聞はエンタメ新聞にしてやる」と嘯いた。産経新聞を、その下にある夕刊フジに毛が生えた程度の新聞にするということだ。

それに対し、当たり前の話だが、産経新聞が猛烈に反撥し、ホリエモンを叩きまくった。
民主党の前原誠司から、記者会見でのけ者にされてブチ切れているのと同じような構図だ。
なかなか威勢があってよい。

ただまあ、ホリエモンがエンタメ新聞にすると嘯いたのも、分からないでもない。
実際の紙面や、MSN産経ニュースを見ていると、割と軽めの記事や、「なんだこりゃ」と思うような記事があるからだ。

特にMSN産経ニュースは酷くて、女性タレントの舞台挨拶などを撮影した写真は、必ず片足を上げて段を上るときの写真が掲載される。スカートの中のパンツが見えそうで見えない写真だ。
座ってるときのパンチラもどきの写真も多く、実際、パンチラになっているのも昔はあった。

MSNと合同でやっているとはいえ、新聞社のホームページに、スポーツ紙が好んで掲載するような写真を掲載していたら、アホみたいに思われるではないか。

そのほか、海外支局の記者による外信コラムも物議を醸すことがあるが、まああれは自由だからいいと思う。
私が一番気になるのが、ネット向けの記事なのか、何の記事なのかよく分からない記事である。

【MSN産経ニュース】 藤川氏超え? 新人市議は26歳「タレント」 ぶっちぎり独占取材! (2/26)

マスコミが好んで使う「美人過ぎる○○」で、あの八戸の藤川優里を超える美人市議として、新座市の新人市議に突撃取材したというものだ。

まだ「美人過ぎる○○」をやるかと、そのしつこさにウンザリである。一度ウケたら、何度も言いたがるオヤジと同じだ。

そしてその長い記事を読んでも、その軽薄な中身に改めて辟易するだけ。
政治経験も政治活動もない若いだけの女が、政治家にすぐになれる現状を憂うのなら分かる。政治家はアホでも無能でもやっていけると、これまでの数々の政治家が証明してくれたから、「どうせアホなら若くてキレイな女でいいか」となるのも当然。

そういう現状を伝えてくれたらいいのに、ただ単にそいつにインタビューして、昔貧乏だったとか、どうでもいいことを紹介するブログのような記事である。

その上、記事に中に気になる表現もあった。
「朝6時に起きてマラソン」とあるが、「朝6時に起きてジョギング」ではないのか。
昔から常々思っていたが、ただ走ることをマラソンというヤツは、何なのかと思ってしまう。

緩さばかり感じる適当な記事を書いて、ベッピンな若い女の写真を撮って記事にするのが、くだんの記事を書いた33歳記者の仕事なんだろうか。ほかにいろいろ苦労があるのだろうが、それだけ見ていると、何といういい仕事なのかと思ってしまう。

トラブル対応で土日出勤をさせられ、朝早くから夜遅くまで半泣きになって仕事をやっている身として、軽い嫉妬を憶えてしまった。


【追記】 よく読んでないまま書いて、見当違いのツッコミをしてたところを修正。

 

五木寛之が新聞連載していて、単行本がベストセラーになった「親鸞」が、昨年の10月に文庫本になったので買った。
忙しかったり、ほかに読む本があったので今になって読んだのだが、思いの外面白かった。対して期待はしていなかったのだが、やっぱり売れるだけはある。

「親鸞」を読むと、昔の比叡山延暦寺は「ここまで力があったのか」という思いが強くなる。
滋賀県民として、延暦寺には何回か行ったことがあるが、それほど興味もなかった。根本中堂を始めとする国宝が10個、重要文化財も数え切れないほどある、滋賀県ナンバーワンのお寺なのだが、具体的にどうすごいかは知らなかった。せいぜい、弁慶を輩出し、織田信長に焼かれたとか、そういうことだけだった。
今改めて参拝してみたら、見方が違うかも知れない。

地元の観光名所というのは、あまりありがたみが分からないものである。
だから、滋賀のお勧め観光スポットなんぞを訊かれても、答えられる場所があまりない。

結婚してしばらくして、嫁さんの両親が我が家に来たとき、滋賀の観光名所として、とりあえず延暦寺に連れて行った。
延暦寺は、比叡山の上にあり、そこまでは比叡山ドライブウェイとかいうショボい道を車で上っていかなければならず、デートやら観光やらにピッタリなのだ。
それに、やはり寺のネームバリューとしては全国でトップクラスだから、外すわけにはいかない。

それ以外に、観光といえば、滋賀県民でもいうほど知られていない近江八景だろうということで、石山寺と三井寺にも連れて行った。

石山寺は、紫式部が源氏物語の着想を得たとかいわれている寺で、平安時代の文学とゆかりが深い。

三井寺は、延暦寺の天台宗から分派した天台寺門宗の総本山だ。天台宗の僧侶は、比叡山延暦寺に残った山門派と、三井寺に下りた寺門派に分かれた。
それで、三井寺と延暦寺は度々ごちゃごちゃした揉め事が起こった。三井寺にはそれに関する説明書きのパネルがあって、なかなか面白かった。

その延暦寺との争いの中でもっとも興味深いのが、「弁慶の引き摺り鐘」である。
伝説では、俵藤太が瀬田の唐橋で大ムカデを退治したとき、琵琶湖の竜神から授かった鐘で、延暦寺と三井寺の争いの最中に、延暦寺の弁慶が奪い去り、三井寺から延暦寺まで引き摺っていったといわれている。さらに、鐘が三井寺に帰りたいとい意味で「イノー」と鳴いたので、弁慶が怒って、比叡山の谷底に投げ捨てたという。
実際に寺にあって、撞けるようになっている重要文化財の弁慶の鐘には、引き摺ったようなあとがあって、説明のパネルにも「弁慶が引き摺った痕だといわれている」などと書いてある。それを読んだ人が全員、「うそつけー」とツッコむようになっているのだ。

そんな「弁慶の引き摺り鐘」があるから、個人的には仰々しい延暦寺よりも、三井寺の方がオススメなのだ。
両寺は意外と距離があって、もしどちらかしか行けないというのであれば、三井寺だけ行けばいいかも知れない。

ちなみに、俵藤太の話が出たので、ついでに近江八景のひとつである瀬田の唐橋の話をするが、あそこは観光するような橋ではない。
車がバンバン通るアスファルト舗装の橋で、何十年か前に作られた鉄製の欄干もショボショボ。
思えば、近江八景なんぞいっても、それは昔の時代の光景がいいだけで、今はいい光景でも何でもないのだ。

 

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