どうして関西には頭のおかしいオバハンがこれほどいるのか。
保険金のために平気で何人も人を殺すオバハンが定期的に出てくるし、「ヒッコシヒッコシ」とがなり立てながら布団を叩き隣家に嫌がらせをするオバハンもいた。極めつけは、全国30都府県の1200店舗の洋菓子店や飲食店に計7000回も虚偽のクレームの電話を入れて逮捕されたオバハンが出てきた。
兵庫県伊丹市の小野谷知子なる45歳の女が詐欺容疑で逮捕された。この女は近所でも有名なクレーマーで、自分の携帯電話から行ったこともないような店に電話をかけ、買ってもいないケーキやパンに「髪の毛が入っていた」などと因縁をつけ、代わりのケーキを持ってこさせたり、"返金"させていた。
洋菓子店、パン屋、飲食店などに手当たり次第にクレームの電話を入れるために、104の電話番号案内に4650回も電話していたのだという。
ネットには"プロクレーマー"だとの評価が出てたが、正直、これで儲かったかは疑問である。NTTの番号案内は月に複数回利用すると1回の案内につき90円かかる。
4650回も電話番号を案内されたかは分からないが、例えば4000回番号案内を利用するとそれだけで利用料が36万円だ。
7000回かけた電話のほうも気になるが、これはスマホのカケホーダイのような通話料が無料になるようなプランを使えば負担はないが、飲食店などの電話番号をネットではなく104で調べるようなオバハンがカケホーダイプランに入っているかは疑問である。もし通話料がかかっているのなら、そちらの方も相当な額だったに違いない。
嫁さんがフレンドマートというスーパーでパートをしていて、青果を担当しているのだが、世の中には信じがたいクレームを入れてくるヤツが本当にいるのだという。
イチゴのパックを買って、全部食べておきながら「甘くなかった」などといって返金を要求してくるオバハンがいる。あるときは、腐っていたから金を返せと言うので、現物はないのかと尋ねたら「そんなもんは全部捨てた」とキレ出したという。
そんなヤツ相手にしなけりゃいいと思うのだが、返金に応じないと何時間も居座って延々と文句を垂れたり、店のなかで「腐ったもんを売りつけられた!」と大騒ぎするらしい。それに対応させられる社員の時間工数を考えると、カネをくれてやった方が早いからという理由で返金に応じることが多いのだという。
ただ、そうやって返金するから何度もやってくるのである。
そのようなクレーマーは、買った品物を食べておきながら返金を受けるとか、もう一度同じものをせしめて得をしたいという動機ではなく、単純にビョーキであるように思える。
クレームを入れ、店員に謝罪をさせ、自分のその"努力"に対して報酬を得る。それをゲームとして楽しんでいるとしか思えない。
日本一のクレーマーと思われる伊丹市の小野谷知子もそれと同じ手合だろう。供述では「疲れていたので甘いモノを食べたかった」と言っているそうだが、これは捕まった痴漢の「仕事のストレスのせいでやった」という供述と同じである。
小野谷知子の家には、1日に何人も謝罪に訪れる人がいたのだという。小野谷が住む長屋に菓子折りなどを携えた人がひっきりなしに訪れ、怒鳴り声もしょっちゅう聞こえていたと近所のオッサンが証言していた。
小野谷はクレームの電話で「オノタニトモコ」と常に本名を名乗っており、あまりにも何度も電話がかかってくることから、その業界では名の知れたクレーマーだったのだという。
以前、ミスタードーナツが正月に販売していた1000円でドーナツ10個と景品の残りの皿や茶碗が付いてくる福袋を買ったら、景品の皿がいくつか入っているだけで、ドーナツが入っていないことがあった。買った店に電話すると、すぐにドーナツ10個を持っていくと言う。来られても迷惑なので、犬の散歩ついでに取りに行ったのだが、取りに行くときに「ホントはドーナツが入っていたのに、入っていなかったとウソを付いていると思われないだろうか」とは気になった。仕事の昼休みにマクドナルドでセットを買ったらポテトが入っていなかったことが何回かあったが、そのときも電話する度に「持って行きます」と言い、会社なので来るなといって仕事終わりに店に行ったが、そのときも虚偽のクレームと思われていないか気になった。
普通の感覚だとこうだと思うが、感覚がおかしくなっているビョーキの連中は、他人からどう思われているかなどまったく気にしない。
クレーマーとしての素質が最強である。
それにしても、何のチェックもせずにお詫びの品を届けに行ったり、レシートもなしで返金したりする店があるということに驚きであるが、この女にゆすられた店は口を揃えて「風評被害が怖くて応対せざるを得なかった」と語っていた。
ネットで飲食店を調べると、「よくない」とか「美味しくない」という情報で溢れている。「美味しい」という情報もあるが、それほどでもない場合はいちいちネットに書かれない。悪かった情報はすぐに書かれる。だから、真ん中がなくて、僅かのよい情報と、多くの悪い情報ばかりになる。
客商売の飲食店が敏感になるのもムリはない。
そのような風評で溢れる現状や、その風評を鵜呑みにしてしまう消費者があまりにも多いことが、小野谷知子というモンスター級クレーマーを生み出した要因のひとつであるのかと思うと、なんだかイヤな気分にさせられる。