そこらへんのマスメディアに氾濫する「美人○○」とか「美人すぎる○○」とかいう表現は、いい加減飽き飽きしてきた。
昔からあったのだろうが、最近は都度に見かけるようになり、食傷気味である。
何でもかんでも「美人」というようになったのが原因であるような気がする。

こういうのは大抵、テレビ番組のディレクターやら、新聞や雑誌の記者が書いてるだけだから、書かれた方は迷惑しているに違いない。ちょっとくらいは自分で美人だとは思っていても、そういう枕詞が付いてしまうと、映像を見る人のハードルが上がってしまうため、いらぬ反感を買ってしまう恐れがある。

しかも、最近は何でも美人を付ければいいと思っているヤツが多いから、中の上くらいの女はもちろん、中の中くらいでも"美人"と書いたりする。書かれる方はたまったもんじゃない。
一方的に書かれるだけで、記事の校正に参加もできない。自分から「美人○○とは書かないでください」などとも言いにくい。

ところが、世の中には自分で幾らでも訂正できそうなものなのに、敢えて「美人○○」をよしとしているヤツがいる。
産経新聞(神戸総局)の三宅令とかいう記者だ。

この三宅記者、少し前から「美人記者、大盛りいただきます!」という企画をやって、記事を書いている。

【美人記者、大盛りいただきます!】おでんケーキ!?ご当地グルメ食べ尽くしてみた 「姫路食博」編 (11/16)
【美人記者、大盛りいただきます!】重さ2キロ…ホットケーキ征服なるか 秘策は唐揚げ定食 (11/8)
【美人記者、大盛りいただきます!】茶碗20杯3キロ…富士山!てんこ盛り飯 「おおもりめしの こふじ食堂」 (10/24)

出勤するまでに配達されなくなったという理由で産経新聞をやめたので、WEBだけの連載なのか、関西で発行している夕刊に記事として載っているのか知らんが、身内の記者を「美人記者」と書いてしまう産経新聞大阪本社の神経を疑ってしまう。
しかも、当の"美人記者"もそれを受け入れているというわけだ。入社3年目だから、先輩が決めた決定には逆らえないということか。それとも、まんざらでもないと思っているのか。

その記事の内容は、記者が飯を腹一杯食うというものである。
そんなもん、「ロケットニュース24」あたりのWEBサイトでやってりゃいいような内容ではないか。

確かに美人ではあるが、中の上くらいのルックスの女記者が飯を食う記事に、一体どんな価値があるというのだろう。
芸人のヤナギブソンの言葉を借りれば、「誰が興味あんねん!」である。
これは価値観の違いなのか。この記事に、すごい価値を見出すヤツがいるのであろうか。

産経新聞は、ライブドアによるフジテレビ乗っ取り騒動のとき、ホリエモンに「産経新聞みたいな新聞はエンタメ新聞にしてやる」と言われ、ブチ切れていたではないか。ホリエモンは、夕刊フジばかりが儲かっていたことへの当てこすりだった。

こういうアホみたいな、エンタメ以外の何ものでもない記事をせっせと書いているのだから、ホリエモンにエンタメ新聞呼ばわりされても仕方がない。

このような何のためにもならない記事はいらないと思う。「ブログでやってろ」という内容だ。
自社の"美人記者"をいちいち前面に押し出す記事も必要なかろう。

産経大阪の女記者は、大食いをする"美人記者"とか、できちゃった婚の愚痴をコラムとして連載する、そこらへんにいる底辺の女芸能人と同類の記者とか、そんなヤツしかいないのか。
新聞記者なら、そういうイロモンではなく、世相を斬るコラムでも書いて注目を集めたらどうだ。