先っちょマンブログ

2014年08月

20140831-1

筋萎縮性側索硬化症 (ALS) の研究を支援するため、指名された人が氷水を頭からかぶるか、100ドルをALS協会に寄付するか、或いはその両方をやるかを決めて実行するALSアイスバケツチャレンジが、8月に入った頃から急に話題になった。
それまではFacebookなどでアメリカを中心にちらほらやられているだけだったが、マーク・ザッカーバーグやビル・ゲイツなどのIT業界の超有名人から、果てはオバマ大統領まで有名人に伝播していったため、急速に注目を浴びた。

私が好きな作家のスティーヴン・キングまでアイスバケツチャレンジで氷水をかぶる様子をFacebookで公開していて、「日本にもそのうちやってくるのかなぁ」とボンヤリ思っていたら、台湾のFOXXCONのCEOから孫正義が指名された今月中頃くらいから一気に日本でも広まった。

こういうノリの盛り上がりが世の中にあると、必ずそれに反撥する手合いが出てくる。「なんかごちゃごちゃ言われるんだろうなぁ」とボンヤリ思っていたら、やはり批判が出てきた。
アイスバケツチャレンジがどうだとか心底どうでもいい話だが、賛成派は「ALSが世の中に知られ、寄付金が集まってるからいいじゃないか」といい、反対派は「遊びの社会貢献ごっこ」だとか、「有名人の売名行為」などと言っていて、「氷や水がもったいない」という意見まで出てきた。水や氷の無駄遣いは世の中にもっとたくさんあると思うのだが。

多くの有名人が偽善的に見えることをやり始めると、必ず批判が起きる。このALSアイスバケツチャレンジと似たような批判を受けるのが、毎年夏恒例、日本テレビの「24時間テレビ」だろう。
毎年出てくる批判が、「多額のギャラを貰っている芸能人がパーソナリティを務め、募金集めというチャリティを行うとは片腹痛い」というものだ。
実にごもっともな話である。昨年何十キロか走った森三中の大島レベルでも1000万円のギャラだったらしい。昨年、100万円でも100キロ以上走る一般人は山ほどいるだろうとブログに書いた。

この番組が嫌われる理由として、ギャラを貰った芸能人が募金を呼びかけているからだけでなく、障碍やら重い病気を抱えた人が何かをチャレンジするという意味不明なことをやっているからである。
障碍者や病人の夢を叶えるというチャリティなのかも知れないが、それを見せられる方は堪ったもんじゃない。私は1秒も見たくないが、誰かが何か頑張っている姿を見て、感動したりする人が世の中にはいるのだろう。義足の人が屋久島を歩いたとか、富士山に登って何が感動するのだろうか。

「同じような境遇の人に勇気を与える」などというもっともらしい理由が付けられているが、同じような境遇の人が本当に勇気を貰っているのかは甚だ疑問だ。
癌の闘病をする父親を数か月にわたって見てきたが、人生に絶望している人が、他人が山を登ったくらいで自分の気持ちまで変わるもんなのだろうか。少なくとも、私の父のように心臓にAEDを入れて身体障碍者1級になって、その後食道癌が見つかって、結核にもなった人間にそのような余裕はないだろう。

ALSアイスバケツチャレンジが偽善だといわれているが、偽善の最たるものは「24時間テレビ」である。だから今年も1秒も見なかった。あんな辛気臭い番組、金を貰ってもゴメンである。
日本テレビの裏のフジテレビでは、「めちゃイケ」が「24時間テレビ」を茶化すかのように、エスパー伊東がアホみたいなことにチャレンジする企画を毎年放送している。今年は「24時間テレビ」の方に出演しているとエスパー伊東に思い込ませるというドッキリだった。

「24時間テレビ」を小バカにするようなバラエティにこだわる「めちゃイケ」の方が個人的には好感が持てる。
しかも今年は、24時間ゼロテレビとして、「めちゃ×2なが~~~~~くユルんでるッ!」というタイトルでYouTubeで24時間のストリーミング配信を行っていた。
エスパー伊東のドッキリのあと、「爆裂お父さん」で加藤浩次がモーニング娘。らをジャイアントスイングして、芸人がコントをするコーナーがあり、5時半という早朝からアイドルが水着になって岡村らと水泳大会をやったりしていた。
「24時間テレビ」を見ない代わりに、そちらばかり見ていた。
岡村隆史、加藤浩次、濱口優(よゐこ)、光浦靖子、カンニング竹山がずっと出ていて、緩い番組とはいえ、よく24時間もネット配信番組をできるもんだと感心した。

「24時間テレビ」も、面白おかしいチャリティ番組にしたらいいのに、辛気臭くやるから鬱陶しくなるのである。どうせ批判を受けるなら、明るい番組にすればいい。
誰かが巨大な何かを作るとか、誰かがハンディキャップを乗り越えて何かにチャレンジするとか、いい加減やめたらどうか。
金集めが目的なんだから、芸人が熱湯に入っていた秒数分、日本テレビが募金するとかにしてみてはどうか。

20140829-1

うちの犬を散歩させるとき、リードを右手に持ち、私の右側を歩かせている。犬の散歩で犬を飼い主の右側を歩かせるのか、左側を歩かせるのか、ごちゃごちゃ議論があるのだが、どちらと決まったルールはない。
本来なら、犬に指示を出せば右側でも左側でも歩かせられるようにしたらいいと思うが、うちの犬はムリだった。リーダーウォークという、リードをグイグイ引っ張らずに飼い主の横について歩く散歩はできるが、リードを左手に持っても左側を歩くようにはできなかった。

だから、常に道の右端を歩いている。犬が右側にいる状態で左側を歩くと、犬が興味を持ったものに釣られると、幅を取って道を塞いでしまうことになるからである。
ただその場合、前から犬を左側を歩かせるタイプの人が来るとすれ違うときに困るわけだが、幸いなことにうちの犬はほかの犬に全く興味を示さず、ガン無視して通り過ぎるだけなので、私の方が少し左にずれて歩くようにしている。
対向から来る人の犬がガウガウいうタイプだと、その人が犬を遠ざけるようにしてすれ違うようにしてくれることもある。

今年の3月のことだが、その日も駅の近くを歩道の右側にピッタリ寄って散歩していた。すると、前から50代くらいのサラリーマンのオッサンが左側、つまりこちらから見て右側いっぱいに寄って歩いてきた。
側溝の蓋のある部分なので、わざわざそんなところを歩く必要があるとは思えないが、そのオッサンの隣も人が歩いていたので、こっちから避けるのも難しいのでオッサンに避けて貰おうとゆっくり歩いたのだが、そのオッサンは「お前がどけ」と言わんばかりにズンズン歩いてくる。
そして、すれ違うときに私の犬を払うように蹴り上げてさっさと通り過ぎていった。

その行為にブチッと来て、さっさと通り過ぎてだいぶ後ろを歩いていたオッサンに対して「待てやコラァ」と呼び止めたら、オッサンがスタコラ戻ってきて、私の額に自分の額を付けて「何やこら」と来た。
そのあとのやりとりは見苦しいので割愛させて貰うが、私が何でうちの犬を蹴り飛ばしていくのかと訊いたら、「蹴ってへん」とか言うので、犬の替わって自分がお前をボコボコにしてやってもいいという趣旨の話をすると、オッサンが目に見えてガタガタ震えだした。そのことを指摘すると、ガタガタ震えている理由について「寒いからじゃ」などと強がっていた。

ここらへんがよく理解できないのだが、他人の犬を蹴り上げたあと、このようなトラブルになるのが目に見えていて、ド突き合いを怖いと思っているくせに、なぜそんなことをしてしまうのだろうか。
オッサンはガタガタ震えているが、要約すると「お前たちが悪い」という主張を曲げないので、このままだとこの状態が永遠に続くことを理解しろと言うと、このオッサンとのやりとりに興味も示さず私の横に座っていた犬に向かって、急に「さっきはゴメンね~」と謝って去っていった。

9年ほど犬の散歩をしていて、犬に危害を加えられたのはこれが初めてだった。オッサンに蹴られたといっても、思いっきり蹴り上げられたわけでもなく、別段何もなかったわけだが、これがキチガイみたいなヤツに、腹をサッカーボールのように蹴り上げられて、肋骨が折れたりしたらどうなるのだろうか。

今週、盲導犬がフォークのようなもので刺されていたという事件が報道され、大きな話題になっている。盲導犬はむやみやたらと声を上げないように躾されているので、昔からタバコの火を押しつけられて根性焼きを入れられた盲導犬の話などを聞いていたが、実際にそんなことをするキチガイがいるのかと思って驚いた。
このニュースは台湾でも報じられていて、台湾の女優がFacebookで「酷い、許せない」などと書いていた。

この盲導犬にまつわる事件は、警察が器物損壊事件として捜査しているのだという。まんだらけの万引きのように、世間に注目されたから警察も頑張らざるを得ない状況になっているので、犯人が捕まることを願うばかりだ。

ただ、「器物損壊」とは何なのかと思う。今日の産経新聞の産経抄でも書かれていたが、めちゃくちゃ違和感がある。犬は法的にただの所有物と見なされるわけだが、他人の犬を殺しても、他人のスマホを道路に叩き付けて壊しても、同じ器物損壊とは納得がいかない話だ。
スマホなら、悪くするとデータはなくなってしまうかも知れないが、金さえ出せばまったく同じものは手に入る。だが、犬などのペットはそうはいかない。


数年前に犬の散歩をしているとき、道の向こう側を散歩されていたラブラドールレトリーバーがうちの犬に興奮してフガフガしていて、飼い主がリードを引っ張ったときに革の首輪が切れ、犬が猛スピードで道路を横切ってうちの犬のところまで突撃してきたことがあった。
ほかにも公園や河原だからといって、リードを付けずに犬を散歩させているバカ飼い主のせいで、その犬がうちの犬に突撃してきたことも多々あった。
首輪が切れたラブラドールはフレンドリーな性格なのだろうが、うちの犬がフレンドリーではない。よその犬が飼い主の制御を振り切って近寄ってきた場合は、犬を抱え上げるようにしている。うちの犬は柴犬だが、体重が9キロくらいなので担ぎ上げてスタコラサッサと逃走することも可能だ。

そういうことがよくあるので、ほかの犬の動きには気を配っているが、人間がうちの犬を襲うなどということはノーマークである。
世の中にはキチガイが多く、日本も安全でなくなってきた。散歩中の犬に危害を加える人間など滅多にいないだろうが、どうやって犬を守るかは考えておいた方がいいに違いない。

20140828-1

今日のMSN産経ニュースのWEB配信記事「衝撃事件の核心」で、大阪市立総合医療センターの臨床工学技士が収賄の疑いで逮捕されたという事件が取り上げられていた。

【MSN産経ニュース】「パソコン、なんとかならんか」臨床技士ボスは職場で堂々「ワイロ」を物色した…医師も立ち入れぬ専門性、チェックが全くきかない“構造汚職” (8/28)

医療機器を採用する立場にある臨床工学技士が、賄賂を受け取った上で、不当な製品評価を行い、医療機器メーカーに便宜を図っていたというものだ。
山野辺基なる臨床工学技士は、デスクトップパソコン2台、ノートパソコン1台、デジカメ1台、動画編集ソフト1本など、総額80万円ほどの品をメーカーの営業担当に要求し、実際に得ていたのだという。

本当にセコい野郎である。「そんなもん自分で買えや」と思うわけだが、機器選定に当たる立場の人間や、メーカーの生産部の購買担当などは、このようなセコいことをよくやっているので、今さら驚くような話ではない。
山野のように倫理にもとる公務員は山ほどいるが、民間のサラリーマンにも大勢いる。

私は今はIT製品の開発部門でソフトウェア開発を行っているが、入社して数年はハードウェア開発で基板設計などをしていた。基板に載せる実装部品などは会社で採用されている共通部品を使用するが、ある機能を持つモジュールや電源など、特殊なものを使う場合は自分で選定せねばならない。

その立場のとき、メーカーの代理店の営業担当から飲食に誘われることが何回かあった。いわゆる接待だ。
私は会社の人間と飲みに行くのもイヤなのに、なぜ大して知りもしないよその会社の人間と飲みに行かないといけないのかと思って断っていた。私は乞食ではないので、他人に飯を奢って貰うのも好きではない。接待で飲食するくらいなら、家で好きなテレビを見ながら飯を食っている方がよほどいい。

ずっと断っていたが、営業が同い年くらいでそこそこ親しくなった代理店と、しつこく誘ってきた代理店とだけは付き合いで行った。その2回だけだ。
接待に行って何をするかというと、適当に飯を食って雑談し、「これからもよろしくお願いします」と言われただけ。
実際、別の会社の製品を使おうと思っても、再評価などが面倒臭いので、はなから他社製品を使う気などない。「接待なんかしなくても、よろしくお願いされるよ」と思ったが、それは黙っていた。

私は人との関わりが嫌いだし、他人に何か施しを受けるのも嫌いなのでこんな感じだったが、世の中には自分の立場を利用して、他人に金品を迫ったり、どこぞに飲みに連れて行けと平気で要求する厚顔無恥なヤツがいるのは確かだ。
私は開発担当なので、そのような要求をされたことはないが、会社の営業からチラホラ聞く。

記事の山野のように、購入する製品を選定する立場の人間が露骨に金品を要求することはなくとも、懇意にしている代理店などを通して採用するよう便宜を図ることは、明らかになる収賄事件以上に山のようにある。
入札で入札予定価格を業者に教えると逮捕されるわけだが、入札する側が、特定の業者以外入札できないような条件を付けてくることが本当によくある。
私が勤める会社では、業務用のIT機器を開発し、それをSI業者などを通して販売するわけだが、「どこぞの市役所の案件で、めちゃくちゃな条件が出てきた」というパターンがありすぎる。

私が勤める会社の販売する製品を例に出すと分かりにくいので、もっと簡単な例で説明する。
とある市役所で職員のノートパソコンを一新することになった。一般入札でSI業者が入札をすることになる。各SI業者は、それぞれ特定のパソコンメーカーを担いでいるとする。
入札の条件に、「ノートパソコンはタッチパッドだけでなく、トラックポイントも有すること」などと入っていたとする。トラックポイントはIBM/Lenovoの商標であるが、キーボードの真ん中にマウスを動かすボタンみたいなのがあるヤツだ。そうすると、だいぶ製品が限られてくる。

このような条件を付け、特定のSI業者やメーカーの製品を排除する絞り込みをするわけだ。そうなると、入札の条件に引っかかる業者が僅か、露骨な入札では1社だけになったりする。
記事の山野もこれと似たようなことをやっていた。

どう考えても、市役所の情報システム室などの担当が、懇意にしているSI業者などに懐柔されて付けた条件としか思えないものがある。
そのような入札は、よその会社がどれだけ頑張ってもムダだ。たまに営業が「入札条件に合うように機能追加できないか」と訊いてくることがあるが、やるだけムダである。
結局、最初から決まっていた業者が入札するに決まっている。

日本は贈収賄が少ない社会のように思えるが、それは中国やアフリカ諸国など、最下層の国と比べてマシなだけであって、実際はそこら中で贈賄、収賄だらけである。質が違うわけではなく、程度が違うだけではないのか。
自分の立場を笠に着て、弱い立場の人間に金品や接待を要求したりすることは本当に恥ずかしい。一体どのような躾をされて、どのように育ってきたのかと人間性まで疑ってしまう。

20140827-1

安倍内閣に待ち受ける関門として、内閣改造や沖縄・福島県知事選があるが、それと同じくらいかそれ以上の問題として消費税の10%への引き上げがある。今年の秋から遅くとも年内に、来年10月に消費税を10%にするかの判断を迫られている。

当初はそのまま引き上げられると見込まれていたが、8%へ増税後の反動減が予想以上に大きく、4~6月期のGDP成長率が前期比で大きく後退した上に、7月に入っても回復の兆しがあまり見えなかった。特に個人消費は夏のボーナス支給で上向くと見られていたが、思いの外伸び悩んでいる。
このままだと、消費税を10%にすることで来年度後半以降の景気の落ち込みが酷くなり、せっかく回復しかけている日本経済に打撃を与えかねない。

ただ、消費税引き上げは先延ばしすべしと主張する評論家がいる一方で、「景気が悪いから」という理由で先延ばしにしてしまうと延々と先延ばしすることになるかも知れないし、国際的な信用も失いかねないとする評論家がいる。

あまり経済評論家の論評からは聞かれないが、消費税引き上げで問題だったのは、それまで義務づけられていた内税表示を、消費税8%以降は内税でも外税でもいいとしたことにあると思う。
10%への引き上げを見越して、1年半で値札を付け替える作業のことを考えた結果かも知れないが、急に外税表示になったために実際に購入するときの価格が分かりにくくなってしまった。

しまむらやヨドバシカメラなど、一部の店舗では内税表示を続けているが、外税表示に切り替えた小売店が殆どだろう。
外税表示の小売店では、これまでの消費税を含む内税の価格を税抜きの外税価格として掲げているところが結構ある。

例えば、消費税5%込みで1本138円だった2リットルのペットボトルが、「138円+税」などとなっている店が本当に多い。
このような場合、本来なら消費税が3%分上がったので負担はその3%分増えるだけだったのに、実質的に8%分を負担することになり、増税感がかなり強い。
円安が進んだり、人件費の高騰などで物価自体が上昇傾向にあるが、外税表示のどさくさに紛れた便乗値上げが横行していることが不満だ。

個人的には、じれったいからさっさと10%にすればいいと思っている。8%の場合、パッと計算がしにくい。1.08倍したもの、本体価格に0.08倍を税として足したものが支払い価格になるが、私の脳みそではそのような計算を素早くできない。この点も踏まえて、内税表示のままならよかったのにと思う。
ローソンで273円のケーキが売られていた。何となく税込みで300円になるのかと思ったら、税込み価格は294円だ。なんかスッキリしない価格である。

消費増税にあたり、政府が企業や小売店ではなく、一般消費者の立場に立って考えてくれていれば、最初から内税表示維持だったのではないかと思う。
税込みいくらと考える必要がないし、価格表示はそのまま、でも実は税抜き価格などということもなかったのだが。

今のまま外税表示が続くのなら、消費税が10%になれば税込み価格の邪魔くさい計算が不要で、本体価格の10分の1を税として足せば税込み価格になるのだから簡単でいい。
個人的には8%は邪魔くさいから、もう10%で構わない。
同じようなことをテレビで言った美保純がバッシングされたらしいが、なぜバッシングされるのかが分からない。

消費税は税金を支払う機会が減った年寄りから税金を巻き上げるのにちょうどいい税だと思う。所得税のような不公平感もない。
ただまあ、消費増税ばかりだと負担ばかりになってしまうので、ほかの税金をちょっと減らしてくれやと思うわけだが、そううまくはいかないのだろう。個人的には自動車税と固定資産税が高すぎると思うのだが、これらは県税と市町村税だから手を付けられないのだろうか。
やはり、消費増税の代わりに所得減税とかしてくれるとありがたいのだが、議員定数削減すらできない政治家や経費削減意識に欠ける官僚に任せていては、取りやすいところから取っている今の税制度は変わらないのだろう。

だから私が望むのは、内税表示の義務化である。あとは好きにしろ。これは諦めの境地である。

0811-1

産経新聞の加藤達也ソウル支局長が韓国国内で大統領に対する名誉毀損のかどで起訴されようとしている。
MSN産経ニュース用に日本のネット配信記事の内容が、大統領の名誉毀損に当たるとソウル中央地検が最終的に判断を下し、起訴する方針を固めたのだそうな。

この件については以前のエントリで書いたが、今一度おさらいしたい。

加藤達也ソウル支局長が、韓国の朴槿恵が4月16日のセウォル号の沈没事故当日に7時間も行方が分からなくなっていたと韓国の国会で追及され、朝鮮日報のコラムや韓国の証券筋によると、男と密会していたらしいという噂があるという記事を書いたのが8月3日だった。

【MSN産経ニュース】朴槿恵大統領が旅客船沈没当日、行方不明に…誰と会っていた? (8/3)

青瓦台は事故当日の朴槿恵について、「青瓦台にいた」というばかりで何ら具体低な説明をしておらず、そこを韓国の左派系野党が厳しく追及していた。
そのようなメチャクチャな状況を伝えるべく、加藤支局長が日本人に向けてネット記事を書いただけなのに、どういうわけか加藤支局長のみが韓国の市民団体から「大統領への名誉毀損」とやらで告発され、韓国の検察から出国禁止処分や、出頭命令が出された。

今になって出てきた情報によると、朴槿恵は青瓦台を出ていないことになって、密会していた男だとされたチョン・ユンフェなる人物が8月19日に検察に参考人招致された際、青瓦台に行っていないという結果が出たそうだ。
だから、大統領と件の男はセウォル号沈没事故当日に会っていないから、加藤支局長は虚偽報道による名誉毀損を行ったと認定されたそうだ。

本当に朴槿恵と男が会っていないかは分からない。国会で散々追及されているときに「青瓦台から出ていない」という証拠を出せばよかったのに、なぜ今になって出てくるのか実に不思議だ。
だが、「従軍慰安婦の強制連行の証拠」や「竹島が韓国領土である証拠」があとから次々と出てくる国であることを考えると、何が出てきても不思議ではないのかも知れない。

むしろ、朴槿恵と男が会っていたかいないかは大した問題ではなく、ほかの新聞の記事を引用した上で韓国国内に流れる噂を記事にしただけで、韓国ではそれを書いた記者が刑事罰に処される可能性があるのだ。それが本当に恐ろしい。

本来ならば、朴槿恵が処罰を希望しなければ起訴には至らないが、それをしないということは、「産経新聞の記者を処罰しろ」という意志であることが分かる。
大統領の意向を受けた市民団体が告発する形をとり、大統領が新聞記者の処罰を望む。言論の自由もへったくれもない、独裁国家のようである。

加藤達也ソウル支局長には、韓国の「情報通信網利用促進および情報保護などに関する法律」(情報通信網法)に定められた名誉毀損が適用されるかも知れない。
もしこれで有罪になると、7年以下の懲役、または5000万ウォン以下の罰金に処される可能性がある。
実際、韓国では名誉毀損で懲役1年の実刑判決を受けているものがいるため、楽観視できない状況だ。

大統領や政治家などに関する噂を記事にして、それが名誉毀損に当たるとして新聞記者が懲役刑に処されるのであれば、それこそ韓国は終わったも当然だろう。中国や北朝鮮同然に、言論の自由がない国だからである。
もしこれがまかり通るなら、韓国の政治はもちろん芸能ニュースも含めて、少しでも名誉毀損にあたりそうなことを記事にするのであれば、日本在住で、韓国に渡航することのない記者に書かせないと危なすぎる。そうでもしないと、韓国についての記事を書く→名誉毀損で告発→出国禁止→逮捕、起訴のコンボが待ち受けている。

幸いなことに、日本ではどんなデタラメな記事を書いても、誰かが刑事罰に処されることはまずない。せいぜい民事裁判で慰謝料を取られるだけ。
例えば、朝日新聞が安倍晋三憎しで、安倍叩きのために「NHKの番組を改変させた」とウソの記事を書いても、朝日新聞の記者は無事だった。
何の罰も与えられないのはおかしいのかも知れないが、これが言論の自由を保障された民主主義国家というものである。

民主主義国家、ついでに先進国であると謳っておきながら、韓国はこのザマである。
もし加藤支局長が有罪になった暁には、それを恥じるべきであろう。どうせ、「産経新聞の記者を全員逮捕しろ」とか言うだけで、韓国人に自分たちがやっていることを反省する気概があるとは思えないが。

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