日本人は学校で平等だとか公平だとか習いすぎてバカになってしまったのか、他人も自分と同じ物差しで測ろうとするヤツが多い。
社会人になれば、平等とか公平みたいなもんは世の中にないということが分かっているくせに、タテマエが幅を利かせるから、人々は常に公平であるべきだという理想論が飛び出してしまうのだ。

麻生財務相が総理大臣をやっていたときのバッシングはその典型だと思われる。

当時の麻生首相が、カップ麺の値段を知らないからという理由で、マスコミやバカな国民が総出でバッシングした。「庶民の食の値段も知らないのか」と。
そんなもん、知るわけがない。生まれながらの金持ちである麻生太郎は、社会のヒエラルキーの下層に位置する者たちが好んで食べるカップ麺などというモノを口にする必要もなければ、買う必要もない。麻生サンのように金持ちでなくても、カップ麺の値段が幾らくらいなのか知らないオッサンも大勢いるだろう。
にも関わらず、「自分たちが知っているモノの価格は、政治家が知っていて当然」とばかりに批判が殺到した。

ホテルのバーで飲んでいたことも叩かれた。「そんな高級なところで飲むんじゃない」と。
これぞバカの極みである。
金持ちは高級バーで飲み食いし、貧乏人はそこらへんの居酒屋で飲み食いする。当たり前の原理であり、批判しているヤツは単に妬みや嫉みで叩いただけだ。
なんというみっともない話だろうか。

金持ちと貧乏人、一流会社勤務と三流会社勤務、いろいろ格差はあるが、何でもかんでも同じ土台で背比べできるわけではない。
そんな当たり前のことがどうして分からず、いかにも正義面して他人を叩けるのかよく分からない。

だから、電力会社の役員の給与が高いとかグジグジ文句を言っている連中は何なのかと思ってしまう。
電力会社という超一流企業に入社して、その中で厳しい競争に打ち勝って出世して役員になった。究極の勝ち組である人々は給料をたくさん貰うものである。
にも関わらず、「電気代の値上げを行うくせに、役員らに多額の報酬を払っているのは許せない」となる。
笑える話だ。

電気代を値上げせざるを得ないのは、原発を動かさないように国と国民が仕向けているからであって、なぜ電力会社の人間が自分たちが勝ち得た給料を削ってまで、電気代の値上げ抑制に少しでも繋がるよう努力せねばならないのか。
当然の義務のように言うヤツがいるが、他人から「お前は給料貰いすぎ。もっと削って俺たちに還元しろ」と言われてる方からすれば、余計なお世話である。

単に電力会社の高給取りの社員が許せない連中がブーブー文句言っているだけにしか見えない。
そして、散々クレームを付けて、電力会社社員の給料が下がれば、「ざまぁ」とか言うだけだろう。

自分のレベルでしか評価できず、常に他人を妬み、他人に恫喝とも言えるようなクレームを付けるヤツばかりが目立つ世の中になってしまった。