先っちょマンブログ

2015年05月

20150525-1

先週末の16日(土)にエアコンを買いに行った。13年前に我が家を新築したときに取り付けたエアコン4台はいずれもまだ使えるのだが、さすがに古くなってきて樹脂が黄ばんできたし、自動クリーニング機能もないし、それになんといっても省エネでないため、とりあえずよく使うリビングのエアコンを買い換えることにした。

エアコンを買う家電量販店はどこでもよかったが、ヤマダ電機に行った。ヤマダ電機は「店員の質が悪い」などとネットでよく言われていて、確かに店員が少なすぎ、商品知識もあるようには思えない。だが、私が勤める会社の製品を導入してくれた大口顧客であるから、ヤマダ電機にはある意味恩があるのでヤマダ電機を利用せねばならない。

エアコン売り場に行ってみたら、ヤマダ電機の店員ではなく、富士通の販売代理店から販売の応援で来ていた人が接客応対をしていた。
家電量販店や大型酒店などは、店員不足を補うために応援の名目で週末に人を寄越すよう販売代理店に要求する。代理店は顧客の要求を無碍に断るわけにもいかず、応援派遣を派遣する。大きいものが小さいものを苛めるこの制度が好きではないし、富士通の関係者が応対していたら、富士通の製品を勧めてくるに決まっている。
実際、応援で来ているその店員は、富士通のエアコンを勧めてきた。14畳タイプで新製品の上から2番めのタイプだ。表示価格からさらに値下げして14万5000円だという。

この時期にエアコンを買い換えると型落ち製品が安く買えると産経新聞の生活面に書いてあったので来てみたのだが、型落ち商品は富士通のものしかなかった。応援店員によると、パナソニックや日立などは10月に新商品が出るので、型落ちを狙うならその時期じゃないとムリと言われた。新聞に騙された。
ただ、富士通は今がモデル入れ替え時期で、型落ち製品は前の一番いいモデルだったものが4割引きになっていた。しかし、性能的には勧められた新製品で上から2番めのタイプとあまり変わらず、さらに新しいほうが値段も2万円ほど安かったので、結局それにした。

13年前にリビング用のエアコンを買ったときは25万円ほどしたと思うのだが、以前よりも省エネの割に安くなったもんである。
ちなみに、寝室用の6畳タイプも一緒に買おうかと思ったのだが、それもよさそうなのが12万円前後したのでやめておいた。6畳用と14畳のエアコンの値段が大して変わらないとは。

精算の段になってやっとヤマダ電機の店員が出てきた。工事の日や家電リサイクル法の段取りをしている間に、ヤマダの店員が会員証を「ケイタイ de ポイント」というスマホの会員証に変えて欲しいと言ってきた。
スマホアプリの会員証にすると、来店時に店の入口にある機械でポイントがあたるスロットを実行できる。だが、あんなもんどうやっても10円分の10ポイントしか貰えないので、通常の会員証でできなくなってからやっていないし、スマホにアプリを入れて10円ずつ貰おうと思う気にもなれなかった。

別に普通の会員カードでよかったのだが、断るのも面倒だったので店員が勧めるように「ケイタイ de ポイント」に移行した。入力時に店番コードとPOSコードというのを入力させられた。恐らく、店の店員ごとにある番号で、「客をケイタイ会員に移行させた」という実績が店員の評価に繋がるのだろう。
ただ、あとあとよく考えてみたら、ヤマダ電機に買い物に来たとき、スマホを持っていなかったらポイントを付けられなくなってしまう。今までならば財布に会員カードが入っており、財布を忘れた状態で買い物することなどあり得ないから関係なかったが、スマホ必須になり、さらにレジでアプリを立ち上げてログインしてバーコード画面を見せないといけないため、面倒になった気がする。

それはともかくとして、クレジットカードでの精算をしている間に、今度はヤマダ電機の通販のキャンペーンみたいな紙を店員が持ってきて、「エアコンをお買い上げ頂いた方に、このなかの商品から3000円分までプレゼントとして差し上げているんです」と話を始めた。
米や大阪王将の餃子、家庭用洗剤の詰め合わせなどがあって、そのなかから選んだ金額を3000円分までヤマダ電機の会員のポイントを付け、そのポイントで買ったことにするので費用負担は一切ないという。

この話を聞いたとき、「これはアカンやつちゃうかな?」と直感的に感じた。
ヤマダ電機では店舗で日用品や薬まで取り扱っているが、それを通販でも販売している。ただ、食料品などをヤマダ電機の通販を利用して買う人などいるとは思えず、通販事業が振るっていないのではないか。そのため、売上を増やすために顧客にサービスとして話を持ちかけているのではないか。
そうでなければ、エアコン売り場などにキャンペーンとして張り出しておけばいいものの、精算の段階で話をしてくるのだから、内緒でやりたいことのように思えてならない。
ヤマダ電機がポイントをくれて、それで顧客が購入する。ヤマダ電機本体は損をするが、通販事業の売上は増やせる。形を変えた循環取引みたいに思えてならない。
とりあえず欲しいものはなかったのだが、水とパンケーキミックスだけ頼んだ。本当にその分のポイントを付与してくれて、そのポイントで買ったことになった。

家電量販店はAmazonなどのネット通販専門業者に押されて経営が厳しいのだという。実店舗を持つとその分の費用がかさむし、人件費も多く必要になる。Amazonは郊外の配送センターに人を投入するだけでよく、接客など無用、最低限のサポートだけ提供するだけで済む。
利用者もエアコンや洗濯機、冷蔵庫など、設置が必要なものは家電量販店の実店舗で買うが、テレビやHDDレコーダあたりは自分で設置ができるので、通販サイトで一番安いのを買うようになってきた。

現にかつては相当勢いのあったヤマダ電機も苦戦していて、今日になって郊外型店舗を全国で46店舗畳むというニュースが流れた。ヤマダ電機は全国に1000店舗以上展開しているらしいので、46店舗の閉鎖は大したことないかもしれないが、それでも実際は相当苦労しているのだと思う。
車で行ける範囲の実店舗がなくなると困るので、問題ない範囲でなんとか頑張って貰いたい。

20150524-1

今年、海外で人気格闘ゲーム「モータルコンバット」の最新作「Mortal Kombat X」が発売された。シリーズ映画化もされた人気作であるが、人気を集めた理由はその残虐性にある。

対戦で勝つと「Finish him(her)!!」などと命令され、決まったコマンドを入力することでFatalityと呼ばれるめちゃくちゃ残虐な方法でとどめを刺すことができる。そのFatalityなどを集めた動画がYouTubeで公開されている。



私が中学生の頃、メガドライブで初めてやった「モータルコンバットII」あたりはFatalityがかなりショボい感じだったが、今のPlayStation 4のグラフィックはめちゃくちゃリアルである。

この「モータルコンバット」はここ数作は日本で発売されていない。昔は「究極神拳」と訳されていたFatalityが残虐になりすぎて、日本のゲーム規制では18歳以上向けのZでも発売できなくなったからだ。
18歳以上なのに残虐だからという理由でなぜ発売できないのか理解ができない。年齢規制のホラー映画はめちゃくちゃ残虐でも劇場公開され、DVDやBlu-rayが発売されるというのに、残虐ゲームはとにかく規制だらけなのだ。

だから、海外で発売されているゲームでも、日本で発売されると訳の分からない規制が入ってめちゃくちゃになることがある。
一人称視点シューティングの「コール・オブ・デューティ モダンウォーフェア2」では、テロリストグループに潜入してロシアの空港で一般市民を銃で殺戮するシーンがあるのだが、日本版は市民を撃てないようになっていて、アメリカ版などでは一般市民を殺しながら歩いて行くシーンが、日本版だけ何もせずにただブラブラ歩くだけという間抜けなシーンになっている。

また、最近PlayStation 4で発売された「グランド・セフト・オートV」をやったのだが、これの規制もなかなか酷かった。
主人公のひとりが冒頭でセックスしているシーンは全カット、知り合いをボコボコにして道路で踏みつぶし、頭蓋骨が割れて脳みそが見えるシーンもカットされていた。そのくらいならまだいいが、ストーリーの途中で口を割らせるために拷問するシーンがあるのだが、拷問シーンだけフェイドアウトしてカットするから、道具を選んでフェイドアウトの繰り返しが何回か続くというバカみたいな映像を見ることになった。

日本のコンシューマゲームはコンピュータエンターテインメントレーティング機構(CERO)という民間団体が年齢制限を決めているのだが、18歳以上が対象のZ指定でもとにかく規制だらけだ。メーカー側が勝手に規制をしているという話もあるが、とにかく誰の考えてやっているのか分からない暴力表現の規制が山ほどある。
どうも、日本人は暴力ゲームをやると、それをやった人間が暴力的な犯罪者になると考えているらしい。

それを絵に描いたようなできごとが、先週19日(金)の参議院文教科学委員会であった。
次世代の党の松沢成文議員が先に挙げた「グランド・セフト・オートV」を名指しで引き合いに出して、残虐ゲームのさらなる規制を求める質問を行ったのだ。それを知ったゲーマーたちは一時騒然となった。

松沢議員はかつて「グランド・セフト・オート3」が神奈川県の青少年保護育成条例で有害図書指定されたことや、重大な少年犯罪の被疑者がこのゲームの大ファンだったことを挙げ、ゲームはほかの媒体に比べても青少年に与える影響が大きいため、規制を強化せよと訴えた。
さらには、佐世保の女子高生殺害事件や名古屋大学女子学生による殺人事件、川崎の中1殺害事件を例に挙げ、海外の研究では暴力的なメディアが若年者に依存や鬱、攻撃性増加をもたらすとされており、新聞である教育研究者が殺人に関するゲームやネットの影響が窺われると発言していたとした。

それに対し、政府側として山際大志郎経済産業副大臣が答弁に立ち、「青少年保護の観点から残虐ゲームに対して一定の歯止めをかけなければならないという問題認識は共有する」としたものの、その一方で表現の自由があること、ゲーム業界にはCEROが規制を行っているのでそれをサポートしていきたいとした。

19日(金)にネットが騒然となったとき、「グランド・セフト・オートのシリーズが今後日本で発売されなくなる」と大騒ぎしているヤツがいたが、実際は次世代の党のバカな議員が暴力ゲームをやり玉にあげて質問し、政府側が適当にかわしたという内容でしかない。

それにしても、未だにこんなことを言うヤツがいるとは思わなかった。なんら科学的根拠に基づいていない。昔でいう「ゲーム脳」などというものはとっくに否定されており、「グランド・セフト・オートV」で主人公の犯罪者になってゲームをやったからといって、それを真似て人殺ししたり銀行強盗をするヤツもいない。いたとしたら、そんなヤツはゲームをしていなくてもやっていただろう。

中学生のとき、散々「モータルコンバットII」をやって究極神拳でコンピュータの対戦相手を虐殺しまくってきたが、未だに人を殺したこともなければ、虫も極力殺そうとしない人間でしかない。

日本のゲーム業界は、暴力に関しては世界で一番厳しい規制をしいている。今でも十分規制だらけのゲームをやらされているのに、これ以上アホな規制が入ったり、海外の面白いゲームを暴力が理由で日本だけ未発売にしていいとは思えない。
「グランド・セフト・オートV」は18歳以上向けで、実際に店舗でもネットでも18禁対応だから子供が簡単に買うことはできないし、これから政府が選挙権を与えようとしている18歳以上の人間がゲームに影響されて犯罪者になると考えているのだとしたら、もうこれは国民がバカにされていると考えていい。

「暴力ゲームはよくない」という非科学的な思い込みでさならる規制をしろとか、一体何を考えているのかと思わざるを得ない。
こんなもんが保守を気取る次世代の党の議員がやることだと考えているのなら大間違いだろう。

選挙の比例区では次世代の党が保守層の受け皿になると思っていたが、今後それはないだろう。
たかがゲームと考えるなかれ。表現に関してなんでも規制したらいいと考えているような政党は、信用に値しないのである。

20150522-1

漫画で名探偵の主人公が「犯人はこのなかにいる!!」とか「犯人はお前だ!!」と言うセリフのように、「犯人は在日!!」と書かれるのがネットの常になっている。いわゆる在日認定だ。
強姦事件や殺人事件が起きようものなら必ず出てきて、犯人が逮捕されてもやはり出てくる。

犯人が本当に在日韓国人だったり、日本に帰化した元韓国人だったりするが、全部の事件でそう言っていればいずれは当たる。毎日「大地震が起きる」と予言するのと同じだ。

殺人などの重大犯罪を犯せば、普通の外国人なら服役後に強制送還されるのに、在日韓国人や在日朝鮮人は"特別永住者"の外国人であるので、本国に送還されることもない。外国人犯罪者であっても、日本に居続けていいことになっている。
それに、強姦牧師・金保のように、在日であることが一目で分かる本名が隠され、通名という偽名のみで報道するマスコミがあるなど、日本人でも許されていないような特別扱いを受けることができる。

在日連中が特別扱いされていることは本当に腹立たしい。帰化によって日本国籍を得て日本人名になっている場合は仕方がないとして、韓国籍なのに本名が隠されることなどあっていいわけがない。
本当のことが隠されて事件報道されるのが当たり前になっているから、ネットで在日騒動が起きるのも当然に思える。

ネットでは犯人の顔写真が韓国人っぽいということで在日認定が行われたりするが、名前からの類推も多い。通名っぽい名前があるからだ。

21日(木)に2ちゃんねるで秋篠宮家の佳子さまを脅し、皇宮警察の業務を妨害したとして43歳の無職・池原利運(いけはらとしゆき)が逮捕された。
報道では池原は東京都新宿区大久保2丁目在住ということになっていた。

新宿の新大久保界隈に住んでいて、音読みしたくなるような読み方が分からない名前なので、このニュースを見たら直感で「こいつは在日」と思ってしまう。
ただ、確定していないのでそういうことをブログなどに書いたりするのはどうかと思うが、こいつは2ちゃんねるのニュース速報板で、韓国のネット新聞が「佳子さまを慰安婦にしろ」と書いたことを話題にしたスレッドに対して次のような書き込みをしていた。

佳子なんか本来ならヨゴレた子孫で生まれてきてはならない女なんだが
(中略)
佳子を韓国人の手で韓国人の男に逆らえないようにしてやる
ICUには同士の仲間がたくさんいるからな
ネトウヨや日本人が泣き叫ぶのが見られるなら安いもんだ
ならお前のお姫様佳子を犯しまくってやる
韓国人男性がいなけりゃ生きていけない身体にしてやるわ

ニュース記事に掲載できない噴飯モノのめちゃくちゃな内容であるが、自分で自分のことを韓国人と名乗っているのだから、本当に韓国人であるか、日本国籍であったとしても帰化した元在日のようにしか見えない。

ただ本人は「スレを盛り上げるために書いた」などと供述しており、韓国人を貶めるため、あるいはネトウヨをからかうため、韓国人のフリをしていた可能性もある。
現に、こいつのYouTubeアカウントは靖国神社でのイベントや韓国から竹島を奪還することを訴える動画に高評価を付けており、またTwitterでは保守を名乗って韓国人へのヘイトを叫んでいた。それを考えると在日韓国人であるかのようには思えなくなる。

実際はどうなのかは知らないが、安易になんでもかんでも「在日だ」と言ってしまうと、間違ったときに恥をかく。間違っても気にしないからすぐに在日認定するのかも知れないが、拙速なことはやめといた方がいい。

在日認定はいろんな理由で行われる。芸能人などやたら在日認定が多い。
自身が在日であると言及している錦野旦は、かつて「芸能界の半分は在日」などと言っており、出自が不明な芸能人を在日認定すれば半分の確率で当たることになるが、現在はどうなのだろうか。

今回の池原の事件のように、名前による在日認定も多い。端的な例が安藤美姫だ。
安藤美姫の場合、韓国に多い安という字を含む名字に加え、名前にある姫という字も韓国で好んで付けられる字であるため、日本や韓国で在日認定されてしまった。ところが本人は「私が韓国人だと期待した人には申し訳ないけど、親戚のなかに韓国人はいません」と明言している。

名字に金や安など韓国に多い姓の字が含まれていたり、徳や光などよさそうな字が含まれる名字は、かつて在日が帰化するときに好んで選んだ名字であるが、元からそのような名字の人は今さら名字は選べないので仕方がない。
ただ先ほどの述べたように、なんと読むか分かりにくい、音読みしかできない名前や、姫とか哲とか韓国人がよく使う文字入りの名前だとそのうち在日認定されてしまうかも知れない。

今も過去も在日ではないのにヘンに誤解される人が気の毒で仕方がないが、それを避けるためには普段からの言動が重要なのだろう。
韓国寄りのサヨクあたりは「在日への差別が存在する社会が問題で、それを変えていかねばならない」などと言うのだろうが、韓国人っぽい言動をとらず、これから生まれてくる子供に韓国人っぽい名前を付けなければいい話である。

20150521-1

今年の4月、世界動物園水族館協会(WAZA)が日本動物園水族館協会(JAZA)を会員資格停止にしたのは突然のことだった。
日本の水族館が和歌山県太地町で行われている追い込み漁で捕獲されたイルカを購入しており、是正措置を取らなかったためという理由だった。

WAZAは11年前に追い込み漁で捕獲したイルカを水族館が購入することに対する非難決議を採択したが、7年ほど前には「生体の捕獲は食肉用の捕獲と区別して考える」などと言っていた。ところがここへ来て態度を一変させ、日本に対して厳しい措置を実施してきた。
資格停止の上、1か月以内にイルカの入手方法を見なおさなければWAZAから除籍すると通告してきた。

日本では、JAZA会員の水族館が追い込み漁で捕獲したイルカを年間20頭ほど、1頭100万円程度で購入しているという。
アメリカなどでは水族館のイルカの7割を繁殖によって入手しているらしいが、日本では1割強でしかないという。産経新聞の調べでは繁殖経験のある施設は国内に12施設しかないという。産経新聞のアンケートに回答した34施設、379頭のうち、繁殖で得たイルカは39頭だけだった。

殆どのイルカを太地町での追い込み漁で得ているわけで、突然これを中止しろなどと言われてもJAZA側としては困惑するしかない。
繁殖させる設備も経験も圧倒的に足りない。それに、欧米を中心とした外国人による「追い込み漁は残酷」などという一方的で感情的な理由を捕鯨国である日本が簡単に飲めるわけがなかった。

かといって、WAZAから離脱してしまうと、国内の水族館のみならず、動物園もほかの国から動物を譲り受けたりすることが難しくなってしまう。
イルカが手に入らなくなると水族館はイルカショーの運営危機に陥るが、動物全般が手に入らなくなると水族館も動物園も困ってしまう。

JAZAはWAZAを離脱するか、通告を受け入れて残留するかを決める会員による投票を昨日20日に行い、有効票数142票のうち残留99票、離脱43票で残留が決まった。
残留というより、屈服というべきだろう。
JAZAの会長はWAZAの難癖があってこのような結果になってしまったことにたいそう不満がっていた。強引に欧米人どもに屈服させられたのだから、頷ける話だ。

捕鯨問題にしてもイルカの追い込み漁にしても、必ず出てくるのが「可哀相だから」とか「残酷だから」という理由で非難され、「だったら牛や豚ならどうなのか」という議論だ。毎回必ず出てくる。
それで必ず、「イルかもクジラも知能が高い生物で、自分が殺されることを理解し、痛みを与えられながら残虐な殺され方をする」と言ってくる。
そして牛や豚については、「痛みのない方法で安楽死させられている」などと言う。

イルカやクジラの漁は残虐行為で、家畜の屠殺行為は残虐ではないということになっているが、実際は欧米人の動物に関する根本的な考え方が大きいと思う。
欧米人というよりもキリスト教徒であるが、あいつらはイルカやクジラ、サメなども殺すべきではない野生の動物だと考える。ライオンやトラみたいな扱いだ。
そして、牛や豚といった家畜は、神から与えられた食料の動物で、殺されて人間に食べられるのは当然と考えている。
宗教観から牛や豚などの家畜と、それ以外の動物を明確に線引しており、クジラやイルカをどれだけ痛みを伴わずに殺したとしても、結局イチャモンを付けてくるに決まっている。

また、シーシェパードの連中が日本人にはメチャクチャやって、ノルウェーやデンマーク、アイスランドではそれほどでもないことについて、「日本は公海上で捕鯨を行うが、北欧諸国は排他的経済水域で行っている」などという。
だったら、太地町の追い込み漁は公海上どころか、EEZの内側の領海内で行っているものであり、何の問題があるのか。

自分たちはかつて機械油のために捕鯨をし、脂だけ取って捨てていたのに、それが必要なくなったら捕鯨国に捕鯨をやめさせようとする。「イルカは人間の友達」などと言ってイルカ漁を非難する。
そのわりに、アフリカのサファリでハンティングをしたりする。オーストラリアにいたっては、カンガルーを何万匹も間引きするし、「カンガルーの親を車で轢き殺してしまったら、残された子供が可哀相なので棒で頭をぶっ叩いて殺してあげましょう」などと国民にアナウンスする国だ。
ダブルスタンダードなど通り越して、単に自分たちの価値観と同じ国と違う国を分けているだけである。

やむを得なかったとはいえ、日本は欧米人のアホどものメチャクチャな要求を飲んでしまった。WAZAのバックには海外の反捕鯨団体があり、これだけで済むとは思えない。
要求がエスカレートし、水族館と無関係の捕鯨や追い込み漁自体について「やめなければWAZAから除籍する」などと通告されたらどうするつもりなのだろうか。アホな外人どもならやりかねない。「JAZAの及ぶ範囲ではないのでムリ」だと突っぱねることができるだろうか。

本来ならば、通告受け入れの反対票が上回ってWAZAを脱退するくらいの強い信念を日本人として見せるべきであったが、水族館や動物園も商売なのだから、そうもうまくはいかなかったのだろう。
そんななかで、JAZAで投票を行った国内142施設のうち、およそ3分の1の43施設が反対票を投じたことはよかった。イルカの入手と無関係の動物園の票かも知れないが、それでもWAZAから除籍されてもいいから反対したという気概は買いたい。

20150520-1

東芝がインフラ関連事業での不適切会計発覚で揺れている。スマートメーターやETCなどのインフラ事業で、工事の原価を少なく見積もるなどし、赤字を少なく見せかけるようにして営業利益をかさ上げしていた。
有価証券報告書の虚偽記載にあたり、6月末までに修正して提出できなければ、東芝株は東京証券取引所で監理銘柄となる可能性が高い。

インフラ関連の事業で利益のかさ上げが行われた理由として、福島第一原発の事故により、東芝のインフラ事業で稼ぎ頭だった原子力関連事業の先行きが不透明になったからだという見込みがある。
また、毎日新聞は16日(土)の記事で、「高水準にコスト削減要求があったため」と報じた。

【毎日新聞】東芝不適切会計:社の「高水準のコスト削減要求」が背景に (5/16)

私が勤める会社は東芝グループでもなく、インフラ関係の仕事をやっているわけでもないが、この「高水準のコスト削減要求」に関連したことは思い当たるフシがある。
私が所属する部署は、東芝グループのある会社が顧客で、関係が深いのだ。

2010年頃だったか、社長が代わって少し経った東芝の3か年計画のせいでグループ全体でコスト削減や調達改革の嵐が吹き荒れた。
東芝の子会社にも厳しい人件費削減や原価削減の要求が来て、大規模な異動があったり、製品開発に関する大幅な変更があったようだ。上からのあまりにもめちゃくちゃな要求に楯突いた部門の長がさらに下の子会社に飛ばされたなどという話を聞いて、人ごとながら気の毒に思ったものだ。

とはいえ、よその会社で勝手にやる分には全然構わないのだが、東芝のコスト削減の余波がこちらにも回ってきた。
東芝のそのグループ会社に数千円で開発した製品を販売していた。年間何万個かで、数億円の商売だ。それに関し、東芝子会社の調達部門が「中国では似たような製品が半額で売られている。販売価格を半分にしろ」と言ってきたのだ。

1台売っても1000円くらいの儲けにしかならず、タダでやっている技術サポートなどの人件費を考えると儲けなどないくらいだが、自社の売上を伸ばすために営業はギリギリに近い価格で売っていた。
それを半分にしたら、売れば売るだけ数千円の損失になる。そんなことができるわけがない。

それに、顧客の要望に合わせて仕様を変えたり、設定を入れ込んだりカスタムし、厳しい検証を行った上、トラブル発生時には現場に駆けつけるなどの手厚いサポートを無料でやってきた。中国で調達すれば、いい加減な検証しかしていない品質の悪いものが来る上、サポートなど何もない。
そんなもんを引き合いに出すのはいくらなんでもメチャクチャである。

製品を採用する側である開発部門は、当然中国製品の品質やサポート皆無のことは分かっており、引き続き私が勤める会社の製品を使いたがったが、調達・資材といった部門が力を持つようになると開発サイドの発言力は弱くなる。
調達部門に赤字販売できないといくら説明しても聞く耳を持たず、「だったら安いのを作れ」というばかり。だから、半ギレ状態で「だったら中国製を使ったらいいです」とこっちから切ろうとしたら、結局価格維持のままで採用が続行した。

当たり前の話である。アホな調達部門は、サポートにかかる費用のことなどをまったく考慮せず、どんな製品も単なる部品とみなして購入価格でしか評価しない。実際、トータルでいくらのコストになるかが重要なのだが、調達部門はいかに安く調達するかにしか目が行かないらしい。
それで、実際に中国製品を使うつもりはなかったとしても、コスト削減要求の取引材料にするために中国製品を引き合いに出すのだ。
誠意がまったく見られない、そんなイラつくやり方をされてまで、顧客にしがみつく必要などない。

結局、それもこれも東芝本体からの神の声、トップダウンで来たコスト削減要求のためだった。
東芝グループの多くの部門や会社は、仕入先や下請けに嫌がらせとしか思えないような要求をして、コスト削減を実現しようとした。自動車会社の下請けイジメと同じである。
インフラ事業はそれに加え、赤字を無視する粉飾決算でコスト削減を実現したかのように利益を生み出していたのだろう。

東芝の窮地は自業自得だ。現社長は「予算達成目標の位置づけが高かった」と謝罪会見で説明していたが、死んでも達成しないといけない目標による東芝グループのメチャクチャな要求で迷惑を被った会社は日本にどれほどあるだろうか。
「聖域なき調達改革」とかいうコスト削減で、東芝が安物を積極的に調達することも分かった。一般家庭で東芝に関係があるのは家電であろうが、今や東芝のレグザはテレビもレコーダも外注に作らせているだけ。安ものを作って売っているだけなのだ。昔のレグザは好きで、我が家は液晶テレビもレコーダも東芝だったが、今はソニーに統一している。

東芝グループ全体で利益を増やすために、違法行為に手を染め、違法じゃなかったとしても本当に度を越した"調達改革"とやらで東芝は取引先の人間からヘイトを買っただけだった。
それでも儲かればいいってことなのだろうが、そんな会社に未来はなかろう。

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