先っちょマンブログ

2018年02月

20180228-1

アメリカ・フロリダ州の高校で起きた銃乱射事件で、高校の警備担当警官で保安官代理のスコット・ピーターソン(54)なる人物がトランプ大統領から名指しで批判された。最初の発砲から1分半後には現場に到着していながら、校舎外に4分以上とどまって校舎内に突入しなかったためで、トランプ大統領は彼を臆病者呼ばわりした。

ピーターソンは無給停職処分を受けて辞職したが、のちに弁護士が声明を出し、「ピーターソン氏は臆病者ではなく、あの状況下で景観の規範にもとる行動をしたという見方は間違っている」とした。
彼は発砲が屋外であったものと認識し、屋外での発砲事件に関する警察の行動規範どおりに他の警官に伝えるために身を隠して状況評価を行っていたと主張している。

銃撃犯との撃ち合いをしたくなくて突入しなかったのか、犯人が屋外にいると思って状況確認していたのかどちらか知らないが、屋外云々はあと付けの理由のような気がする。
映画の主役なら状況確認もせずに校舎に突入して撃たれながらも銃撃犯を射殺するだろうし、ただの登場人物なら撃たれて死ぬだけだろう。複数の自動小銃と拳銃で武装した銃乱射犯がいる現場に闇雲に突入できなくて誰が文句を言えるだろうか。

彼の上司である保安官は「校舎に入って殺人犯を殺すべきだった」として彼を処分したが、世の中そう単純な話なのだろうか。
結果的に彼の処分はやむを得ないとしても、大統領が直々に名指しで批判するような事案ではないような気がする。

にも関わらず、トランプはピーターソンを臆病者と罵って打ちのめした。返す言葉で「自分なら丸腰でも突入した」と言う。
エディ・マーフィなら丸腰で犯人と対面して、口八丁で取り押さえるかも知れないが、現実にそんなことは無理だろう。突入して死ぬだけ。丸腰でも突入すべきだったと大統領が保安官代理を批判するということは、「生き延びて恥を晒すくらいなら、死んだ方がよかった」と言っているのに等しい。

「自分なら丸腰でも突入した」という主張は絵空事であり、誰でも「んなアホな」「できんのかよ」と思うに違いない。口で言うだけなら誰でもできる。
そうやってバカにされることを分かっていながら発言するのだから、トランプは本物のバカか、煽り上手の人物かのどちらかだ。

トランプは自分にできそうにないことを他人に強要するという典型的なパワハラを平気で行う。トランプは「気合いでなんとかしろ」と言ったに等しいが、それと似たようなことは社会生活を送るうえでよくある。
上司や顧客が「なんとか仕事を間に合わせろ」と言うことなどしょっちゅうだろう。これまでの経験則で、どう考えても期限内に間に合わないことが分かっているのに、とにかくどうにかしろと言う。顧客がメチャクチャ言うのは仕方がないとして、リソース配分やスケジュール調整、責任を取ることが仕事の管理職が下の人間に向かって「気合いでなんとかしろ」と言うのだからタチが悪い。自分の役目を放棄して、下の人間に圧力をかけることが仕事だと勘違いしている。

世の中のものごとのうち、99%は気合いでどうにかなるものではない。日本だけでなく海外でも根性論めいた問題解決法が示されることがあるが、気合いや根性でどうにかしようとするのは間違いだ。
アメリカの高校での銃乱射事件で、17人も死んだのは警官が校舎に突入しなかったからではあるまい。根本的な問題は、誰でも簡単に銃が手に入る世の中であることだ。
なにかの問題があったとして、その問題を解決するには表面上の問題を拭い取るだけでは真の解決には至らない。勇気のある警官を高校に配備すれば、17人の被害者が5人くらいで済んだかも知れないが、根本的な問題の解決ではない。
トランプは教師に武装させると主張しているが、それも根本的な問題解決ではない。学校が非武装だから銃で襲撃されるのは間違いないし、教師が武装していれば反撃を恐れてやめるヤツも出てくるかも知れない。しかし、教師が先に射殺され、教室に籠城されたらおしまいだ。

銃が簡単に手に入ることが根本的な問題であることはトランプ大統領もよく分かっているはずだ。だが、全米ライフル協会の支持を得る大統領としては銃を批判しにくいし、銃規制もままならない。その代わりに、別の問題をあぶり出し、責任転嫁しているだけである。臆病な警官がいて、そいつのせいだと主張すれば簡単でいい。

これは、先の例で言うと部下にメチャクチャ言う上司も同じだろう。人手不足や仕事の進め方の問題だと分かっているのに、そちらには手を付けられない。だから部下にプレッシャーをかけ、もっと働かせて問題の解決を図ろうとする。ほかに責任転嫁させておしまい。

要するに、トランプもパワハラ上司も能なしということだ。正しい問題解決ができないヤツがリーダーでは組織の先行きが思いやられる。

20180227-1

平昌五輪報道の影に隠れてしまったが、大阪でアメリカ人がとんでもない殺人事件を犯していた。
バイラクタル・エフゲニー・バシリエビチというロシア系と思しき26歳のアメリカ人が大阪市東成区の民泊用マンションに日本人女性を監禁したかどで逮捕されたと思ったら、その後の自供によって西成区の宿泊施設で被害女性と見られる遺体の頭部が発見された。
さらに、殺害された女性の胴体と両腕は大阪府島本町の山中で、両足は京都市山科区の竹林で発見された。

男は先月末に来日し、外国人向け旅行サイトで民泊を予約して利用していた。宿泊先から大きなキャリーバッグを持って出入りする姿が目撃されており、殺害した女性を二度に分けて遺棄したようだ。死体遺棄現場の島本町の山林は大阪市内からかなり離れていて、JR京都線の普通電車を利用しないといけない。両足を遺棄した山科もJR京都線でさらに上った駅である。
移動手段は明らかになっていないが、JRを利用していたのだとすれば、どこぞの外人が日本人のバラバラ死体をキャリーバッグに詰めて移動していたのかと思うと不気味だ。

バシリエビチというアメリカ人がどのような容姿なのか、写真がまったく報道されていないので不明だ。両親は日本メディアの取材に対し、「息子は日本が好きで、日本人女性を結婚したがっていた」と語っていたが、日本人女性を標的に監禁、バラバラ殺人、死体遺棄をするのだからとんでもない変態である。

殺害された三田市の27歳の女性会社員は、マッチングアプリと呼ばれる出会い系スマホアプリでバシリエビチと知り合い、InstagramやLINEを通じて連絡を取っていたのだという。出会い系アプリは海外で普及している「Tinder」だと報道されていた。
こんな言い方をすると被害女性に悪いが、見ず知らずの外人と知り合うために出会い系アプリを使って連絡を取り、あまりのしつこさに渋々とはいえ会っていたのだから、殺された本人にも多少の問題がある。

なぜ見ず知らずの外人と出会いたいのか知らないが、欧米人が好きな日本人女性は多い。誰とでもすぐに寝る日本人だから「イエローキャブ」などと呼ばれてバカにされているが、アメリカに行かなくても日本にたくさんいる。アメリカ軍基地のある場所の繁華街に行けば、米兵のナンパ待ちの女が山ほどいる。情けないことこのうえない。
被害女性がそれと同じかどうかは知らないが、外人含めて異性と知り合いたいからといって安易にマッチングアプリなんぞを使用すると、殺人鬼の餌食になってしまうこともあるわけだ。
死んだ女性はもう遅いが、世の女性は心に留めておく必要があるだろう。マッチングアプリを使わなくても殺人鬼に殺されることもあるだろうが、不順な動機の男が多そうなところに自分から飛び込む必要などない。

バシリエビチが利用していた大阪市東成区の民泊も西成区の民泊も、旅館業法の許可を得ていない違法民泊だったそうだ。利用者の身元確認が不十分なまま利用されており、しかも所有者が日本で不動産投資している中国人だったりする。誰が泊まっていたかよく分からなかったり、管理者が外国人でマトモに連絡が付かなかったり。
私が住む滋賀の田舎くんだりには民泊なんぞないし、民泊は駅からせいぜい10分圏内だろうから関係ないが、自宅の近くに外国人が利用する民泊があったら普通に嫌だろう。見ず知らずの人間がひっきりなしに出入りし、たまに夜中に騒いだりして、ときどき人殺しも行われる。

大阪や京都は外国人観光客が激増したためにホテルの稼働率が90%を超える状態が続いており、日本人ですらホテルを取りにくい。かといって、いつまで続くか分からないインバウンド特需にビジネスホテルを建てまくるわけにもいかず、供給不足、需要過多の穴埋めを行っているのが民泊だ。大人数で安く泊まれるうえに自由に使えるので、海外旅行慣れした比較的長く滞在する外国人には持って来いだ。ホテル不足の解消にも間違いなく役に立つ。
民泊にする方も、買ったマンションや一戸建てを日本人に月単位でリースするより、外国人に短期宿泊させた方が儲かるだろう。外国人が減ったなら、日本人に貸し出せばいい。投資にちょうどよく、カネを持て余す中国人が群がるのもよく分かる。

中国人が所有し、中国人観光客に中国の民泊サイトで貸し出される民泊は日本になんら恩恵をもたらさないばかりか、迷惑行為や犯罪行為の温床となる。中国人に限った話ではないが、とにかくこのような違法民泊の対応は急務である。1泊2000円の宿に泊まるような外国人はマトモではあるまい。
大阪市長は違法民泊を許さないとして厳しい姿勢のようだが、徹底的にあぶり出す必要があるだろう。

大阪の外国人観光客向け違法民泊は、日本人が寄り付きたがらないドヤ街、貧民街みたいなところに多い。外国人は土地柄をよく知らないからだろう。
まずはそこらへんの手入れからお願いしたいし、できることなら外国人所有の物件では民泊ができないなどの法整備もして貰いたいくらいだ。6月には民泊新法が施行され、旅館業法が改正されるが、単に民泊が増えるだけでしかなく、厳しい規制が課せられているわけでもない。
今度の殺人事件では、違法民泊の近くの住民は現場が民泊だということすら知らなかった。外国人が見かけない人が増えたという認識があっただけ。
自宅近くに人殺しの外国人が泊まっているかも知れないと日本人がビクビクするようなことにならないよう、政府や各自治体がさらに積極的に動いていくべきだろう。

20180226-1

昨日、平昌五輪が閉幕したが、結局ほとんど中継を見ることがなかった。冬季五輪に興味がないわけではなく、韓国で開催される五輪だから見たくないわけでもない。NHKを見ないというのはあるが、民法の中継もほとんど見ずに夜に放送されるダイジェストをちょっと見るだけだった。
というのも、1月にPlayStaion 4で「モンスターハンター:ワールド」が発売され、初めてモンハンをやってみてかなりハマったため、時間があればそっちばかりやっていたからというアホみたいな理由だ。
五輪がモンハンより面白そうなら見たかも知れないが、結局モンハンの誘惑に勝てなかった。

閉会式もいつの間にか行われていたが、見せ場は開会式で不評だった人面鳥が再登場したところだったらしい。
K-POPの歌手がわんさか出てきてバカ騒ぎでもするのかと思ったが、CLとかいう旬を過ぎた女性歌手とEXO(エクソ)という男性グループが出てきただけだった。PSY(サイ)が出てきて「江南スタイル」でも踊るのかと思ったが、本人が閉会式のオファーを固辞したらしい。5年前、日韓W杯の件で韓国人がイタリア人に嫌われているのにイタリアのサッカー場で「江南スタイル」を踊って大ブーイングを受けたトラウマでもあるのだろうか。

平昌五輪でのつまらなそうな開会式や閉会式を見ると、東京五輪にプレッシャーがかかる。
五輪の開会式と閉会式で歴代ナンバーワンは2012年のロンドン五輪だろう。それに比べると、その後のソチ、リオ、平昌は屁みたいなもんだ。ロンドン五輪に勝てそうな気がしないが、東京五輪では是非とも頑張って貰いたい。

日本の反韓メディアでは平昌五輪は大失敗に終わるという希望的観測の報道が多数なされたものの、結局前に書いた通り、平均して及第点の60点くらいで終えたような気がする。選手が死ぬとか、会場が崩れるとかになれば話は別だったが、強風が吹きすさぶ会場だったとか、選手が競技開催をメチャクチャ待たされたとか、減点は多くとも致命的でもなかった。
どうせなら大失敗してくれた方がモンハンより興味を引けたかも知れないが、そうではなかった。交通の便の悪さや夜遅くから始まる競技時間など、平昌五輪の減点内容を次の東京五輪で解消するしかない。

日本では平昌五輪最終日前日の24日にいろいろ盛り上がった。女子カーリングが史上初めて銅メダルを獲得し、スピードスケートの新競技マススタートでは高木菜那が金メダルを獲得した。
高木の金は素晴らしいと思うが、正直、このマススタートという競技は好きではない。ショートトラックもそうだが、一発勝負の五輪で、運やほかの選手が大きく関わってくる競技でいいのかと思ってしまう。この競技は転んだ選手の巻き添えになったらそれで終わりだ。ほかの選手の邪魔をすれば失格という審判のさじ加減で決まる分かりにくいルールのせいで、ショートトラックの1~4位決定戦で失格者続出で5~8位決定戦の勝者が銅メダルになったこともあった。北朝鮮の選手が転んで日本選手の妨害をしたことも何度もあった。
ショートトラックやマススタートみたいな競技はやめてしまえと思うわけだが、ハラハラドキドキ感がテレビ向けなのだろう。

高木が金メダルを獲得した女子マススタートには、韓国選手でありながら韓国国内から強いバッシングを浴びたキム・ボルムも出場していた。先日のエントリで書いたが、チームパシュートでチームメイトを置いてけぼりにして晒し者にするという陰湿なイジメを行った張本人だ。試合後にヘラヘラしながら遅れた選手をバカにするように批判したため、韓国人の怒りを買い、青瓦台に対して代表資格剥奪の請願が何十万も集まった。

クレーマー国家 (2/21)

金メダルを期待されたキム・ボルムは、結局高木の後塵を拝して銀メダルに終わったが、レース後にキム・ボルムがリンク上で観客席に向かって跪き、土下座をしていた。シナの皇帝に行う「三跪九叩頭の礼」のような土下座だった。クンジョルと呼ばれる、韓国でもっとの丁寧なお辞儀らしい。

キム・ボルムはバッシング後の記者会見で泣きながら謝罪していたが、韓国国民の怒りはそれでは到底収まらず、「競技に出すな」との声も多かった。そんななか獲得した銀メダルであるが、レース後に最大限の謝罪をしてみせた。
軽々しく土下座するのはどうかと思うし、そんなもんが必要だとは思えないが、そこまでしたのなら許してやってもよさそうなもんだが、代表資格剥奪の請願の署名は60万人を超え、新たに銀メダル剥奪の請願まで出される始末。
キム・ボルムは表彰式でも終始うつむいていて、インタビューでも謝罪をしただけでノーコメントだったが、相当叩かれて参っているようだ。

「打落水狗」(水に落ちた犬は打て)の精神はシナ文化圏の連中によく見られる。自分の立場が上だと認識すれば、弱いヤツを徹底的に叩きまくる。相手がどんな謝罪をしようが絶対に許さない。
銀メダルを取りながら、それにも触れずに最大限の土下座をしても許されない。彼女はなにをすれば許しを得られるのだろう。恐らく、どうやっても許されないに違いない。死んでも許されないだろう。

韓国人はよく、日本政府に対して「慰安婦のおばあさんに対して心からの謝罪をしろ」と口にする。謝罪の声明を出したくらいでは許されない。心からの謝罪がなにかが不明であるが、安倍首相がキム・ボルムのように土下座をしても許されないのだろう。鳩山由紀夫が韓国で勝手に土下座していたが、それと同じでやるだけムダというものである。結局、なにをしようが絶対に許さないのだから。安倍首相が小指を詰めようとも、切腹しようとも、次また同じような要求をするだけ。

ムダな謝罪はやるだけ損―― 韓国の女子スケート選手が身をもって日本人に教えてくれた。
それを知れたのだから、平昌五輪に意義はあった。

20180225-1

YouTubeをザッピングする感じでテキトーに見ていたら、画面の右側に表示されるオススメ動画にAKB48の「恋するフォーチュンクッキー」が表示されていた。再生回数1億回を超える人気曲だ。
AKB48にはあまり興味がないが、「このMVは流行したなぁ」とか思って再生した。YouTubeの画面下に動画に対するコメントが表示されるのだが、タイ語らしい書き込みが多数ある。タイの文字はハングル以上に奇妙で難解な文字に見える。

4年も前のMVになんで今頃タイ人が反応しているのかと思っていたのだが、どうやらタイで昨年発足した姉妹グループBNK48が歌うタイ語版の「恋するフォーチュンクッキー」が大ヒットしていて、「オリジナルを見に来た」というタイ人が多いらしい。

AKB48の姉妹グループは海外にもあって、一番活躍しているのが国外初進出となるインドネシアのJKT48だろうか。2011年に発足し、現時点でメンバーが60人くらいいるそうで、CDシングルも16枚リリースしている。
BNK48は2017年発足で、これまでにCDシングルを2枚リリース。2枚目の「恋するフォーチュンクッキー」は、CDが数千枚売れれば大ヒットのタイで1万5000枚売れたという。
第1期オーディションは応募が1357名だったが、2月1日に締め切られた第2期では1万782名に激増したそうである。



MVを見れば明らかだが、メンバーの雰囲気や衣装、MVのイメージなど、AKB48で成功したフォーマットを外国に展開しつつ、現地のメンバーを採用してそれっぽいアレンジを加えている。
タイ版「恋するフォーチュンクッキー」の八重歯のセンターは、ピムラパット・パデゥンワタナチョーク(通称モバイル)という15歳の女の子らしい。本名もさることながら、ニックネームもユニークだ。
タイ人は名前が長いので親がニックネームを付けて本人がそれを使うらしいが、それがメチャクチャ適当であるようだ。BNK48のメンバーでいうと、MobileのほかにMusicとかMindとか、なんで英語のそんな名前を付けるのかというのがいるし、一般のタイ人もスポーツや食べものの名称をニックネームとして使っている人が多いという。

タイ人の名前はともかくとして、日本での48グループは人気に陰りが出てきて、その代わりに乃木坂46などの人気があるようだが、インドネシアやタイではうまくいっているようである。今年は7年越しで台湾のTPE48が発足した。これまでメンバーオーディションが繰り返し延期になるなどして、永久に設立されないのではないかと思われていたが、なんとかなった。

タイやインドネシアのアイドル事情はよく知らないが、台湾のアイドル事情はそこそこ知っている。そんな私に言わせれば、TPE48が活躍できるかは正直五分五分だろう。
台湾でも日本好きの間でAKB48系のグループの人気はそれなりにあるが、広い目で見るとK-POPの連中に完敗している。台湾のアイドルグループはK-POPに寄せているところがあり、AKB48グループのようなごった煮で、言葉は悪いがお遊戯っぽい歌がウケるかは微妙だと思う。

現に、2月4日のメンバーオーディションの最終結果発表もボチボチ扱われる程度の芸能ニュースで終わってしまったし、それら台湾の現地ニュースに付けられたコメントを見ると「AKB48の人気が下降気味なのに大丈夫かいな」という書き込みが多く見られた。台湾は日本の芸能事情にやたら詳しいのが多いので、AKB48グループの実状を知られており、秋元康がTPE48でやろうとしていることを見透かされている感じがしないでもない。

また台湾には子供が芸能界を目指していても高校を出るまでやらせないという、極めて常識的な親が多い。台湾人と台湾の芸能界の話をしているとき、台湾人が確かにそうだと言っていた。
台湾の芸能人は18歳でデビューし、20代後半でやっと売れるというパターンが多い。日本のように小学生や中学生のアイドルは極めて少なく、ドラマの子役も少ないので、いろんな台湾ドラマで同じ子役をよく見る。
TPE48も日本と同様にロリコンメンバーを多く入れたいようだが、そううまく集まるだろうか。

日本のアイドル文化の輸出は結構な話だが、その手のロリコンアイドルだけでなく、ほかの悪い文化まで輸出されないかを危惧してしまう。

台湾でもアイドル歌手の握手会はよくあるが、日本に比べるとだいぶ緩い。握手券1枚で10秒だけ握手できるとかではなく、どこの店でもいいからCDを買って握手会の会場に持ち込めばそれにサインをしてくれるし、ついでに握手もして、話もできる。お願いすればツーショット写真も撮ってくれる。
CDは持ち込んだ分に全部サインしてくれるので、100枚持ち込んで100枚サインさせる鬼みたいなヤツも出てくる。地方のCD屋が店頭販売用に何百枚も持ち込んでいたこともあった。
駆け出しのアイドルも、CMにも出る大物歌手でも大体同じ対応で、人気歌手だとサイン会に1000人以上並び、それぞれがCDを複数枚持っているので、サイン会で歌手本人が半日以上サインと握手と会話を続けることもざらだ。

ファンにとっては少ない投資で歌手本人と触れ合うことができるのが台湾の芸能界である。ここにAKB商法を持ち込んでも絶対にうまくいかないだろうし、批判を受けることは間違いない。既にAKB48のメンバーがそれに近いことを台湾でやって評判が悪かった。
なるべく現地に合わせたイベントを展開するのであろうが、AKB48グループが日本でやっているあくどい商売をやると必ず失敗するだろう。

とはいえ、現地に権限を与えてすべて任せてしまうと、中国のSNH48のような失敗が繰り返される恐れがある。2012年に上海で発足したSNH48は中国国内で順調に活動してたが、2016年になって現地の運営が北京にBEJ48、杭州にGNZ48など姉妹グループを勝手に作ろうとし、AKB48の運営から契約違反だと申し渡されることに。散々揉めて、結局は名前はそのままに姉妹グループを解消することになった。
「軒を貸して母屋を取られる」このパターンは、中国に進出した日本企業が、中国人のコントロールがうまくできずにゴネられまくり、最終的に全部乗っ取られてしまうのとまったく同じだ。

海外での事業展開は難しい。インドネシアはうまくいっているようだが、タイや台湾でのAKB48グループが数年後も無事であるかは分からない。
日本式でガチガチにやったらうまくいかないし、かといって現地に丸投げしても絶対にムリ。そこらへんの加減が難しい。日本の企業でそうなのだから、芸能界ならなおさらだろう。
BNK48やTPE48がうまくいくことを祈るばかりだ。

20180223-1

アメリカでは毎年1万人以上の人間が銃によって死んでいる。2015年は1万3000人、2016年は1万1000人程度で、アメリカでは毎日30人くらいが銃で死んでいる。半数くらいは自殺によるものであるが、残り半分が事件性のあるものなのだから少なくはない。殺人事件における銃の使用割合は3分の2くらいで、大体の殺人事件で銃が使用される。

アメリカに銃乱射事件の定義はないが、あるデータベースでは4人以上の死傷者が出た事件を銃乱射事件と定義して統計を取っており、それによると2015年の銃乱射事件発生件数は372件で、1870人が被害に遭い、うち475人が死んでいる。
アメリカでは毎日1件くらいは死傷者が4人以上の銃乱射事件が起きていることになる。

銃の所持が認められている国における国民100人あたりの銃の所持数はアメリカが世界一で88丁になる。大体国民ひとりあたり1丁くらい銃を持っている。アメリカの家庭の4割に銃があるようなので、銃が複数ある家庭が多いのだろう。
家にある銃を子供が持ち出してトラブルを起こすことも多い。2015年は学校での発砲事件の発生件数が64件だった。

アメリカでは毎年何千人も銃によって殺害されているというのに、銃規制が行われる気配すらない。これには、合衆国憲法修正第2条には次の条文が関係しているとよく言われる。

規律ある民兵は、自由な国家の安全にとって必要であるから、人民が武器を保有し、また携帯する権利は、これを侵してはならない。

合衆国憲法の修正第1条から第10条は権利章典と呼ばれ、憲法で定められた市民の基本的人権に関する規定とされている。1791年からずっと続いており、アメリカの保守派は憲法で定める人権規定こそ死んでも守られないといけないと考えており、銃の規制なんぞ以ての外だと考えているらしい。

合衆国の市民としての権利は結構だが、毎年何千人が死んでも守らなければならない権利だとは思えない。アメリカはテロ対策のために毎年1兆円以上費やしているが、9・11の同時多発テロ以降は、テロで死ぬアメリカ人は数十人にとどまっている。
テロ対策にそれだけ費用を費やすのならば、銃による殺人事件対策にもっと本腰を入れるべきだろうとは思うが、アメリカでは銃で人が死んでも政治家たちはそれほど重要なことだとは思わないらしい。

本当は銃規制は必要だと思っているかも知れないが、全米ライフル協会の支援を受けて当選した共和党の議員なんぞは銃規制はおいそれと口にできない。重要な票とスポンサーを失うわけにはいかないからだ。選挙のためなら、国民が毎年何千人か死ぬくらいどうってことないのだろう。

先日、アメリカの高校で退学になった元生徒が引き起こした銃乱射事件があったが、その事件を受けてケンタッキー州知事のマット・ベビンは「事件は銃のせいではなく、暴力的なゲームやテレビ、音楽のせいだ」と発言していた。
ケンタッキー州知事が言うには、年齢制限のある暴力的なテレビゲームを子供たちがプレイして、人命を尊重する気持ちを鈍らせているとのことらしい。

未だにこんなことを言うヤツがいるのかと思わけだが、アメリカ人の保守派には進化論すら否定するヤツがいるのだから、こんなのがいるのがごく普通のことなのだろう。
このケンタッキー州知事は全米ライフル協会の支援を受けている人物であり、ケンタッキー州はド田舎の保守的な州なので銃好きも多いのだろう。彼らの意見を代弁しているに違いない。

もし仮にゲームやテレビの影響で銃乱射事件が起こるのだとしたら、自由に銃を持てない国でそれらが起きないことの理由がつかない。日本で銃乱射事件が起こらないのは、銃がそこらへんに転がっていないからである。逆に日本に銃が蔓延していたら、そこらへんで銃による殺人が起こるのではないか。
それでいうと、銃の所持が認められているスイスであまり銃乱射事件が起きないことを考えると、アメリカの社会や教育自体に問題があるのかも知れないが。

いずれにしても、アメリカはそろそろ銃規制をするべきなのではないかと思う。その一方で、今さら銃規制をしたところでなにか変わるのかという思いもある。
国民ひとりあたり1丁銃を持つアメリカで、今さら銃規制をしたところで、これまでに売られた銃はそのままだから大して変わらないかも知れない。刀狩り令のように銃を回収できるのなら別だが、それだって難しいだろう。

トランプはアホだから、学校で銃乱射事件が起きたことで教員も銃を持てばいいと発言していたが、それでは問題を解決できないだろう。教員が銃撃犯をいち早く撃ち殺せたらいいが、教員は特殊部隊の人間ではないからそう簡単にはいかない。20メートルくらい離れたら、素人が致命傷を与える射撃をするなんてことは難しいだろう。
トランプは2割程度の教員が軍事訓練を受け、銃を所持するとしているが、教育者が軍事訓練を受けないといけないとかマッドマックスの世紀末のような社会ではないか。

このアメリカの銃の問題は、核兵器の問題の縮図でもある。核廃絶などといっても、今さら核兵器を放棄する国など出てこないだろう。「せえの」でなくそうと言ったところで、どこも後出しジャンケンのように最後まで核を抱えるに決まっている。北朝鮮が死んでも核放棄しないのを見ても分かるように、核兵器は核保有国の国家のアイデンティティを保つ最後の砦だ。核さえあえれば、交戦可能な軍隊がなくてもいい。北朝鮮みたいにミサイルさえあえばいい。そんな兵器を自ら手放すわけがない。
それに、アメリカやらロシアが6000発持っている核兵器をちょっとくらい減らしたところで平和でもなんでもない。6000発の核兵器も600発の核兵器も大して変わらない。

アメリカが銃社会を変えられないように、この世の中から核兵器をなくすこともできないだろう。一度普及したらもうおしまい。後戻りしたくでもできなくなる。
アメリカ人は今日も銃でしにまくり、他国を脅す兵器として核兵器が幅を利かせ、そのうちどこかで使われることになるのだろう。

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