「失楽園」や「鈍感力」の著書で知られる渡辺淳一は、週刊新潮で連載するコラムで、これまでにヒドイことを何度も書いてきた。
極左と言って過言ではない内容で、保守系の新潮社とはまったく合わないわけだが、お抱えセンセイの言うことなので、週刊新潮は内容がどれだけデタラメでも載せてきた。
このブログで、これまでに自虐史観を披露したコラムを2回取り上げた。

エロ小説家のお説教 (2008/11/19)
エロ小説家のお説教 第2弾 (2012/03/08)

戦中、近所で苛められていると噂で聞いた朝鮮人を引き合いに出し、「日本は朝鮮人を炭坑で働かせるために何百万人も強制連行してきた」、「現在の在日朝鮮人らはその人たちの子孫」などと、今では誰も言わなくなったことを平然と書く。
南京事件にしても、「中国人が言うのだから、虐殺があったに決まっている」などと書く。

この渡辺淳一や大江健三郎のように、小学生の時分に終戦を迎えた老人たちは、のちの自虐史観植え付けの反戦教育によって正常な判断ができなくなり、死ぬまで自虐史観を唱える者が多い。
ある意味被害者かも知れないが、渡辺のようにデタラメばかり吹聴しても、何のお咎めもないってのは、幾らなんでもオカシイのではないか。

その渡辺が、今日発売の週刊新潮のコラムで、「遅れている日本」と題して、夫婦別姓をしていない日本は、世界のほかの国から見て大層遅れていると説教を垂れた。

渡辺は極左知識人のご多分に漏れず、男女平等などの観点から夫婦別姓制度の導入を以前から積極的に訴えていた。
今回のコラムでも訴えたわけだが、「日本が遅れている」などとこいつに言われる筋合いはない。
コラムのなかで渡辺は、「夫と同じ姓になって喜びを感じる」とする日本女性が多いことにも不満を漏らしていた。

渡辺は「日本が遅れている」理由を、「国際的に見ても夫婦同一性にしている国などほとんどない」と書いていた。
選択できずに、どちらかしか選べないのは少数派かも知れないが、だからといって少数派になったから「遅れている」などと言える脳みその作りを知りたいものだ。
そもそも、他国で夫婦別姓になっているのは、イスラム教など宗教的な理由も大きいわけで、男女平等の観点から夫婦別姓にできる国と日本を比べるのがおかしい。

さらに渡辺はそれにかぶせるように、「東南アジアでさえ、中国、韓国はもちろん、ほかの国のほとんども夫婦別姓である」と書いていた。
"大作家"のくせに、こいつの無知ぶりには呆れかえるばかりである。

中国、台湾、韓国のような儒教国では、欧米的な男女平等の意味合いで夫婦別姓となっているわけではない。男尊女卑の観点から夫婦別姓なだけである。
元々、中国では同姓の人間同士が結婚できなかった。別々の姓を持つ人間が結婚すると、女性は元のせいのままである。これは、別の姓を持つ人間を、一族に加えないという意味合いを持つ。
韓流好きのオバハンがペ・ヨンジュンと結婚しても、名字がペにはならない。あくまでも、女の配偶者はよその者なのだ。

中国や韓国を引き合いに出して夫婦別姓を唱え、あまつさえ、「日本は遅れている」などと吹聴するのが渡辺淳一だ。
そんなに夫婦別姓が好きなら、それをやっている国の国籍を取って、そこで結婚でも何でもすりゃいい。そうすれば、ものを知らないジジイに、「日本は遅れている」などという説教を聞かされずに済むってもんだ。