先っちょマンブログ

2019年01月

20190131-1

日本とEUの経済連携協定(EPA)が明日2月1日発効される。GDPの合計で世界の3割、貿易総額で4割を占める世界最大級の自由貿易圏になるという。
そういわれてもあまりピンとこないわけだが、EUとの関税が段階的に撤廃され、最終的に日本からEUへ輸出する際の関税の99%、EUから日本へ輸出する際の関税の94%がなくなるという。

消費者が受ける恩恵としては、欧州の食料品の値下げが挙げられる。欧州の食料品というとチーズ、ワイン、生ハムあたりが思い浮かぶが、それらはすべて安くなる。また、皮革製品や履物の関税も最終的にゼロになるので、フランスやイタリアのブランド品の値下げが予想される。
正直なところ、ワインなんか飲まないし、チーズや生ハムもめったに食べないし、ブランド品なんか買わないので、実感するような恩恵に預かれるような気がしない。むしろ日本の酪農家の苦戦が心配される。

一方で、日本が輸出する自動車関税も撤廃されるので、マツダなど国内生産が多い自動車メーカーにとっては追い風だろう。

日欧EPAを非常に気にしているのが韓国だ。韓国は既にEUとFTAを締結済みだが、EPAはFTAよりカバー範囲が広く、知的財産権やら投資、サービス事業も含まれる。さらに、自動車関税の撤廃により、既に関税ゼロの韓国車の大きな脅威になるからだ。
日本と韓国は輸出品目でかぶっているものが多いので、韓国が不安になるのも当然だ。

ただ、韓国は日欧EPAよりもTPPの方がよほど気にしているらしい。これまで「TPPには実益がない」「二国間で結ぶFTAで十分」としてTPPに一切興味を示さなかったのに、朴槿恵政権時代に一度参加姿勢を見せたものの頓挫。その後、TPPの発効に目処が立った頃からまた色気を出し始めた。

TPPの仕組み上、あとから入るのは損だ。発効前の交渉段階から参加していれば自分たちが望む条件を出すこともできたのに、枠組みなどがすべてできあがってからでは交渉の余地はない。途中参加するには11か国すべての国から了承を得る必要があり、自国に有利になる条件なんぞ11か国すべてに飲んでもらえるわけがない。
それにTPPに参加する以上は関税の引き下げが必須であるから、日本からの輸入自動車に関税をかけている韓国では、韓国の自動車メーカーにさらなる競争が必要となる。

それでも韓国がTPPに入りたいというのであれば入れてやれという意見がある。かつての米国に代わってTPPを手動する日本としては、TPPの参加国を増やしたいからだ。
だが、相手はあの韓国だ。国家間の条約や約束ごとを平気で無視する国が、TPPのルールをちゃんと守るのだろうか。

それに韓国は台湾と同様になんの根拠もなく福島とその近隣の県の水産物輸入を禁止している。明らかにWTO違反であるが、ルールよりも感情が優先される国ではそんなことはお構いなし。そんなことをしている国はTPPへの参加資格などない。
TPPへの参加意欲がより強い台湾も同様だ。台湾は国民投票で決まったこともあり、特例として福島近隣の水産物禁輸を認めさせたうえでTPPへの参加を要望しているようだが、日本はそんなことを絶対に認めてはならない。

さらに韓国の場合、ソウル市で今月24日に日本の「戦犯企業」の製品の購入制限を設ける条例が提出された。勝手に認定した284社の「戦犯企業」の謝罪や賠償がないため、それら企業との随意契約を制限するという目的らしい。
ここでもまた日韓請求権協定の話が出てくるわけだが、ここまで来ると話にならない。国民情緒を考慮した条例らしいが、まあこんなことをやっている以上、TPPへの参加など死んでも無理だろう。
まあ、端から日本に頭を下げる気などないので、通貨スワップのときのように「日本が頼んできたら結んでやってもいい」的なことを言うかも知れないが、お引き取り願うしかない。

かつて中国がベトナムを懲罰すると言って中越戦争をしかけたことがあった。結局ベトナムに惨敗しておきながら「勝った」と言い張る精神勝利で終わった。
中華文化圏の連中は相手が気に入らないと大した問題でなくてもすぐに「懲罰を与える」として行動に移す。中国で日本企業の工場が燃やされたり、日本のスーパーが襲撃されて略奪の憂き目に遭うなどしたことがあったが、それ以外にもしょちゅう日本製品の不買運動をしている。
不買運動は中国よりも韓国の専売特許のようになっているが、韓国の不買運動はまったく続かない。飽きやすい国民性なのか、一部が主張しているだけに過ぎないのか知らないが、いつの間にか不買運動が終わっている。少し影響が出るだけ。この中途半端さはなんなのだろうか。やるなら成果が出ることをやらねばならない。

日本でもネット界隈で保守の自称する連中が韓国製品の不買運動を呼びかけたり、反日的とレッテル張りしたテレビ番組のスポンサーの商品の不買運動を呼びかけたりしている。韓国人みたいで本当にかっこ悪い。人に呼びかけて参道を得ようとしなくても、自分だけで買わないようにすればいいではないか。
私はサムスンのスマホもLGのテレビも買うつもりはないが、他人に絶対買うなといちいち言う気も起きない。今まで日本ではそうやってきたではないか。

韓国の現代自動車が日本市場に参入したが、日本ではさっぱり売れずに撤退した。起亜自動車に至っては1台も売れなかったとかなんとか。トミーズの雅がテレビで「ヒュンダイの車に乗ってるのは生野区の人だけちゃうか」と言っていたが、在日以外でヒュンダイの車を買う理由がない。
サムスンにしても、日本ではメーカー名を隠してスマホを販売してうまくいったが、テレビ市場ではうまくいかずに撤退した。
いずれも別に韓国メーカーだからという強い理由があったわけではあるまい。買う理由がないから買わなかった。それだけで十分だろう。

わざわざ不買運動をしてもあまり効果はないし、不買運動などしなくても売れないものは売れない。大して意味のない不買運動などする必要がない。
韓国人はそれを学んだから、ソウルで官製不買運動をやるのだろう。そこまですればご立派とも言えるが、それで懲罰が与えられるかは疑問だ。ソウル市での売り上げなんか微々たるものだろうし、なにより日本の一部企業の最終製品を忌避したところで、部品や素材がほかに使われることなど多々ある。
効果としては、せいぜい自分たちの気持ちがスッとすることと、パフォーマンスとして韓国国民に訴えることができるくらいか。感情で動く人たちはそれでいい。死ぬまでやっとけ。

20190130-1

ブログの登録に使った普段使っていないGmailのメールアドレスを久々にチェックしたら、1月7日にライブドアのお客様サポートセンターから、このブログに書き込まれたコメントを削除するよう要請が来ていた。
これまで、ライブドアのサポートからエントリの削除要請が来たことが何回かあり、放置していたら予告の期日通りに勝手に消されていたのだが、エントリに付いたコメントはサポートの方で勝手に消せないらしい。

神戸地方法務局から削除要請があったようで、依頼内容の文面がメールに転載されていた。以下がその内容だ。(一部伏せ字にし、一部を赤字で強調した)
御担当者様
下記のとおり,削除要請させていただきますので,ご検討のほどよろしくお願いします。

要請の理由
下記URLにおける下記の書込みは,個人の名誉・信用等を毀損し,又は個人のプライバシーを侵害し,当該個人が形成している社会生活の平穏を害するおそれがあります。人権擁護上問題がありますので,削除されますようお願いします。

            記
削除対象
個別記事URL:http://sakicchoman.blog.jp/archives/1061215138.html
先っちょマンブログ「デジタルタトゥー」と題する記事コメント欄における
「コメント番号:1
投稿者名:●●
投稿日時:2016年09月22日 21:50」のコメント

法務省の下部機関である法務局は,国民の人権を擁護するため活動しており,名誉毀損やプライバシー侵害等の情報をインターネット上に掲載するなどの違法行為については,被害者本人からの申告を受けて,法務局がその情報の削除をプロバイダ等に対し要請するという取組を行っています。
今般,神戸地方法務局長は,上記書込みにより被害を受けた者から削除要請の依頼があったことを受けて,削除の要請をしました。
神戸地方法務局長(担当者:人権擁護課長 ●●●●)

連絡先:〒650-0042
神戸市中央区波止場町1-1 神戸第2地方合同庁舎
電話番号 (078)392-●●●●
エントリの内容については読んでもらうといいが、かいつまんで説明すると、2015年4月に姫路市のマックスバリュ英賀保店で店員の対応が気に入らないとして店長と店員に土下座を強要したかどで当時38歳の会社員が逮捕されたという事件について、私がそいつの名前を挙げて非難したところ、2016年9月になって同じ神戸地方法務局から削除要請が来て、ライブドアに強制削除されたというものだ。

それを伝える上記のエントリでは土下座強要犯の名前を書かなかったが、ネットで検索すればすぐに出てくるので「マックスバリュ英賀保店と土下座で検索すればいくらでも出てくる」として実名がコメント欄に書き込まれた。それが名誉毀損やプライバシーの侵害にあたり、個人が形成している社会生活の平穏を害する恐れがあるのだという。
本人が「忘れられる権利」を振りかざしているのだろう。必死になって自分の名前と事件を消し去ろうとしているのは、よほど影響があったに違いない。

私がブログに書いたエントリなら放置しておけばライブドアが勝手に消してしまうが、コメントの一部だけを勝手に消せない仕様ならば、放置しておくと書き込んだ人物が面倒に巻き込まれる恐れがある。だからコメントを非表示にするしかないのでとりあえず対応した。

それにしても納得いかないのが、土下座を強要させたYという男の名前が書き込まれたことについて「名誉毀損やプライバシー侵害等の情報をインターネット上に掲載するなどの違法行為」とされ、さらに土下座強要犯であるY本人が「上記書込みにより被害を受けた者」となっていることだ。

Yの土下座強要はおそらく不起訴処分になったのだろう。不起訴になったため、土下座強要について犯罪者でなくなった一般人Yの名前が晒されており、結果的にYがプライバシー侵害の被害者とされてしまったに違いない。
つまり、ブログ管理人の私やコメントを書き込んだ人が違法行為をした犯罪者で、土下座を強要してニュースになったYが被害者というのが神戸地方法務局の判断である。法務局は犯罪者の味方なのか。

これにどうしても納得できないので、神戸地方法務局の人権擁護課に電話してみた。昼休みに電話すると、向こうも昼休みで担当者がいないとのことで担当に折り返し電話させると言われた。

2時間後に折り返しの電話がかかってきたので、まずコメントを消さなかった場合はどうなるのか尋ねてみた。あくまでも申し立てがあっての要請であって、特に罰則等はないらしい。まあそりゃそうだ。

そしてもっとも引っかかる点として、くだんのコメントについて何が「違法行為」なのかを尋ねた。
実際にあった事件について、実名報道された容疑者の名前をインターネットの上で論評することの何が違法行為なのか。違法行為なのであれば、刑法のどの条文に抵触するのか。事件報道は違法ではないのに、それを論じたものが数年経って違法行為になるのであれば、いつから違法行為になるのか。このような「忘れられる権利」は、最高裁がGoogleの検索結果の削除を認めない判断を下した。検索エンジンではなく、個別のブログで事件報道を元に実名を挙げて批判することが名誉毀損やプライバシー侵害として違法行為になるのであれば、その基準は何なのか。
是非とも知らねばならない。

しかし、ライブドアのサポートにメールを送った担当者が電話してきたにも関わらず、何が違法なのか答えられない。折り返し電話してきたのに、そんな準備もしていない。いろいろ部署内で話し合って決めたはずなのに回答できないなんてあり得るだろうか。

担当者は「法務局としての回答を後日必ず連絡します」と言っていたが、「回答できない場合もある」との断りを入れてきた。
しかし、それはおかしい。人に対して「違法行為だから改めよ」とのメールを送るのだから、「違法行為」だと判断した根拠が絶対にあるはずである。もしそんなものが何もなく、プライバシー侵害を訴えた側を単純に「被害者」とし、私を違法行為を行う加害者だと断罪するのであればそれこそ人権侵害ではないのかと尋ねると、担当者は何も答えられなくなってしまった。

「違法行為の根拠について回答できませんというお役所的な回答はありえないので、違法行為だと判断した根拠を必ず示してください」と伝え、担当者に回答を約束してもらった。私があまりにもゴチャゴチャうるさく言ったせいか、担当者が慎重になって「回答には時間がかかると思いますが」と言われたが、別にすぐに回答などいらない。

何が違法行為であるのか、法務局が出してくる根拠とその判断基準を是非聞かせてもらいたい。判例があるのかないのか知らないが、もしこれが違法行為なのであれば、ネットでブログやSNSを使って事件の容疑者について書き込んだりしたら、数年経って犯罪者になってしまうことになる。
法務局から基準が示されるのだとしたら、今後のブログ運営の参考になる。だから期待して待っておこう。

20190129-1

27日(日)の夜10時、「Mr.サンデー」を見ようとテレビのチャンネルを8にした。前日に大坂なおみが全豪オープンで優勝して世界ランク1位が確定しており、番組でも大坂なおみ特集をするとのことで、それを見ようと思ったからだ。
だが、番組冒頭の宮根の挨拶もそこそこに、当日の夜8時から行われた嵐の緊急会見のもようをお届けするとして、嵐の会見の放送が始まってしまった。

すぐに終わるだろうと思っていたのだが、30分待っても全然終わりそうにない。「いつまで嵐の中継やってんねん」「早よ大坂なおみやれ」とテレビに向かって文句を言っていたら、嫁さんが「世の中の人はなおみより嵐の方が興味あるんだからしょうがないじゃん」と言う。
「今は嵐より大坂なおみやろ」と反論したものの、世の中はそうではなかったらしい。いつまで経っても嵐の会見が終わらないので、プンスカしながら10時半に寝た。結局は11時前まで撮って出しで会見が放送されたらしいが、視聴率は前週の9.7%から大幅アップの13.6%だったらしい。

嵐のメンバーは全員知って入るが、正直なところ嵐の歌は1曲も知らない。「アラシ アラシ なんとか~」と歌っていたデビュー曲のサビの部分しか知らない。
その日の夜に嫁さんが「大野クンが芸能活動を休止して嵐も活動休止だって!」と言っていたが、「知らん」としか言いようがなかった。

嫁さんは嵐のテレビ番組をときどき見て、友人が当選したコンサートに一緒に行くくらいのもんだったが、今回の活動休止を受けて急いでファンクラブに入ったという。
これまではファンクラブに入っている人がコンサートチケットに当選すれば、知り合いを3人まで連れて4人分のチケットを購入できたらしいが、今年からそのルールが変更され、連れもファンクラブの人間でなければならないことになった。さらに別のコンサートで同じ連れにするのはダメとか、いろいろ厳格化されたという。

活動休止とチケット購入のルール変更のため、ファンクラブの会員が1日で240万人から250万人に10万人も増えたという。1年間のコンサートのキャパが240万人らしいが、このままだと会員全員が行けなくなってしまう。当選は休止発表前からの既存会員が優先らしいが、これから2年間はいろいろなことが起こりそうだ。

嫁さんは一応リーダー(大野)のファンらしいが、「嵐ロスとかあんの?」と訊いたら「全然ない」と言っていた。嵐は好きだが熱心なファンではないからそんな感じなのだろう。こんなのが新たにファンクラブに入って、これまでの熱心なファンのチケット獲得の邪魔をしていいのかと思うわけだが、それがあるから既存会員が優先されるに違いない。

「逆に引退したらロスになる芸能人っている?」と嫁さんに尋ねられたが、答えは「おらんなぁ」だった。私が今現在もっとも好きな芸能人は昨年12月に台湾のサイン会にいった王心凌(シンディ・ワン)という台湾の女性歌手だと思うが、嫁さんに「シンディ引退したらどうすんの?」と訊かれても「ほかのを探すだけ」と答えるにとどまった。

それを思うと大したファンではないのかも知れない。再販制度がない台湾で集めにくいCDを中古屋を回って全部集めたし、ドラマや映画のDVD、ほかの歌手とコラボした曲のCDも全部集めたが、所詮はただグッズ蒐集家でしかない。
王心凌は36歳なのだが、「さっさと結婚しろ」と思っている。少し前まで台湾人俳優と付き合っていて、そいつと結婚しろと思っていたのだが別れてしまった。ビビアン・スーみたいにどこぞの成金みたいな金持ちと結婚するくらいなら、芸能人と結婚してくれと思う気持ちくらいはある。日本の女性芸能人がIT企業やパチンコ業界の金持ちと結婚するように、台湾の女性芸能人も金持ちと結婚しまくりだ。相手がイケメンの金持ちならまだマシだが、ブサメンの金持ちが多いから、それだけは避けてくれと思う。好きな芸能人が金のために結婚するのだけはいただけない。

福山雅治が結婚して福山ロスになったとか、安室奈美恵が引退してアムロスになったとかいうニュースをよく見かけるが、自分を振り返ってみれば、結婚、引退、あるいは死んだりして強いショックを受けた芸能人、有名人はこれまでにひとりもいなかった。多分、今後も現れそうにない。

私と同じようなタイプだと、嵐のファンが落胆しているというニュースを見て「解散するわけでもなし、活動休止くらいで嵐ロスとはなに言っとんじゃ」と思うかも知れないが、本当に好きな芸能人がいないからそう思えるのだろう。想像できないのである。実際私はペットロスは体験したので分かるが、嵐ロスは理解できない。

この手の喪失感は1か月ほどすれば自然と和らいでいくものだが、嵐ロスの場合は人によってはこれから2年以上続くかも知れない。「あと何か月」とか思いながらテレビを見るのだ。冗談抜きで深刻な事態にならなければいいと思う。ファンクラブ会員が250万人もいるアイドルなどほかにはいまい。それだけ多いと、その影響は文字通り桁違いだ。
とは言うものの、結局はあまり想像できないからせいぜい「ご愁傷さま」と思うだけであるが。
これからしばらく、嵐ファンの苦難は続きそうだ。

20190128-1

昨日の大阪国際女子マラソンの中継を見ていたら、12キロあたりで福士加代子が前のランナーと接触して転倒し、頭や膝をアスファルトの道路に打ち付けて出血していた。その後、立ち上がって先頭集団に追いついたものの、徐々にペースを落とし、32キロ付近で所属チームの監督に止められてようやく棄権した。

マラソン選手がレース中に転倒しても影響が少なく、すぐさま起き上がってレースに復帰できることはよくあるが、顔や膝から出血しながら走る福士はどう見てもダメージがありそうだった。どうにかなりそうにないから、さっさと棄権して次に賭けるべきに思えたが、本人は気合いでレースを続行しようとしていた。
チームの監督もさっさと止めりゃいいのに、結局無駄に20キロ以上走ることに。次の名古屋ウィメンズマラソンに影響が出たらどうするつもりなのか。

マラソンなどの陸上競技では、このように気合いや根性で走る選手がよく見られる。

昨年10月、福岡のプリンセス駅伝で2区を走る岩谷産業の選手が中継所250メートル手前で転倒し、よつん這いになりながら次の走者にタスキを渡すというシーンがあって物議を醸した。その選手は右脛骨折で全治3~4か月の重症だった。
チームの監督が主催者側に棄権を伝えたものの、選手本人が継続の意思を示したため、主催者がチームに再度確認しているあいだに中継所近くまで来たためにタスキを繋ぐことになった。

一見感動的なシーンに思えるが、流血しながら這って進む選手を応援する観客、「私はこのまま続けさせたい」などと私見を述べる審判員がいて、よくよく考えると気色悪かった。脛を骨折して立つこともできない選手を叱咤激励して「前に進め」と励ますなんて鬼ではないか。

日本ではスポ根漫画に一定の支持が集まるように、根性でスポーツをやるのが好きだ。理屈より根性。
同じような感じで結果より経過が重視されるので、甲子園でひとりの投手を連投させ、大会期間中に何百球も投げさせ、奮闘ぶりが素晴らしいと褒めたりする。最近はその風潮が変わりつつあるが、選手生命を短くしかねないムチャな連投がなかなか減らない。

人間の体は火事場の馬鹿力で一時的に限界を超える能力を発揮できたり、アドレナリンの放出によって一時的に苦痛を和らげることができるのかも知れないが、あとのことを考えれば気合いや根性でどうにかしようと考えるのはどうかしている。

日本のスポーツ界に蔓延する根性論であるが、たまに仕事の現場でも見かける。本当に理解できないのだが、体育会系のノリなのかなにか知らないが、「気合いでなんとかしろ」的なことを言うヤツがいる。
これまでの経験則で、絶対に間に合わないことが分かる納期を設定してただ「頑張れ」とだけ言うバカ。逆立ちしても達成不可能な売上目標を設定するバカ。結局達成できずに結果を振り返ることになるのだが、めちゃくちゃな納期や目標設定が間違っているのにしょーもない講釈を垂れる。

気合いで仕事がどうにかなるのならいいのだが、この世の中のほとんどの事象は気合いでどうにかなるものではない。仕事で精神論や根性論を持ち出すようなヤツは社会人に向いていないから辞めた方がいい。仕事で必要なのは根拠とか分析とか、ロジカルなものの考え方だろう。

日本人は精神論が好きで、結果より経過を重視する。頑張って仕事をする人と頑張らずに仕事をする人がいて、同じ期間で同じ仕事をするのなら評価は同等であるべきなのに、頑張っている方が評価される。それはまだいいが、頑張って結果を残せない人と頑張らずに結果を残す人でも、頑張っている方が評価されることがある。これは本当にどうにかしている。
仕事を頑張っているか頑張っていないかという基準で評価する管理職が多いから、日本の職場は残業することがいいことであるかのように考えられがちだ。残業代のために残業するのではなく、サービス残業ならなおよし。日本の生産性が低いのがよく分かる。

精神論が幅を利かす職場だと、頑張ってるアピールをするヤツが出てくる。実はこれが一番ウザい。同じ部署にいる10年くらい後輩の社員がまさにそれで、普段からめちゃくちゃデカい声で話し、後輩なのに仕切ろうとし、パソコンの前で「そういうことかー」などと独り言を言っている。
チームが違うので直接の後輩でないのだが、私はうるさいヤツが嫌いなのでそいつのことはもちろん嫌いだ。後輩は大きい声を出さず、キーボードやマウスでガチャガチャ音を立てないおとなしいタイプがいい。

その頑張ってますアピールに余念がない後輩が、風邪で調子悪いのに出社したアピールをしていたのが先週の24日(木)だ。午後半休にして昼に帰ると言って、自分の後輩に仕事の指示などしていたが、結局しんどくなって1時間で帰ってしまった。で、そいつが病院で診察を受けたら案の定インフルエンザA型。
翌25日、そいつと机が隣の私と同じチームにいる先輩社員が微熱があると言って会社を休んだのだが、昼頃に熱が出て病院に行ったらインフルエンザA型だった。
バカが無理して出社したせいで、先輩社員にインフルエンザをうつし、その先輩社員が休むせいで私がその穴埋めをせねばならない事態に。
「風邪をひいたら会社に来るな」と言ってあるのに、頑張ってますアピールのためにほかの社員に感染させ、うつさなかった社員にも迷惑かけているのだから死刑でいいくらいだ。

世の中には、従業員がインフルエンザでも出社させようとする企業があるとたまに聞くが、実際は少ないと思う。ただ、熱があるのに無理して出社するバカは一向に減らない。東京でインフルエンザに感染したOLが駅のホームから転落して死んでいたが、調子が悪いのに仕事に行ったところで、本来の力を発揮させることは無理だし、周りに風邪をうつして迷惑をかける。代わりがいないから出社するという意気込みだったのかも知れないが、そんなもんは責任感でもなんでもない。
それを理解せずに無理をして結局死んでいるのだから世話がない。

それでも日本の企業には「多少無理してでも頑張れ」という風潮が未だにあり、その期待に答えねばならないと奮闘する従業員がいる。企業のそんな風潮が従業員への圧力なり、頑張らされているというのが現実だろう。
いい加減、頑張れば評価が上がるとか、無理をしてでも頑張るべきという社会の風潮は変えねばならないと思う。そうでもしない限り、日本の社会から無駄はなくなるまい。少しくらいの無駄ならいいが、今の日本には意味なく頑張らされるという無駄が多すぎる気がしてならない。

20190127-1

週末にネットでニュースを見ていてすごく驚いた。24日(木)にフジテレビが夕方に放送した「プライムニュースイブニング」で、産経新聞の黒田勝弘記者による「韓国人の交渉術」の考え方が紹介されたのだが、それがヘイトスピーチだとネットで批判されているという。
3つのポイントとして、「強い言葉で相手を威圧する」「周囲にアピールして理解者を増やす」「論点ずらして優位につく」が挙げられているのだが、それが人種差別的でヘイトスピーチに当たるらしい。

【BuzzFeed Japan】フジテレビが放送した「韓国人の交渉術」 差別的との指摘相次ぎ「真摯に受け止める」 (1/25)

火器管制レーダー照射問題について、韓国側がしきりに自衛隊機による威嚇飛行を持ち出してきていることについて、番組キャスターが黒田記者の意見を紹介し、「今回の韓国国防部の言動もこれに当たる」と紹介したわけだが、そもそもの黒田記者の意見をテレビという公共の電波で紹介することが問題だとする人が多いという。

黒田記者は韓国人の100%全員がこうだと言っているわけではないことは常識のある人なら分かるはずだが、そうやって他国の人間をひと括りにして悪いことをいうとヘイトスピーチらしい。

黒田記者は元は共同通信の記者だったが30年前に産経新聞に移籍した人物で、韓国の駐在歴が長い。韓国好きであるが、そこらへんの韓流好きと違って韓国のすべてを褒めそやすようなことはしない。韓国人が耳に入れたくないような苦言を呈すため、韓国では極右の記者として知られている。
韓国の食文化について、「世界に広めるためには海外で受け入れられるようにしないといけないので、グチャグチャに混ぜて食べるビビンバのような食べものは変えていかないといけない」と意見を述べたところ、韓国人から殺害予告まで受けたこともあった。

韓国人を知らない人間が想像で勝手に言っているのならともかく、40年くらい韓国にいる記者が韓国で感じた韓国人の一般像がヘイトスピーチなのだという。これには驚くほかない。これがダメなら、「韓国人は○○」というような表現が一切ダメになってしまう。
とはいえ、どうせ「全員というわけではありませんが、相対的に○○の人が多い」という表現をしても文句を言われるのだろう。要するに、今回のような批判をする連中は韓国について文句を言うのが許せないからだろう。これがもし「アメリカ人はデブ」とか「アメリカ人はアホ」だったらヘイトスピーチ批判など出まい。相手が韓国人だからヘイトスピーチ呼ばわりされる。

前に書いたが、私が昨年に都合1か月韓国にいて感じたことは、「とにかく韓国の街は汚い」ということだ。飲食店が立ち並ぶ繁華街に行くと、道がゴミだらけでゴミ屋敷のようになっている。割れたガラス瓶の破片も散乱していたり、汚いうえに危険だ。韓国の連中は自分の店の前を掃除すると損だと考えているヤツばかりで、公共の掃除が入るまで店の前を掃除することをしない。それに加えてゴミをそこらへんに捨てるので、ゴミだらけになる。

こうやって書くとこれもヘイトスピーチになるのだろう。韓国全土がゴミだらけではなく、住宅街に行くと道路上のゴミの量は減る。ソウルの繁華街ならしょっちゅう掃除が入るのでキレイだ。しかし、「韓国がゴミだらけ」というのは私が実際に肌で感じたイメージであり、これのなにがヘイトなのか。
黒田記者が数十年の韓国生活で感じた「韓国人の交渉術」を、韓国に住んでもいないヤツが批判するのは片腹痛い。

「○○人は××」という意見は世の中に山ほどある。そのなかのネガティブな意見は全部ヘイトスピーチにあたるのだろうか。

私は仕事では韓国人とそれほど付き合いがあるわけではないが、中国人と台湾人はよくある。それで如実に感じたのは、中国人も台湾人も仕事でミスがあっても絶対に謝罪しないということだ。
会社の同僚に対しては謝るが、他社の人間には絶対に謝らない。欧米人もその傾向が強いが、中国人や台湾人はその比ではない。文句を言ってもしれっと無視する。文句を言っても暖簾に腕押し状態なので諦めるほかない。相手が諦めるまで無視するのだ。
もちろん中国人や台湾人の全員がそうではないし、「コイツらには謝罪しないでいいだろう」と足下を見られているわけだが、とにかく謝らないヤツばかりなのは間違いない。
これももちろんヘイトスピーチに当たるのだろう。

自称"常識人"どもは、なんでもかんでもヘイトスピーチだとか差別だとか言ってメディアやネットの自浄作用を求めているわけだが、実際は相手を萎縮させ、言論の自由の幅を狭めているだけである。それを主に自由を求めるリベラルなヤツがやっているのだから、世の中おかしいことだらけに思えてならない。

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