私が実家に住んでいた頃、毎年年末になると父が家中の蛍光灯を新品に取り替えていた。新年を新しい蛍光灯で迎えるのだ。ずっとそうだったのでそれが当たり前に思っていて、結婚してからもしばらく年末に蛍光灯を交換していたのだが、よくよく考えてみると切れてもいない蛍光灯を交換するのはもったいない。
昔の蛍光灯はよく切れたし、割と早めに暗くなった記憶があるが、今の蛍光灯は高寿命だ。アマゾンで1100円くらいで売られているパナソニックのパルックプレミアで寿命9000時間、2200円くらいのパルックプレミアLSで15000時間だ。しかも、寿命といってもその時間経過時点で当初の明るさの80%くらいある。
蛍光灯が安く、長寿命になり、いい時代になったと思う。
とはいうものの、先日、アマゾンのタイムセールでNECのLEDシーリングライト(8畳用)が4622円になっていたので、衝動的に2個購入してしまった。そろそろ2個使っているリビングの蛍光灯を変える必要が出てくるかもと思っていたからだ。
LED電球はかつてに比べて大幅に値下がりしたので、家の電球をLEDに入れ替えた。普通の白熱電球はできる限りLED電球に置き換えた方がいい。消費電力が全然違うため、電気代も変わってくる。白熱電球はよく切れるが、LED電球はその何倍も長持ちだ。
蛍光灯のシーリングライトをLEDのものに変更する必要があるかは疑問だ。LEDにしても元々それほど高くない消費電力が半分になるだけだし、蛍光灯自体が安いのでわざわざ変えても減価償却まで時間がかかる。シーリングライトはそのままで、蛍光灯だけをLEDを使った蛍光灯の丸管に変えることもできるが、LEDの蛍光灯がそれほど安くない。LEDシーリングライトの寿命は40000時間とされていて安い蛍光灯の4倍持つわけだが、蛍光灯の照明を作るメーカーが減ってきたこともあって新規で買うのならいいが、わざわざ買い換えるほどでもないのが実状だ。
それをなんとなく思っていたものの、「2個で9200円ならいいか」と思って買ってしまった。元々使っていた8畳用の蛍光灯シーリングライトより明るくなった気がするが、すごく変わるというほどでもない。何段階かで明るさの調整ができるが、暗くすることなどまずないのでどうでもいい。
結果からいうと、今までと大して変わらなかったが、「LEDシーリングライトを使ってみたい」という欲求は満たせた。電気代も単純計算で半分になるので、まあ結果としてはよかったのかも知れない。
私は普段から飲みに行くこともなければ、外食もほとんどしない。全然カネを使わないので、なにかでカネを使いたくなって、すぐに必要なさそうなものでも買ってしまう。
お盆休み前には、シャワートイレをこれまたアマゾンで買った。家を建てたときに買ったINAXのシャワートイレが15年経ってもまだ使えていたが、水流が少し弱くなったような気がしたので故障する前に新しいのを買った。
INAXは今LIXILという名前に変わっているが、INAXのシャワートイレを使っている人はLIXILのものに買い換えると水道を分岐させる栓がそのまま使えるのでいい。自分で水道工事をしなくても、元栓をちょっと止めればすぐに取り替えられる。
2万5000円のリモコンタイプのものに取り替えたが、すごくよかった。ノズルの前後の位置調整などの機能がないものの、そんなもんはケツを動かせばいい。それより、最近のシャワートイレ、あるいはTOTOのウォシュレットにしても、すごく掃除がしやすくなっている。昔のものは機構部品が多く、凹凸がかなりあったが、今のものはあまりゴチャゴチャしていない。また、ボタンひとつで簡単に便器から取り外せるので、掃除がしやすい。
リモコンにしたことで、ボタンを押すとき腰をひねらなくてもいいし、なにより便器の周りがスッキリした。
もっと早く買い替えておけばよかったと思ったくらい、いい買いものをしたと思った。
いい買いものといえば、最近では珪藻土バスマットもよかった。板みたいなバスマットだが、めちゃくちゃ水を吸ってくれるヤツだ。少し前までかなり高かったが、ニトリで1500円くらいで販売されていたので試しに買ってみたらすごくよかった。
元々バスマットは2枚敷いて使っていた。風呂上がりにそこに乗って体を拭いているわけではなく、浴室内でバスタオルで体を拭いているのだが、それでもバスタオルを取るためにちょっと出たときにバスマットが濡れ、あとから入る嫁さんが濡れたバスマットを不満に思っていた。
珪藻土バスマットは水を全部吸い込んだうえにすぐに乾く。フローリングが傷つかないように百均のすべり止めマットを敷いておけばまったく動かない。珪藻土バスマットはよく割れると聞くが、普通のバスマットの上に置いたりするから、体重が変にかかって割れたりするのだろう。
これはすごくお買い得だった。
日本ではネットなりそこらへんの店でいいものを安い価格で買うことができる。これは台湾にいくと如実に感じることができる。
台湾では日本で売られているものがそのまま輸入されて売られていることが多いが、当然日本よりも高い。倍くらいする。中国製の商品でも、同じものが日本より高く売られている。
例えば、私が1500円で買ったのとよく似た珪藻土バスマットを台湾の大手ネット通販で見ると、990元(3600円)もする。台湾は給料が日本より安いのに物価が高くて大変だと思う一方で、日本はいろいろ安くてよかったと思う。
本当に必要かどうかも考えずに買いものをするせいで、たまにいいものを買えたと思うことがあれば、本当にムダなものを買ってしまったと思うこともある。
日本経済のためなどとテキトーな理屈を付けておくことにしよう。