ここ1週間ほどで政局が急展開し、消費税増税を含む社会保障・税一体改革法案が衆院で可決されたり、小沢一郎が子分を引き連れて民主党を離党し、新党を作る動きが活発になってきた。

野田首相の「何が何でも消費税は増税させる」という意気込みだけは伝わってくる。
消費税の増税は必要だろうが、今の時期でいいのかどうかは分からない。リーマンショックを超えるヨーロッパ発の不景気が日本に到来することが予想されるなか、消費税増税はデフレを一層進めるだけかも知れない。

ただまあ、いつかは必要であって、時期を見ていたらいつまで経っても消費税を上げられない。「肉を切らせて骨を断つ」を実践するかの如く、民主党が分裂しようがどうなろうが、この法案を進めるのだから、野田首相の決意は相当のものだろう。
どうせ民主党は次の選挙で大敗するから、信念に基づいてやるべきことはやって、歴史に名を刻もうという魂胆か。

それを思えば、未だに民主党のマニフェストにこだわる小沢一郎が、逆に一途に思えてくる。
小沢は放射能を恐れて地元に帰らないと嫁さんに暴露されていたし、財源も確保せずに子ども手当にやたらこだわったし、子分を引き連れて中国詣でをするし、クソ野郎の権化みたいなヤツだが、「マニフェストに書かれていない消費税増税には賛成できない」という意見は正しいように思える。

マニフェストに書かれていないと何もできないわけではないが、消費税増税のような重要な事案は必ずマニフェストに書いておくべきであって、都合の悪いことはマニフェストに書かず、都合のいいことばかり書いてそれを破るとは、いかにもめちゃくちゃである。

毎月2万6000円の「子ども手当」はなくなって、名称だけ「児童手当」に戻って、結局月1万円になった。そして所得制限だけが残った。
中止を掲げていた八ッ場ダムは、昨年末に中止を撤回した。
高速道路の無料化は全く実現しなかった。
ガソリン税の暫定税率を廃止してガソリンの価格を下げると言って、「ガソリン値下げ隊」まで作っていたのに、結局なかったことになってしまった。

マニフェストの目玉政策で、何とか実施できたのは、高校授業料の無償化くらいではないのか。

めちゃくちゃ騙されて、挙げ句の果てにはマニフェストに書かれなかった消費税増税である。
めちゃくちゃ過ぎて話にならん。

1年生議員が頭を抱えて、自分の行く末を心配するのも無理はない。
こんな政党に未来はなかろう。

結局、マニフェストは破られるためにあった。
3年前にこのブログで下のような画像を貼ったが、3年間で何も変わらなかった。

 


変化を求めても、中途半端なヤツらには、何もできないということなんだろう。