先っちょマンブログ

2015年03月

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Yahoo!ニュースの国際ニュースを見ていたら、周星馳(チャウ・シンチー)の映画「ミラクル7号」(2008年)で一躍有名となった中国の若手女優が、中国の伝統的衣装である漢服を着て日本旅行をしたというがあった。
新浪微博で確かめてみると、確かに徐嬌(シュー・チャオ)という女優がそんな投稿をしていた。

【新浪微博】徐嬌

リツイートのなかに「帯着漢服去旅行」というタグがある。「漢服を着て旅行に行こう」という趣旨のタグで、海外旅行で漢服の宣伝をしようという意図があったらしい。
中国人は常日頃から、日本人は着物をよく着ていて、街中で着物を着ていても誰も変に思わないが、中国で漢服を着ていたら変な人だと注目されると思いがちなのだ。
その考えに反して、漢服をもっとメジャーにしていこうという活動らしい。

投稿されていたのはこんな写真だ。

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徐嬌という女優は、アニメ好きで、普段からコスプレをするオタク気質なところがあるようだ。フォロワーは161万人もいるが、中国の芸能人では中クラスである。

これらの写真の最初の投稿には、Facebook風の「いいね」が3万ついていて、コメントが5000も寄せられている。
そのコメントのなかには、伏見稲荷での写真を見て、「漢服を着て神社に行けば日本人の反感を買うのではないのか」などと書かれていた。
だが実際は、日本人にチヤホヤされて、一緒に写真を撮ってくれと何度も頼まれたらしい。

この件について中国共産党の機関紙である人民日報のニュースサイト・人民網が記事で取り上げていた。
「このような心配を日本でする必要はない。日本は文化の多様性に寛容で、他人がどんな服を着ていても誰も気にしない」と解説していた。

実際、日本人が知っている中国の服は、漢民族の漢服ではなく、女真族(満州族)のチャイナドレスだけで、なんとなく中華風の服であることは理解しても、それが中国の伝統衣装であると知っている人などほとんどいない。
知っていたとしても、誰も気にしないという指摘は当たっている。それに、中国人だからという理由で日本に観光に来ている中国人を襲う日本人はまずいない。ましてや、こんな可愛い女の子であれば注目は集めても、誰が絡むというのか。

日本人は文化的に狭量で、外国人を受け入れないと外国人から思われがちだが、実際はそんなことはない。
無礼な外国人を毛嫌いするだけで、外国人はウェルカム、その外国人がどれだけ変でも誰も気にしない。
街中でめちゃくちゃ変な格好をしているヤツがいても、皆がしれっとしている。めちゃくちゃ目立つ民族衣装を着ていても、ジロジロ見られるかも知れないが、冷やかされたり、差別的な対応をされることもないだろう。

テレビ東京系の「YOUは何しに日本へ?」という番組で、デンマークから来たコスプレ好きのアニメオタクが話していた内容が印象的だった。
「ナルト」のコスプレをして東京の街に繰り出し、工事現場の人から「似合ってるね」などと声をかけられていた。デンマーク人のひとりがコスプレをした外人が街を歩いていても誰も気にしない日本について「すごくいい」と言っていた。
彼らがデンマークで「ナルト」のコスプレをしてバーに行ったとき、バーにいた客だか店員だかに、「今度その格好で来たらぶっ殺す」と脅されて、怖くてデンマークではアニメのコスプレで出歩けないと語っていた。

こなた日本では、秋葉原や池袋に行けばコスプレをしているヤツが珍しくないほどうじゃうじゃいて、もはや日常風景のようになっている。
誰がどんな格好をしていても、大して気にならないし、気にしてもいちいち他人の格好について口出しなどしないのだ。

そんな日本人を知ってか知らずか、八路軍(中国共産党軍)のコスプレをして日本の街を闊歩する中国人が出てきた。

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こちらは、日本人を挑発する度胸試しのつもりらしいが、八路軍の軍服を知っている日本人など皆無だろうし、知っていたところで例のごとく何も起こらない。変な格好をしている中国人がほっつき歩いていたと思われるだけ。
ナチスの将校のコスプレをするヤツがいるくらいなのだから、八路軍なんて屁みたいなもんだろう。

何にでも寛容すぎるのはよくないが、さらっと受け流すくらいの方が器が大きくていい。
日本人は常にこうあるべきなのだ。

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昨日のエントリで書いたが、土曜日に腰を痛めて、今日もまだ寝ていた。有給休暇が余っているので休む理由ができてよかったと思っているくらいだが、腰が痛いので動けずに家で寝ながら映画やテレビばかり見ていた。

朝や昼の情報番組を見ていると、大塚家具の親子喧嘩の醜態とジャーマンウイングスの飛行機墜落事故ばかりやっていた。
どちらも主な視聴者である主婦層の目を引くようなニュースであるらしい。

ジャーマンウイングスの事故は、トイレに行った機長が閉め出され、「このクソドアを開けろ」と13分間も絶叫してドアをぶち破ろうとしている様子があまりにもセンセーショナルなので、その様子が詳細に伝えられていた。
出演者らは困った顔をして、このような事故を防ぐにはどうしたらいいかを真剣に話し合っていた。話し合ったところで答えなど出るはずがないのに。

羽田沖で逆噴射した日本航空の片桐清二機長にしても、今度のアンドレアス・ルビッツ副操縦士にしても、そういうヤツが操縦する飛行機に乗るか乗らずに済むかは運次第だ。飛行機に乗らなければ事故に遭う可能性はゼロだが、乗るであれば可能性はゼロにはなりそうにない。
このような事故は、何千万フライトに1回というような限りなくゼロに近い事故であるので、そんなことを心配する必要があるのかと思う。

まあ、それでもやらないよりはマシだから、パイロットを3人体制にするのはムリとしても、操縦士のどちらかがトイレに行くときはほかの乗務員がコックピットに入るとか、コックピットから直接トイレに行けるようにするとかすれば防げるかも知れないが、もし操縦士がもう片方の操縦士を殺してしまえば何だってできるわけで、飛行機を故意に墜落させる可能性をゼロにすることなんかできない。

今度の事故でジャーマンウイングスや親会社のルフトハンザの責任は逃れられないが、かといってどうやったら防げたのかは分からない。
ルビッツという男は、網膜剥離で視力が低下し、自分の視力の問題で機長への出世が断たれたと思って鬱状態にあったらしい。かつての恋人にはちょっとおかしな素振りを見せたり、大変なことをしでかすかも知れないと言っていたそうだが、会社がそんなことを把握できるわけがない。

会社では年1回の健康診断で、10分ほど精神科専門医の聞き取り調査があったそうだが、それを見抜けなかった。テレビでは「10分で分かるわけがない」と言っていたが、60分でも分からなかっただろう。
ルビッツは勤務先でおかしな態度を見せていなかった。鬱病は、鬱でないのに詐病することもできれば、その逆で鬱でないように見せかけることも比較的容易だ。
あとからごちゃごちゃ批判するのは簡単なのである。

この事件で気になるのは、ルビッツが重い鬱であったこと、それを隠してパイロットとして勤務していたことばかりが注目されている点である。
鬱病患者が症状を隠して仕事をするなどして、とんでもない自殺をして他人を巻き込んだりして恐ろしいと過度に思われているフシがある。

ルビッツは重度の鬱だったようだが、そうなったのが会社のせいで、会社は自分を正当に評価せず、待遇が悪いと思い込んだ場合、会社への意趣返しで客を巻き込んで自殺し、大損害を与えてやろうと考えたかも知れない。
まあ、そんなヤツもいるかも知れない。だが、当たり前の話であるが全員が全員そうではない。

かくいう私も、数年間に鬱状態になって心療内科に通っていたことがある。私の場合は鬱といってもそれほど重度ではなく、夜中に過換気症候群になるなどのパニック障害が出る不安症というヤツだった。夕方くらいから手が震えだし、夜中に「息ができない」とパニックになって家から飛び出したこともあった。
パニック発作を経験したおかげで、「通勤電車でそれが出たらどうしよう」と思うようになり、通勤電車が苦痛で仕方がなかった。

その状態のときは、本当に陰鬱だったし、本当に死んでしまいたくなった。仕事の忙しさやプレッシャーも原因にあると思われ、朝礼の日に会社のビルから飛び降りて嫌がらせしてやろうかと考えたこともあった。
だから、ルビッツのようなヤツがとんでもないことをしでかした気持ちも分からなくはない。彼は自分の健康面から将来に絶望し、会社の厳しい評価に怒っていた。
彼がやったことは許されるようなことではないが、彼がめちゃくちゃ特殊であることは理解せねばならない。

あまり誤解が進むと、「鬱病患者に仕事をさせるととんでもないことをしでかすから出勤させるな」などとなりかねない。
私の場合、上司に自分の現状をすべて話して、「仕事を続けられないかも知れない」と言っていたが、理解ある上司は「それやったらそれでいいし、仕事できるんなら仕事してくれ」と言ってくれたので、なんとか通勤しながら心療内科にも通院して、半年ほどで改善した。
もしこれが、「お前はビョーキだから出勤するな。欠勤だ」と言われたら、余計に絶望を感じていたことだろう。一度、鬱病患者のレッテルを貼られ、二度と社会復帰できないような世の中になっては堪らない。

ルビッツなどの鬱病患者の話を聞いていて、「オレには関係ねーわ」と思っている人も多いだろう。
私だって自分が鬱になるとは思ってもいなかった。どちらかというと、鬱になるヤツなんて心が弱いヤツだと思っていた。
実際、心が弱いのかも知れないが、絶対にならないと思っていたのに、自分で明らかにおかしいと思う頃にはもう手遅れ。毎日0時に布団に入っても3時4時まで寝られず、夜中にパニックになって初めて気が付く。
鬱なんて誰でも、本当に簡単に罹ってしまう。世間でよく言われているが、風邪と同じである。
しかも、鬱は鬱になってみないと、それがどんな状態なのか絶対に理解できない。ルビッツを批判することは簡単でも、ルビッツの心境を理解できる人はそれほどいないだろう。

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28日(土)に、先日このブログで紹介したGoogleが運営しているGPSを使った陣取りゲームIngressが京都で行ったイベント「Shonin」(証人)に参加してきた。
XMアノマリーといい、3月28日に世界数カ国で行われ、ゲーム内の陣営、青(レジスタンス)と緑(エンライテンド)で得点を競い、今後のゲーム内のストーリー展開を決めるイベントである。
京都市内で開催されたイベントは、XMアノマリーのプライマリに位置付けされていて、もっとも重要な地域とされていた。

朝10時受付開始、11時30分からオープニングイベントだった。朝9時半に会場の円山公園音楽堂に行ってみたら、その時点で既に大行列ができていた。
3000人収容の会場に、少なくとも5600人来ていたらしい。
日本のみならず、アメリカやオーストラリア、ヨーロッパから来ている人もいて、台湾からは20人くらいのチームを組んで参加していた。

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オープニングではGoogle副社長でIngressの生みの親であるジョン・ハンケがスピーチをしていた。親日家で知られる彼は数年前に家族と京都旅行をしていて、そのときの体験がゲーム内の仮想現実に実際の建造物などを重ね合わせるというIngressについてのインスピレーションに活かされたなどと話をしていた。

ゲームのルールは、14時から毎時0分から10分までの間、任意の瞬間にどちらの陣営がどれだけポータルと呼ばれる拠点を占拠しているかなどのポイントが集計される。
12時に八坂神社近くの円山公園でオープニングが終了。
14時が京都市役所近く、15時が二条城近く、16時が京都御苑近く、17時が同志社女子大近くで戦いが繰り広げられた。そこまで、もちろん歩きで移動である。

ここで知らない人に対して詳しいルールをごちゃごちゃ書いても仕方ないのだが、コントロールフィールドと呼ばれる陣地で囲むとポイントが割り増しになるというルールがある。
前回、12月に東京で行われたイベントでは、中国、北海道、グアムを繋ぐ巨大コントロールフィールドを緑(エンライテンド)が作成し、不利な状況から一発逆転した。
今回も行われるはずだと思っていたら、まずは青(レジスタンス)が岐阜、岡山の瀬戸内海の小島、三重のポータル3点を繋いでコントロールフィールドを作成。京都を巨大な青の陣地に沈めてしまった。

ところが、すぐさまその青のコントロールフィールドを覆って無効にしたのが緑(エンライテンド)である。台湾、ロシアのカムチャツカ半島、八丈島で囲む超巨大コントロールフィールドを作成。日本の殆どを緑の陣地に沈めてしまった。
それぞれの国のエージェントが協力し合って、今日のイベントのために準備をし、作戦を実行したのである。ものすごくスケールの大きな話だ。

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京都のこのイベントは日本のみならず、世界のエージェント(Ingressの参加者)に注目されていて、普段はコントロールフィールドやポータルの様子を専用の地図で確認できるのだが、そのIngressの専用地図サイトのサーバがダウンするという事態になった。ほかのサーバにも影響してイベントの進行の妨げにならぬよう、Google側がサーバを落としたらしい。

どうなっているのか現地で確認できないため、京都に集まったエージェントたちは混乱の渦に巻き込まれたが、とりあえず4回の戦いは行われた。
戦いといってもスマホを持って画面をポチポチしているだけである。数十人から数百人がスマホを持って下を見ながら一心不乱に何かしている様子は異様としかいいようがない。通りすがりの地元のおばちゃんらが、「あの人たちは何をしてはるんやろう」と怪訝そうに話をしたり、トラックの運転手が「なんやコイツらは」とキレていたのが印象的だった。

そんな戦いを終えて、18時からは京都国際会館でアフターパーティと呼ばれる打ち上げが行われた。グッズの販売やちょっとしたダンス、京都市長の挨拶、この1週間活動を頑張った人への景品の贈呈などがあり、イベントの結果発表だった。
京都以外の世界各地では青(レジスタンス)が緑(エンライテンド)を圧倒していたのだが、京都では緑(エンライテンド)がポイントで世界各地でのポイント差をひっくり返すほど圧勝し、会場は大いに盛り上がった。

ちなみに、その数時間後にハノーファーで行われたイベントで緑(エンライテンド)が大敗、さらに、別で行われていた世界に31個ある大玉を青はワシントンD.C、緑はロッテルダムに持って行くというイベントで青が13個、緑は0個という結果であったため、XMアノマリー・ショーニンはトータルで青の勝利で終わった。

正直、やっていない人には何のことか分からないだろうが、とにかくイベントは面白かった。外国人が大勢参加する国際色豊かなもので、日本各地からのエージェントが大勢集まった。それぞれの陣営で協力し合って何かするってのがこれほど面白いとは思わなかった。
それに、京都を巨大なコントロールフィールドで囲うため、青や緑の陣営がそれぞれ奮闘し、さらにそれの邪魔をするためにいろんな作戦が日本各地で行われていたことにも感心した。

イベントは大変楽しかったのだが、アフターパーティの前あたりで腰痛が悪化してしまった。8時間くらい歩いていたせいかも知れない。
それでも、毎日作業をやり続けることでゲーム内で貰えるメダルがあるため、コルセットを腰に巻いて近所のポータルまで出かけた。
他人から見れば狂っているんじゃないかと思うほどIngressをやっているわけだが、それほど面白いのである。文章で書いても面白さの少しも伝わらないところが実に惜しいというほかない。

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"20世紀のインターネット"の香りが漂うメールマガジンというのは、企業が勝手に送りつけてくるもの以外、個人でやっているものなどはとっくの昔に廃れたのかと思っていたら、まだ健在らしい。しかも、未だに有料のものが多数あるとか。
岡村隆史が明石家さんまの生い立ちを記した有料のメールマガジンを契約しているとテレビで話していたが、わざわざ金を出して有料のメールマガジンに登録して読もうという人がそれなりにいることに驚かされる。

コラムニストや評論家は有料メールマガジンをやっていることが多い。コラムや論評で飯を食っているのだから、読みたきゃカネを出して読めということなのだろう。大した自信だ。カネを取っている以上、それなりの内容でなければならない。有名人はブログなどに広告を載せて、広告掲載料で儲けているが、それだと読者からカネを取っているわけではなく気楽にやっている。何を食ったとか、どうでもいいことをアップしてりゃいい。

サヨク評論家の佐高信も有料メールマガジンをやっているらしい。近年ずっとサヨク論壇誌の売上が芳しくないが、サヨクは一定の支持を集めるので、月4回の発行で864円も取っても、読者がそれなりに付くのであろう。1回200円。本当にそれほどの価値があるのかは知らない。
週刊新潮や週刊文春などの週刊誌は400円であるが、1回200円ちょっとのメールが週刊誌の半値以上の価値があるとは思えないが、まあ価値観は人それぞれである。

その佐高信のメールマガジンの第39号(3/20)が、メールマガジンのサービスを提供するまぐまぐのニュースで取り上げられていた。

【まぐまぐニュース】反日と対日批判の区別がつかない日本人が総ネトウヨ化する日

要約すると、第二次大戦中に日本軍の捕虜となったルイス・ザンペリーニの体験を映画化した「アンブロークン」について、日本の保守勢力が反日映画としてレッテル貼りし、国内で上映できないようにしている。日本全体が安倍首相のようにネトウヨ化しているというもの。

こんなことに200円強を取っていることに驚きだが、「アンブロークン」について事実誤認がある。いや、誤認しているのではなく、コラムのなかでネトウヨがやっていると触れているのと同様に「都合の悪いことに蓋」をしているだけなのか。

「アンブロークン」について、佐高信はザンペリーニの実体験であり事実であると断じているが、原作の書籍には事実でないことが多数含まれている。
例えば、捕虜収容所では日本兵が捕虜を痛めつけたり殺したりするのは日常茶飯事で、日本人の食人の習慣から捕虜が生きたまま食べられたなどとある。

捕虜を痛めつけたり殺すことはあったとしても、日本には昔から食人の習慣などない。ましてや、魚の活き造りのように生きたまま食うなどあり得ない話だ。たった70年前の日本人がそんなことをするわけないと誰もが思う。
中国人や韓国人など中国文化圏の連中は、未だに赤ん坊や嬰児を粉末にしてカプセルにして薬として飲むヤツがいるほどだが、日本にはそのような風習も習慣もない。
中国人が日本が中国大陸で酷いことをしたという話をするとき、「日本兵が中国人をミンチにして人肉餃子にして食べた」という話が必ず出てくるが、人を殺して食うのは中国人の習慣であって、日本人はそんなことをしない。

原作の「アンブロークン:勇気とサバイバルの驚くべき実話」の著者であるローラ・ヒレンブランド、ザンペリーニ自身が日本兵の残酷さを際立たせようと話を盛った可能性が高い。
イラク戦争のとき、「イラクで搭乗したヘリが銃撃に遭った」と話を盛ったアメリカのニュース番組のキャスターがクビになった。そんなヤツの言うことは信用できないからである。
ならば、「アンブロークン」自体も信用が置けない代物になってしまう。

映画「アンブロークン」は反日映画ではないと主張する人が多い。確かに、問題の日本兵の食人描写などは出てこないが、反日映画であろうがなかろうが、この映画に嫌悪感を示す日本人がいて、映画会社が配給しないこともあり得る話だ。
太地町のイルカの追い込み漁を批判する「ザ・コーヴ」の上映で揉めたように、なんらかの揉めごとが予想されるし、観客動員や収入も大して見込めない。
そもそもの話として、ニューヨーク・ポスト紙が「陳腐で登場人物に深みがない映画」と批評するなどし、ソニー・ピクチャーズのCEOが流出したメールのなかで「アンジェリーナ・ジョリーには監督の才能がない」と言及したような作品である。
制作費6500万ドルに対し、興行収入1億6100万ドルと、興行的には成功したが、"反日プロパガンダ"に関する批判が保守層からあろうとなかろうと、こんな映画をわざわざ劇場まで足を運んで見ようと思う日本人がどこにいるのか。

映画の配給会社も商売で映画をやっている。制作費1億4500万ドル、興行収入6億1900万ドルのアニメ映画「ヒックとドラゴン2」が日本で劇場公開されないくらいなのだから、「アンブロークン」が公開されなくてもおかしくない。このような映画は、劇場公開されずにいわゆるソフトスルー、Blu-rayやDVDがリリースされるだけになっても不思議ではない。

こんなことを言い出すと、韓国や中国の反日映画はどうかという話も出てくる。
例えば、張芸謀(チャン・イーモウ)が監督し、クリスチャン・ベイル主演の「金陵十三釵」(The Flowers Of War)は、1937年にあったと中国が主張する南京虐殺をテーマにした反日プロパガンダ映画であるが、日本で劇場公開されず、ソフトもリリースされていない。

「アンブロークン」が公開されないことを憤る連中は、「アンジェリーナ・ジョリーが監督したのに、ネトウヨの抵抗によって劇場公開されないのはオカシイ」ということらしいが、監督としてはどう考えてもチャン・イーモウの方が上であり、「金陵十三釵」が日本で見られないこともオカシイのではないのか。

日本のサヨクや外国人は、「日本は対日批判の映画を受け入れて、過去を見つめ直すべきだ」などと主張する。確かに、アメリアが言うには日本の捕虜収容所でのアメリカ兵捕虜の死亡は収容者の40%に上り、ドイツの1%と比べてめちゃくちゃ多い。国際法に違反して捕虜を非人道的に扱ったのかも知れないが、事実でないことまで多分に含まれるような対日批判を無条件で受け入れる必要などない。
大体、映画のような娯楽をもって「歴史を学べ」とか、アホなのかと思ってしまう。

今後、中韓の反日ロビー活動によって、ハリウッドで反日プロパガンダ映画が量産されると予想される。ハリウッドの連中は、「ジャップはバカだから、反日映画を作ってもすぐに忘れてほかのハリウッド映画に飛びついてくる」と小バカにしているに違いない。
デタラメな日本人像が描かれていて、日本人に説教を垂れるふりをしてただただ日本人を貶めようとするだけの映画なんか日本国内で上映する必要などない。上映しても構わないが、少なくとも義務ではない。どうせ、反日プロパガンダ映画の興行収入が芳しくないと、サヨク連中は「歴史に向き合わない日本人」などと説教を垂れるのだろう。

映画ごときに「日本人は残虐だった」などという説教など吹きこまれたくないし、日本人がそれを義務として負う必要などないのだ。

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昨日のYahoo!ニュースに掲載された現代ビジネスの記事がなかなかよかった。

【Yahoo!ニュース】この国はきっと滅びる!就活のバカたち 学生もバカなら、面接官も大バカ (3/26)

自己分析によって自分を過剰にアピールする学生と、アホな質問しかできない面接官。そんな面接だけで今後の人生が決まってしまうのだから恐ろしい。

就職活動をする時期になると、大体の大学生は中谷彰宏の「面接の達人」を買って読むと思う。かくいう私も1冊だけ買って読んだ。人によっては、目的別のバージョンを複数買って読んでいるかもしれない。
それを読むと、自己分析をして自分がどんな人間で、どんなアピールができるかを知り、面接でアピールするようにとある。
今になって思うが、学生が人に自慢できるようなことをやっているなどということは滅多になく、大抵はクソみたいな内容から捻り出したことを大袈裟に言っているだけである。

私の場合、学園祭実行委員で責任者とかやっていたが、面接でアピールする機会はなかった。
面接の本を読むと、圧迫面接とか奇想天外な質問をしてくるとあるが、理系の面接ではそういうのはあまりない。だから、自己アピールをさせる面接もそれほどなくて、大学でどんな研究をしているのかなどを訊かれることが殆どだった。
思うに、変な面接は開発職などの理系学生の採用では行われず、営業やら総務などの文系学生向けのような気がする。SPIのテストについても、1社も行っていなかった。
だから、「面接の達人」は大して役に立たなかった。

開発職の社会人になって思うことは、採用する学生は普通のヤツにしてくれと都度に思う。
私が勤める会社は東証二部上場の二流会社であるため、あまりいい新人が入ってこない。これは人事で採用担当のヤツが言っていたが、うちに来るのは夏頃まで就職が決まらずに就職活動している残りモノだ。
最近はブラックさが消えて残業代も出るようになったので、同じ世代のサラリーマンの平均的な給料よりは多く貰っているので悪くないのだが、優秀な学生は一流会社が根こそぎ持って行き、そこからこぼれ落ちたちょっと優秀なのは中の上の会社が持っていく。うちみたいな中の中は、さらにその残りしか来ないのだ。

別に学歴が高いとか、めちゃくちゃ弁が立つとかでなくていいから、普通に挨拶ができて、普通に会話できる学生を取ってくれたらいい。人事部門がなぜ普通の学生を採用できないのかと小一時間問い詰めたいわけだが、人事に言わせると、普通のヤツが来ないのである。
たまに普通のヤツが来ても、ソフトウェア開発希望なのに「C言語はやったことがありません。Javaしか知りません」というヤツがいて、冷や汗が出たことがある。就職していきなりソフトウェア開発で活躍できるなど思っていないが、大学で2~3年かけて学んでおくべきC言語の基礎を社会人になってからやるのである。これでは高卒採用と変わらない。

だが、「ロクなヤツが来ない」という人事の言い分も一部は理解できる。
入社して3年目か4年目くらいのとき、会社説明会でどんな仕事をしているのか学生に話をしてくれと人事に依頼されたので、説明をしたことがあった。
面接の本では、「会社説明会では積極的に質問して名前を売っておくように」と書いてあるが、私が勤める会社に来るレベルの学生はそんなことはしない。まあ、私もそうだったのでそんなことは気にならなかったが、どうしても気になったことがひとつだけあった。

話をする前に自前に参加者の履歴書を見ていたのだが、汚い字で書いているヤツや、空白だらけのスカスカの履歴書が結構あった。面接の本や大学での説明会で「履歴書はキレイに書いて、大きい空白ができないようキッチリ埋めるように」などと言われたはずだ。
だが、どう見てもテキトーに書いたとしか思えない履歴書が散見された。

それで、仕事の説明のあとに、ひとこと言わせてもらた。
「うちの会社が第一志望ではなく、就職活動や面接の練習として会社説明会に参加されている学生さんが多いと思いますが、入る気がなかったとしても、履歴書やエントリーシートはきっちり書かないと練習にもならないと思いますよ。先ほど見させてもらいましたが、ずいぶんといい加減な人がいますね」

練習の段階から不真面目にやっている学生が、ほかのもっといい会社では本領を発揮することができるわけがない。
私は学生のためを思って言ったのだが、総務部の連中が起きに召さなかったらしく、そのあと何度も開催された会社説明会に二度と呼ばれることはなかった。
そんな学生が結構たくさん来るのだから、採用する方も大変なのかも知れない。

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