先っちょマンブログ

2015年01月

20150130-1

大学時代の知り合いに実家が寺の息子がいて、そいつの暮らしぶりから坊さんの実態を知って心底坊主が嫌いになった。
正確にいうと、欲にまみれた生臭坊主か。

父の実家が檀家になっている富山の寺は、そこの住職はサラリーマンとの兼業らしいと聞いた。田舎でも檀家が減って、住職だけの収入ではとてもじゃないが生活できず、メインが会社員、サブが住職みたいになっているそうだ。
そんな坊さんが多いなか、もちろん儲かっている寺もある。檀家を多く抱えていたり、観光客が来るような寺だ。

そういう寺の住職の息子が京都の仏教系大学に入学して、そいつらと知り合ったのだが、まあいちいち癇に障るヤツらだった。
実家から多額の仕送りを貰っていて、スポーツカーも買って貰って乗り回していた。大学の学費は親が幾らでも払ってくれるので、授業にろくに出ずに単位を落として留年してもお構いなし。2回留年して6年通うのは当たり前、留年できる最大の8年間大学に通っているヤツもいた。
夏休みの間、奉公と修行でよその寺に入ったが、外出禁止なのに週末に抜け出して、修行の間禁じられている肉を食べ、遊びまわったとSNSで吹聴していた。

妬みも半分混ざっているが、程度の高くない大学を留年しまくり、親から与えられた金で遊びまくる連中を見たら誰でも嫌気が差すと思う。
儲かっている寺の息子が全員同じではないかも知れないが、似たようなタイプが多かった。要するに、どいつもこいつもカスである。

そんなクソ野郎の分際で、坊主らしく人への説教は好きそうだった。坊主はサヨク思想の人間が多く、保守的なイデオロギーを持っていたり、排他的な思想を少しでも出すと批判をしてくる。
人権関係の話も大好きだ。思い返せば、父の実家の宗派は真宗大谷派で、富山の寺には人権に関する啓蒙ポスターが多く貼ってあった。

浄土真宗は、ほかの日本の仏教の宗旨と異なって死んだ人に「○○院△△居士」といった戒名を付けない。真宗大谷派では、男性に「釋○○」、女性に「釋尼○○」という法名が与えられる。本願寺派では男女どちらも「釋○○」だ。
法名は戒名と違って、仏弟子として生きていくために与えられた名前である。

戒名は坊主に金を払えば払うほど文字数が多くて大層な名前が与えられるが、法名は金持ちも貧乏人も字数は同じだ。
戒名では、被差別部落の人たちが差別戒名を与えられたことがあったが、浄土真宗では差別的な法名はなかったとされている。「一切衆生は浄土では平等である」という教えからだ。
そもそも、被差別部落の人たちには、身分差別を批判し、戒名などでも差別しない浄土真宗しか信仰が許されなかったらしいが。

浄土真宗の坊主はそのような自負があるからか、人権に敏感だ。人権に敏感なヤツは大抵がサヨクで、日本や日本人の批判しかしない反日人間である。

そのことを、産経ニュースの下の記事を見て思い出した。

【産経ニュース】真宗大谷派の人権ギャラリー展に漂う日本〝断罪〟史観 日朝・日韓関係テーマで日本の加害性のみ強調、なぜか拉致問題は無視 (1/30)

記事によると、真宗大谷派の本山である東本願寺で開催中の人権週間ギャラリー展」が、日本に関係する人権問題を取り上げているのに、日本が加害者となった人権問題ばかり取り上げているという。
豊臣秀吉の朝鮮出兵での「強制連行」しかり、先の大戦での「性奴隷」しかり。朝鮮の陶工などは被差別的な身分であったため、日本へ渡る人も多かったというのに、そんなことは関係ない。従軍慰安婦はただの売春婦でしかないのに、真宗大谷派にかかれば「性奴隷」である。
日本の非道を訴えるわりには、「スペースがなかった」という理由で、北朝鮮による日本人拉致問題はまったく取り上げない。
こいつらは一体何なんだろうか。

そもそもの話として、坊主がイデオロギーや歴史観、人権問題などに首を突っ込んでごちゃごちゃ説教を垂れることに違和感がある。
坊主は仏教に関する説法だけ垂れていればいいのに、坊主という身分を利用して、全原発の廃炉を求めたり、政治家に対して靖国神社を参拝しないよう求めている。
本当に、坊主たちはどうかしているのではないのか。

20150129-1

イスラム教徒の凶暴なテロリスト集団であるイスラム国の連中はただのアホなのかと思っていた。銃を撃ったり爆弾を爆発させるしか能がない上、欧米人や日本人を人質に取ったら、その家族に「10億円払え」という脅迫メールを送ったりする。
油井を爆撃されて原油を採掘できなくなり、原油価格も下がってしまったら、10億円の身代金が20億円になった。
後藤の家族あてに送られたメールがそうだったのだが、ジャーナリストの一般家庭が10億円も払えるわけがない。

日本政府に対しては、235億円もの身代金を要求した。フランスやイタリアの人質は3億円弱くらいだったらしいが、日本への要求金額は法外過ぎる。
まるで、小学生が「1億万円」とか言っているような感じで、非現実的であり、狂っているのかと思った。

所詮はテロリストの集まりなので、アホな要求ばかりをしてきて、それを口実に人質を殺して世界に自分たちの存在をアピールする狙いなのかと思った。

ところが、日本人の人質事件に関していともあっさり要求を撤回すると、ひとりを殺害した上で、ヨルダンで死刑判決を受けた女テロリストのサジダ・リシャウィをヨルダン政府が釈放しないと、後藤健二を殺害すると通告してきた。
それに加え、後藤の前に捕虜となっているヨルダン人パイロットを先に殺すとした。

サジダ・リシャウィという女は、ヨルダン国内で夫婦で自爆テロを決行し、旦那の方は50人以上を巻き添えにして自爆、サジダの方は爆弾が不発だったので捕まってしまったマヌケなテロリストである。
ヨルダンで死刑判決を受けたこの女がそれほど重要とは思えないのだが、イスラム国の前身組織の幹部ザルカウィの側近の妹であるから、イスラム国にとっては重要人物かも知れないとされている。

サジダ・リシャウィと後藤健二、ヨルダン人パイロットの1対2の人質交換が成立するかもという甘い見込みが一部のマスコミで流れており、実際にヨルダン政府がサジダ・リシャウィを釈放するために刑務所を移送したとか、イラク国内に入国させたなどとの情報があるが、どうなるのかは現時点では分からない。
何にしても、のちのち悪いことしか起こらないような気がする。

もし仮に、1対2の人質交換が成立して、後藤とヨルダン人パイロットが解放されたとしても、数年後にサジダ・リシャウィがどこぞで自爆テロを起こしたら、イスラム国はそれを宣伝材料にするだろう。日本と働きかけとヨルダンの決断により釈放されたテロリストが、別の数十人の命を奪ったとなると、テロリストどもを飛び越して、日本もヨルダンもバッシングされるに違いない。

イスラム国はそれほど甘くなさそうだから、サジダ・リシャウィと引き換えに後藤健二だけ解放されるかも知れない。
その場合、2パターンあるように思える。

ひとつは、ヨルダン人パイロットは通行通り殺されたというもの。日本がヨルダン国民から恨みを買った上に、ヨルダン政府も国民からの突き上げを食らう。
もうひとつは、ヨルダン政府の決断によって後藤が解放されたが、ヨルダン人パイロットは拘束されたままというもの。ヨルダン人パイロットを解放して欲しくば、日本政府が1億ドル払えとか言われた場合、日本は窮地に陥る。日本人を救うためにヨルダン政府が死刑囚を釈放したのなら、ヨルダン人を日本政府が救わないわけにはいかない。しかし、テロリストにそんな莫大な資金提供をするわけにはいかない。その資金がそのまま別の人の命を奪うテロへと繋がるからだ。アメリカ政府も圧力をかけてくるだろう。
日本、ヨルダン、アメリカなどの板挟み状態になってしまう。

このエントリを書いた数時間後には今後の展開が分かるのかも知れないが、考えれば考えるほど、イスラム国のやり口が狡猾で、敵側を混乱させることに長けていると思える。
相手を狼狽させ、打撃を与えつつ、自分たちの存在感を大きく世界に発信することができる。暴走族に毛が生えた程度のバカではないようだ。

なんでも、イラクのイラクの旧フセイン体制で政権を担っていた政治家や軍人などが多くイスラム国に参加しているらしい。だから、効果的な人質の使い方をして、自分たちのペースで相手を振り回してうまく交渉するわけだ。

思い返せば、アフガニスタンでソ連に抵抗させるために育てた連中が、のちにアルカイダとなってテロを引き起こした。
イスラム教スンニ派の国としてフセインが恐怖政治だろうがなんだろうが、うまく過激派たちを抑えこんでイラクを治めていたのに、アメリカのブッシュたちが難癖つけてイラクと戦争をし、フセインをとっ捕まえた。イラクでイスラム教シーア派の連中が幅を利かせるようになり、旧政権のヤツらがイスラム国の構成員としてテロを起こしている。

世界の警察を気取ったアメリカがやったことが、現在のイスラム教徒によるテロリズムに繋がっているような気がする。
どう考えてもイスラム国のテロはアメリカに大きな責任があるように思えるが、オバマ大統領はテロとの戦いを強調するものの、口ばっかりで何もしないし、今回の騒動でもクソの役にも立っていない。
他人のふりをしているアメリカに、今回の件でちょっとくらい手伝って貰ってもバチは当たるまい。

20150128-1

私の母親が京都市内の病院に12月から入院している。理由は、膝の手術をするためだ。
昔から太っていた私の母は、還暦を超えて膝を痛めたらしく、膝の痛みを堪えながら歩いていたらしい。だが、「よくなることはないから、もっと歳をとってから手術するよりも、今のうちに手術をやっておいた方がいい」という医師の勧めがあって、膝に金属の何かを入れる手術を受けた。詳しい内容は知らない。

私の母のように、膝の手術によって膝に金属が入ると、肢体不自由の理由で「障害者6級」になるらしい。
術後のリハビリで膝が曲がるようになり、杖をついて歩けるわけだが、「障害者6級」なんだそうだ。

「障害者6級」になって障害者手帳を貰う身分になると、税金の減免やや公共サービスの割引などが受けられる。
例えば、私の母は父の遺族年金で暮らしているだけなので関係ないが、所得税や住民税についてそれぞれ27万円、26万円の控除を受けることができる。自動車税や自動車取得税の減免も受けられる。

JRや私鉄などでの100キロを超える長距離移動について、乗車券や特急券が半額になる。高速道路も半額だ。
NHKの受信料については全額免除だ。携帯電話料金の割引もある。

正直なところ、「障害者6級」なんて屁みたいなもんだと思うのだが、たくさんの恩恵が受けられる。
母親は収入が大してないので助かるのだろうが、数か月もすれば普通に歩けるような気がするのに、「障害者6級」とは何なのかと思う。
障害者手帳の交付を受ける受けないは自由なのだが、母親はちゃっかり申請していた。

こうして公的に「障害者」になると、ほかにも役所から補助のようなものがでる。
例えば、膝が悪いと風呂に入るときに難儀するわけだが、足が悪い人の風呂椅子とか、滑り止めのマットを購入すると、合計で9万円までは購入金額の1割負担で済むらしい。両手で踏ん張って立てる脇息のようなものが付いた風呂の椅子は2万5千円もするが、2千500円で買える。マットも9000円くらいするのだが、900円だ。市町村が指定する業者で見積もりを取り、役所で申請すれば、1割で購入できる。残り9割は税金で賄われる。

母に頼まれて風呂の椅子と滑り止めマット、折りたたみの杖を購入したが、9割が税金で賄われるのかと思うと、何だか悪い気がした。
ただ、介護用品を扱う販売店には爺さん婆さんその家族がよく来ていて、それなりに繁盛していたようだった。役所ぐるみで食いっぱぐれのない商売に思える

9万円分の介護商品購入の補助サービスは、一度使うと6年間は使えないらしい。だとすると、9万円満額まで買わないと損なように思えるが、ムリに不要なものまで買うわけにはいかないので、結局4万円分ほどだった。負担は4千円だ。
ちなみに、風呂の滑り止めマットなどを予備として余分に買うことはできないらしい。そこらへんは役所が認めないんだとか。

国の一般会計予算のうち、社会保障費が30兆円ほどある。支出のおよそ3分の1である。市町村の財政も似たようなもんで、歳出に占める社会保障費の割合は多い。
母親が受けておきながら何だが、いろんな料金の減免とか、介護用品の1割負担などをやっていれば「そら支出が減らないわけだ」としか思えない。年寄りが増えると当然体の悪い人も増える一方なのだから。

死んだ私の父は、サルコイドーシスとかいう肉芽種のせいで心臓が悪く、不整脈が頻発していたので心臓に小型のAEDを入れる手術を受けた。サイボーグ化された父は不整脈が起きなくなったわけだが、分類で「身体障害者1級」になった。
どこから見ても健常者だが、自分で動くこともできない人と同じランクである。正直、手術を受けてAEDを入れることで死にかけることがなくなって健康そうに見える父と、全盲の人、手や足が動かせない人などが、重度とされる「特別障害者」に分類される理由がよく分からなかった。
ペースメーカーを入れた人は「障害者1級」になるらしいが、ペースメーカーにしてもAEDにしても、心臓に取り付けて前よりよくなるのだから、少なくとも「障害者1級」ではないように思えるのだが。

これは、高血圧の治療を受けている私のような人間は新たに生命保険に入れず、高血圧治療もせずに高血圧をごまかしてるヤツが生命保険に入れるのとよく似ている。
降圧剤によって血圧を下げる治療をしているのだから保険に入れて、治療していないヤツが入れないのなら理解できるのだが、実際はそうではない。

死んだ父とまだ生きている母が障害者手帳を所有しておきながらいうのは何だが、補助金を大盤振る舞いするのもどうかと思う。このままじゃ、年金や生活保護の制度と同じで、貰う人が増えすぎてそのうち破綻を来すような気がしてならない。
「貰えるもんは貰っとこう」という気持ちになるのは当たり前だし、そもそもが役所や病院が障害者手帳をほいほい勧める傾向にある。

減らす対象を増やして、本当に必要な人は減らさない。
介護や福祉などの知識はゼロだが、素人考えで行政側が思い切って何かやらないといけないのではないかと感じた。

20150127-1

「<パティスリーユーピユーピ>モンチーノエル3,400円 ご購入のお客様へお詫びとお知らせ」と書かれたハガキが家に届いた。
「パティスリーユーピユーピ」とは何なのか、「モンチーノエル」とは何なのか謎であるが、読む気が起きずに玄関にそのまま置いておいた。

嫁さんはそのハガキの内容をしっかり読んでいた。嫁さんが働く滋賀のスーパーの平和堂で買わされた予約のクリスマスケーキがあるのだが、それが事前にパンフレットにあった写真と違ったデコレーションがされていたので、購入金額の全額を返金しますという内容だった。
ハガキを店に持って行くと、消費税分も含めて3,762円返金されたという。

クリスマスケーキに何の違和感も感じなかったが、おぼろげな記憶を辿ると、ケーキの上に載っていた砂糖菓子が見本の写真とは違っていたような気がする。
見本には、サンタクロースのほかに雪だるまみたいなのがいるが、砂糖菓子はサンタの1個だけで、あとはメリークリスマスと書かれたチョコレートの板も載っていたような気がする。
見本にはイチゴが乗っているが、なかったような気もするが、ハッキリしない。

いずれにせよ、何の違和感もなく食べたわけだが、誰かがクレームを入れたのだろう。よく自分が頼んだケーキの見本写真を覚えていたものだ。もしかするとチラシを持っていたのかも知れない。
気がついた人もいるが、「<パティスリーユーピユーピ>モンチーノエル」なる珍妙な名前のクリスマスケーキを注文して食べたほとんどの人は気がつかなかったに違いない。しかし、予約した人の名前やポイントカードの情報から購入者全員に返金する旨を知らせるハガキを送ったようだ。

なんとバカ正直なのだろう。3,672円帰ってきて、タダでクリスマスケーキを食ったのだから、間違いに気がついていない人にとってはラッキーなことだ。
正直なところ、全額返してくれなくても、なかったトッピングの料金は100円くらいだろうから、その分だけでもいいと思うのだが、そうはいかないのだろう。

ついでにいうと、ハガキには「健康被害等は問題ございません」「お客様には大変ご迷惑をお掛け致しましたことを深くお詫び申し上げます」と書かれてあった。
健康被害がないことなんかアホでも分かるし、何の迷惑も被っていなかったのだが、バカ正直だけでなく、バカ丁寧が過ぎる。

「なんでわざわざ全額返してくれたんだろうか」と嫁さんに話をすると、「異物混入とか問題になってるから、過剰に対応したんじゃない?」と返ってきた。
確かにそうかも知れない。

ゴキブリ入りカップ焼きそばや歯入りポテトは気持ち悪いから当然金を返して貰いたいが、デコレーションがちょっと違うくらい、正直どーでもいい。それでも今の時期、ちゃんと対応をしておかないと、どこから叩かれるか分からないので過剰に対応したように思える。
普通なら、黙っておいて文句を行ってきた客にだけ返金などを対応をすればいいように思える。全部のケーキのデコレーションを間違っていたとしても、文句を言ってきた客には分からない。「お客様のケーキだけ問題があったようです、すみません」でいいではないか。

ケーキのデコレーションごときの対応で「大袈裟だなぁ」などと思った数日後、今度はニトリから封書が届いた。
開けてみると、ソファーを買った客への注意喚起だった。

我が家にはニトリで買ったソファーベッドがある。背もたれの部分を座椅子のように倒すことができ、平らなベッド状にできるソファーだ。
「背もたれを倒すとき、折れ曲がる部分に指を挟まないように注意してください」と書いてあった。「そんなもん、誰でも分かるわっ」と思わずツッコんでしまった。

しかも、ソファーの解説書に注意事項として指を挟まないように注意しろと書いてあったらしい。だが、事故があったので、改めて分かりやすい図を添えて注意喚起のためにお送りしたと書面に書いてあった。

どれだけバカ丁寧なのだろうか。背もたれが倒れるソファーに指を挟むなんて、ドアに指を挟むくらいマヌケである。まあ、子供が不注意で指を挟んだ事故が起きたのだろうが、いちいちそんなことを改めて注意してくれなくてもいい。ここまでされると、消費者をバカにしてんのかと思ってしまう。

だが実際は、ここまで注意してやらないとクレームを付けてくるヤツがいるからやっているのだろう。
ペラ1枚の紙をニトリの社員が作成し、カラー印刷して、ソファーベッドを購入した客を調べ、封書にして金をかけて郵送する。それだけでどれだけの費用がかかるのだろうか。普通ならアホらしくてやってられない仕事だし、金のムダでしかないが、やらざるを得ない状況にある。
すぐにクレームを付けてくるヤツがいて、問題があるとインターネット上にあることないこと書きまくって評判を落とそうとするヤツがいる。

うるさすぎる客なんか切ってやればいいのに、ネットで悪口を書かれて拡散することを考えると邪険にもできない。
客商売というのは本当に大変だ。

20150126-1

「I AM KENJI」と書かれた紙を持って胸の前に掲げた写真をFacebookやTwitterにアップする動きがあるらしい。今日になって、朝日新聞や読売新聞が報じた。

【朝日新聞】「I AM KENJI」 解放願う声、世界に広がる (1/26)

【読売新聞】「I AM KENJI」…祈り込め投稿広がる (1/26)

身の回りでそんな動きがあるとは思えないが、新聞がこうやって報じるのは、情報を流して盛り上げようとする意図があるからだ。

どう見てもシャルリー・エブド襲撃事件の「私はシャルリー」(Je suis charlie)の二番煎じであるが、よくこんな恥ずかしい運動によく参加できるもんである。
何が「私はケンジ」なのだろうか。朝日新聞は「無事を祈る目的」などとしているが、やる意味が分からん。ケンジでない人が「私はケンジ」という紙を掲げて祈りになるのか。

「私はシャルリー」のときも、人の嫌がることばかりするシャルリー・エブドの報道姿勢を支持し、デモで「私はシャルリー」と掲げた連中はアホなのかと思ったが、「私はケンジ」もそれと同じくらい愚かだと言える。
イスラム国の暴力に対する対抗策のつもりなのかも知れないが、そんなもんは屁のつっぱりにもならない。

傭兵のマネゴトをするためにシリアに行って捕まった湯川遥菜には同情の余地はないし、殺されても大して気の毒には思わないが、後藤の方は気の毒には思う。
彼は湯川がイスラム国に捕まったことを気にして、救出する目的でイスラム国支配地域に潜入したとされている。ヒーロー気取りなのは問題だが、純粋にそれが目的ならばその行動力は評価できよう。

ただ実際は、日本人ジャーナリストとして初めてイスラム国支配地域へ潜入したという実績を作り、映像を撮るという目的もあった。ついでに、湯川遥菜の取材ができたら大スクープだし、救出できれば国民的な英雄にもなれる。
ジャーナリストとしての商売なのだから当然だろうが、商売ありきのスケベ心もあってイスラム国支配地域へ行ったわけだから、私は心から彼を支持することはできない。

多くの人が「私はケンジ」と掲げているのは、イスラム国の人質となっている後藤健二の行動を支持するということだろう。
よく考えてそうしているのならいいが、考えもせずに単に「流行だから」とか、「かっこよさそうだから」とかいう理由でやっているのもいるだろう。

そこらへんはまだ許せる範囲だが、許せないのはこれを利用して安倍政権批判をしている連中である。
昨日あたりから首相官邸前で「I AM KENJI」「I'M NOT SHINZO ABE」などとプラカードを掲げた市民団体などが大騒ぎしているという。一体こいつらは誰を批判しているのか。

こいつらが言うには、「安倍首相が憲法9条の変更を進めているせい」、「集団的自衛権の解釈変更でアメリカとの結びつきが強くなったせい」、「対イスラム国対策として資金援助したせい」などの理由で日本人人質事件が起きたそうな。
また、安倍首相の対応が悪かったせいで人質が殺されたのだという。

共産党の池内沙織とかいう女の議員もそうだが、イスラム国を差し置いて首相批判する連中の脳みそは一体どうなっているのだろうか。
日本の外交がどうあろうが、人質としてふたりは囚われることになっただろうし、どんな対応をしても湯川は死んでいただろう。236億円を支払えば、国内はもとより国外からも猛烈に批判されていた。
政府の対応に問題があるのだとしたら、どうすれば問題解決できるのか提案したらいいのに、誰もそれらしいことを言わない。

日本人人質事件が起き、ひとり殺されたことを絶好のチャンスと捉え、安倍首相を批判しているだけ。テロリストが用意した文章を読まされたのか、首相批判を展開した後藤の言葉を借り、「I AM KENJI」も借りているだけである。

そんな連中とは一緒にされたくないから、「I AM KENJI」は死んでも掲げないようにしよう。

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