世の中、どういうわけか東電叩きがほかの電力会社にも飛び火して、沖縄電力以外の原発を保有する電力会社が平然と国民から叩かれるようになった。
よく分からないのだが、想像してみると「よくも原発みたいなもん作ってくれたな」とか、「あんなことがあったのに、原発を動かすとは何ごとか」という理由らしい。

感情でしかものを考えられない単純なヤツらが多いのだから、仕方がないのかも知れない。ただ、電力会社の社員やOBにとってはたまったもんじゃない。
こんな電力会社叩きが続けば、会社も自分たちのモチベーションも疲弊する。損しかしない。

特にOBにしてみれば、会社の未来が分からないのだから、自分たちの企業年金が心配だろう。
発送電分離とか言われているし、会社の赤字が続けば、どうなるか分からない。
東電OBは半ば諦めているかも知れないが、それでもほかの電力会社は関係がない。

Yahoo!ニュースのコメントなどを見ていると、電力会社関連のニュースというだけで、原発不稼働のせいで電気代が上がりそうになると、「社員の給料を減らせ」とか平気で言うヤツが多い。
まったく意味が分からない。
てめえたちで原発を止めさせておいて、代替としての火力発電に使う燃料費分を消費者に求めようとすると、文句が出るのだ。
こういうのをクレーマーというのだろう。

こいつらはただ単に、電力会社の社員の厚遇、高給取りを妬んでいるだけのヤツである。二流以下の会社の人間が、一流会社の人間を妬んで、叩いているだけである。
電力会社の社員というだけで、めちゃくちゃ言うヤツは、自分の顔を鏡で見てみるといい。妬みや僻みで見にくく歪んだ自分の顔が見られるだろう。

めちゃくちゃなヤツらに絡まれる電力会社の社員は自分たちの立場が何かと心配だろうが、電力会社と何の関係もない私も、今の状況を個人的に心配に思っていることがある。
これまで何度も書いた計画停電とかそういう話ではなく、オール電化住宅がどうなるかという話だ。

オール電化だと停電になると何もできないのだが、そんなことより、深夜電力がどうなるかが心配なのだ。
関電管区のオール電化住宅は、夜11時から朝7時までの電気代が3分の1になる。夜中の電気代が3分の1だから、暑い夏の夜に、電気代を特に気にせず冷房をかけまくれるのだ。

これは、原発があってこその恩恵である。原発は止められないから、深夜もどんどん発電する。それを使わないと無駄になるので、深夜の電気代を割り引いているわけだ。
だからもし、原発が一切稼働できないとか、枝野の野郎が言うように、火力発電だけで間に合う場合は原発を動かさないとかいう状況になったら、電力会社にとったら、深夜の電気代を大幅に割り引くメリットが何もない。
だから、深夜割引なんかすぐになくなってしまうに違いない。

我が家はオール電化住宅で、夏の夜は毎晩冷房をつけている。私は冷房がなくてもそこそこガマンできるのだが、うちの嫁さんが女のくせに冷房なしでは生きられないタイプなのだ。
これまでそうやって生活してきたのに、深夜の電気代割引がなくなったら洒落にならん。

まあ、電力不足が毎年続くことの方が洒落にならんわけだが、個人的には深夜の電気代割引はやめさせるわけにはいかないのだ。
アホな連中が言う反原発の意見のために、暑い夏を過ごすなんてまっぴらゴメンだ。

こんなことを書くと、反原発派は「自分勝手が過ぎる」などと説教を垂れ、「国の将来や子供たちのために節電しろ」なんて言うのだろうが、そんなもんはてめえだけでやってろ。