台湾ドラマのミーハー度が増してきたおかげで、今日立ち寄った本屋で、竹書房が出した「台湾&華流ドラマ パーフェクトガイド」という雑誌を買ってきた。1700円もした。
とにかく、台湾のドラマは何があるのかよく分からず、情報も微妙に少ないので、こういうガイドブックが役に立つ。

この週末、近所のDVDレンタルに行って確かめたのだが、いつも行っている店には台湾ドラマのコーナーがなく、台湾ドラマのシリーズもののレンタルも見当たらなかった。
近所にあるほかの店に行ってみたら、昔ヒットしてF4なるグループまで排出した「流星楽園」(花より男子)や、レイニー・ヤンの「僕のSweet Devil」はあった。
レイニー・ヤンの出世作、「悪魔で候」を見たかったのだが、置いていない。

ガイドブックを買った本屋にしても、DVDレンタルにしても、置いていあるのは韓流ドラマものばかりだ。
まだ本屋の方は許せるが、許せないのがDVDレンタルの方で、棚を何列も使って韓流ドラマをずらーっと並べているのに、台湾ドラマは端の方に申し訳程度に設置しているか、そもそも置いていないか。

歌手にしても、韓流とついたら日本にどんどんデビューするが、台湾の歌手はマトモに日本デビューして、ちやほやされたことがない。

猫も杓子も韓流、韓流と、本当にアホみたいだ。
"韓流スター"のすべてがそうではないかも知れないが、日本で稼ぐだけ稼いで、本国では日本に向けて舌を出しているような連中に対し、よくキャーキャー言えるもんである。

「好きになったのだから仕方がない」とかオバハンは言うのかも知れないが、私だったら、そもそもそういう連中を好きにはならないと思うのだが。

韓流に傾かず、台湾方面に目が向いている人の中にも、よく分からないのがいる。

私が買った竹書房のガイドブックはそうではなかったが、台湾ドラマと、中国本土のいわゆる華流ドラマをごちゃごちゃにしている人がいるのだ。
台湾と中国のドラマを両方とも華流ドラマに分類し、台湾の歌をC-POPなどと表現する連中が多いのだ。

華流の華は、言うまでもなく中華の華だ。中華はシナのことを指す。中華民国にも中華という言葉が含まれるが、それでも台湾は指していない。

中華人民共和国という名称のうち、中華という言葉だけはシナ人が考えた言葉で、人民も共和国も、日本人が考えた和製漢語である。
その中華という意味は、華(文明)の中心に漢人がいるという選民思想に基づくものだ。

台湾は中華思想のシナから見て"化外の地"とされてきたのに、台湾が中国語文化圏であるからといって、華流とするのは違和感がある。日本では華という字の意味がぼんやりとしたものになっているが、ハッキリさせるべきだろう。
元々、F4を日本で売り出すとき、"華流"などとしてきた影響も大きいが、少なくとも台湾エンタメは華流ではない。
ましてや、チャイナでもないのだから、台湾の音楽をC-POPとするなど、言語道断である。

中国も台湾も、全部ごちゃ混ぜにして捉えるヤツがいるから、ロンドン五輪で中国におもねるために台湾国旗が降ろされても、日本では問題として扱われないのだろう。
台湾は、決してチャイニーズ・タイペイではない。台湾国旗の代わりに、台湾のオリンピック委員会の旗を掲げるとは、何とバカげた話だろうか。
台湾は台湾であって、元から中国の一部ではないし、これからも中国の一部ではないのだ。

台湾と中国をごちゃにする考え方は、中国人を利するだけで、台湾人にとっても、日本人にとっても、いいことなんかひとつもない。