せっかく橋下徹の朝日新聞叩きで、人々の関心を呼び戻したというのに、日本維新の会がまたもや寄り合い所帯であることを世間に示すバカをやっている。

日本維新の会は、どう見ても橋下徹のトップダウンによる"橋下政党"でしかないのに、一地方の首長に命令されたくないという国会議員どものプライドが働き、「国政のことは俺たちが率先してやる」と言わんばかりに動いている。
今日、日本維新の会の国会議員団が政党公約の原案を発表したが、速攻で橋下に否定されていた。

これは橋下のプライド云々の問題ではなく、あまりにもめちゃくちゃな内容が含まれているからだ。

その中には、もちろん橋下が言っていたこともある。
例えば、首相の公選制だ。
4年という任期を決めて、国民の投票で首相を決めれば、これまでのように1年ごとに首相が代わり、諸外国から呆れられるという自体は防げる。

ただ、日本における首相の公選制は問題がある。首相を選挙で選ぶということは、これまで政党の選挙で適当に決めていたのと違って、正当性が出てくる。
共和制であるアメリカの大統領は、選挙で選ばれた国家元首である。

日本の元首は誰か。もちろん天皇陛下である。天皇陛下が大臣などを任命するわけだが、首相を公選にしたらそれはどうなるのか。
首相を長続きさせたいのであれば、もっと違う方法を考えるべきだ。

維新の会の国会議員どもが出した原案で、何より一番酷いのが、終戦後100年の節目である2045年までに、在日米軍を全面撤退させるという安だ。
これはさすがの橋下徹も強く否定していたが、あと33年でアメリカに頼らず国を守ることなんてできるわけがない。

自衛隊を国防軍にするだけでなく、軍事予算も相当上積みしないと、絶対に国土を防衛できない。
尖閣問題で、在日米軍がどれだけ中国軍の抑止力になっているかは、報道などでよく分かっているはずだ。中国は、日本を舐めても、アメリカは舐めない。

その依存体質から脱却することをあと33年で実現するなんて、死んでも不可能だろう。
徴兵制でも導入する気なのか。

核があれば、軍隊が少々ショボくても何とかなるが、2030年までに原発を全廃するとか言っているヤツらが、核はOKとはならんだろう。放射能アレルギーのせいで、核実験すらできない。

ならばどうするか。
できもしないことを公約として掲げる政党を、国民が信用しないという術しか対抗手段がないように思える。

民主党は、高速道路の無料化や、ガソリンの値下げすらできなかった。
日本維新の会の国会議員が思い描いていることなんぞ、できるわけながない。まさに、絵に描いた餅である。

そんな餅を見て、「おいしそう」と言ってヨダレを垂らしているヤツは、ただのバカである。