先週土曜の朝、辛坊治郎キャスター司会のよみうりテレビ系列「ウェークアップ!ぷらす」を見ていたら、動物愛護管理法の改正に関連して、ペットオークションの様子を伝えていた。
ペットの取引が行われているその裏で、オークションやペットショップでの売れ残りの犬の貰い手をボランティア団体が探していた。
脳に障害があって感情の起伏が薄い犬、生後まもなく、母犬に間違えて前足を噛み切られた犬など。
そんなペットに貰い手があるのかは知らないが、それでもその犬たちは、生かされようとしているだけまだマシな方である。
私の家には犬がいるので、よくペットショップには行くのだが、ペット売り場にはあまり行かない。
犬や猫の子供は可愛いのでいいのだが、売れ残りの犬を見たくないからだ。
たまに、生後10か月から1年ほど経ち、1万円とか3万円で売られている犬がいる。売れ残りの特売セールと見る人が多いかも知れないが、私には死へのカウントダウンにしか見えない。
あと1か月ほどさらされて、買い手が見つからなかった場合、そのまま保健所に捨てられるというパターンがほとんどであるからだ。
ボランティア団体に引き取られるのは本当に運のいいヤツらで、売れ残りを平然と保健所へ連れて行って殺処分するペットショップが多い。
売れ残って腐りかけた野菜を捨てるがごとく、1歳を超えた犬を保健所に任せて殺すのだ。
仕事の都合で引っ越すことになって保健所に犬を持って行くヤツもクソだが、リスクを考えずに犬を仕入れ、売れ残ったら「損した」という感情のみで保健所に連れて行くような連中もクソである。
そのような犬たちは、はっきり言って何のためにこの世に生を受けたのか分からない。
晒し者にされ、売れ残ったら殺される。なんて残酷な話であろうか。
先週発売の週刊新潮に、愛媛の動物愛護センターでの殺処分が写真で紹介されていた。動物愛護センターなどという割には、主に犬や猫を殺すための施設である。
檻にまとめて入れられた犬たちは、動く壁でガス室へと無理矢理押し込まれる。
ガス室には炭酸ガス(二酸化炭素)が送り込まれ、犬たちはもがき苦しんで死ぬ。
そして最後は、職員の手によって焼却炉に放り込まれ、焼却処分される。
写真のなかには、うちでも飼っている柴犬がいた。立派な体格をしているが、飼い主に捨てられたのだろう。
ガス室で窒息するまでもがき苦しんでいる間、犬たちは何を考えているのか。人間たちを酷く恨んでいても仕方がない。
気軽に動物を保健所に連れて行く連中には、保健所の職員が写真や動画を見せて、動物がどのように殺されるのかを分からせるべきだろう。職員だって、こんな辛い作業は減らしたいに決まっている。
「ウェークアップ!ぷらす」では、売れ残りの動物たちが保健所で殺処分されるとナレーションで伝えていたが、写真も動画も全くなし。
ショッキングかも知れないが、実態を知らせるべきではないのか。
何でもかんでも隠せばいいってものではない。ACのCMで、動物たちが毎年何十万匹も、ガス室で殺されている場面を見せるくらいしないと、何も考えていないアホな日本人は、何も分かろうとしないだろう。