ビックコミックオリジナル最新号の「ひよっこ料理人」というマンガで、箸を正しく持てない子供について取り上げられていた。
その中で、登場人物の小学校の教師が、箸の持ち方について学校で指導すると、「余計な躾をするな」と保護者に言われる反面、「躾は学校がするもんだろ」と言う保護者もいるなどと描かれていた。
教師は勉強を教える仕事であるから、教師が躾なんかする必要はない。子供の躾は家庭でするもんであり、教師はちゃんと躾けられていない子供を叱るだけでいい。
学校の教師をなんだと思っているのか知らないが、最近は教師に子供を起こせとか言う親もいるとニュースになっていた。低能丸出しの親が増えたおかげで、昔に比べて教師の仕事の量はだいぶ増えたに違いない。
やる必要のないことをしなければならないのだから、教師のストレスもハンパではなかろう。
だから、児童が給食のチーズ入りちぢみを食べてアナフィラキシーショックになったニュースを見て、「なんで教師が児童や生徒のアレルギーまで把握して気を遣わねばならないのか」という疑問しか浮かばなかった。
昨年12月、調布市の市立富士見台小学校で、給食のちぢみのおかわりを申し出た5年生の女子児童が、教師からチーズ入りのちぢみを渡されてそれを食べ、アレルギーで死んでしまった。女子児童には乳製品のアレルギーがあった。
最初に食べた分は、アレルギー用にチーズを抜いたちぢみであった。
このニュースで、アレルギーの子供のために別メニューの給食が用意されていることにも驚いたが、教師には児童らのアレルギー表と、給食の除去食一覧表なるものが渡されていて、それを参照して子供に食べさせていいものと悪いものを判断し、おかわりさせるかさせないかを判断しないといけないということに驚いた。
面倒臭い上に、間違えたら死の危険が伴う。ちょっと痒くなるくらいならいいが、アナフィラキシーショックで死ぬとか、教師はいつから人の命を預かる職業になったんだろうか。
そんな重度のアレルギーを持つのなら、本人にもちゃんと確認させるべきであろう。11歳にもなれば、自分が何を食べていいのか悪いのか判断くらい付くはずだが。
それもできないのなら、弁当を持たせればいい。「皆で給食を分かち合って食べるのも教育」とか面倒臭いことを言うヤツもいるのだろうが、別々のものを食っていようが、皆で食えれば、別のものを食ってもいいと思うのだが。
弁当を持ってきていても、普通に給食を食ってるヤツのを貰って食ったら意味ないだろうが、それは食った方の責任だ。
保護者説明会で、チーズ入りちぢみを渡してしまった教師に、保護者から非難が殺到したらしいが、他人の失敗には人一倍厳しい連中である。
失敗した人間を責めるだけなら誰でもできるわけで、幾ら気を付けても、このようなヒューマンエラーは絶対に起きるのである。
仕事での経験則からいうと、「チェックを強化します」とか、「気を付けるようにします」というのは対策にならない。
自分の子供に重度のアレルギーがあるのなら、自分と子供で十分に気を付けるべきだろう。
何でも他人任せにして、何かったら誰かを責める。そんなお気楽なことをしていていいのだろうか。
自分の身は自分で守るのが、人間のみならず生物の基本だと思うのだが。