サッカー・アジア杯の日韓戦で、PKを決めた後に日本人に向かって、日本人を侮蔑する意味で猿のマネをやってみせた韓国代表のキ・ソンヨンは、当初日本人に向けてパフォーマンスをやったと明言していた。スタンドに旭日旗があるのを見て、「お前たちは韓国から文化を学んだ文化劣等の猿だろう」という意味で猿のマネをしたのである。
「自分は韓国人だから」という理由も添えられていた。

ところが、あとになって、「アレは日本人に対してではなく、スコットランド・プレイミアリーグで敵チームのサポーターに猿呼ばわりされたことに対して、それら人種差別主義者のサポーターに向けてやった」と主張した。
前言を翻し、数か月前に白人から言われた差別に対し、欧米人なんか誰も見ていないアジアの辺境で行われているサッカーの試合で、それに仕返ししたのだという。


キ・ソンヨンは、愛国心を見せれば、日本人に対する民族差別も許され、国民からの支持も受けると思っていたが、実際の韓国人はキ・ソンヨンが想定していたよりももう少し常識があって、キ・ソンヨンを非難する声が多かった。
さらには、人種差別を禁じるサッカー連盟から処分を受ける可能性が出てきたため、韓国国内で言われていた、「白人への仕返し」ということにしたわけだ。


小沢一郎は、昨日発売の週刊文春で、中国要人に天皇陛下をむりやり会談させたことについて、「体調が悪かったり忙しいのなら、ほかのどうでもいい行事をキャンセルすればいい」といった内容の不敬発言をしていた。

その日の夜、ニコニコ生放送に出演した小沢は、週刊文春のインタビュー記事について、「天皇陛下に対して、中国の次のボスと思われる人が拝謁を願い出ていることは誇らしいことだ」と解説してみせた。
習近平は、「天皇陛下に拝謁した」とは微塵も思っていないだろう。自分の力を中国国内に誇示するために天皇陛下を利用しただけだ。
誰もそうだと思わないし、小沢自身もそんなことは全く思っていないだろう。それらしいことを、取って付けたように適当に言っただけだ。


総理大臣である菅直人は、米格付け会社が日本の国債の格付けを下げたことについて記者に質問され、「ちょっとそういうことに疎いので、改めてにさせてほしい」と答えた。
市民運動から出てきた政治家が経済のことなんか全く知らないのだろう。誰もが納得する正直すぎる発言なのだが、昨晩から今日にかけて、野党から発言を猛烈に突かれた。「民主党政権の経済政策にダメの烙印を押されて格下げされたのに、トップが経済に疎いと堂々と発言するとは何事か」というわけである。それはごもっとも。そんなことだから、アメリカの格付け会社にダメだと言われるのであろう。

菅直人は今日の閣僚懇談会で、「疎いというのは、詳しく聞いていないという意味だ」と、信じられない釈明をした。普通に考えれば、この場でいう「疎い」とは、「知識や理解が不十分」とか、「関心がない」という意味だろう。誰がどう聞いたってそのように受け取る。
ところが、菅直人は平然と、「聞いていない」という意味であると言い切った。
経済を知らないと言われるより、日本語を知らないと思われた方がいいと考えたのであろう。


これら3人は、自らの発言を問題視され、むりやり新しい解釈を捻り出したり、虚偽の言い訳をしたり、取って付けたようなウソを主張し、自分を批判する世間をなんとかなだめようとしている。
小沢だけはやや系統が違うが、あとからごちゃごちゃ追加して、みっともないことには変わりがない。

3人とも本心で言ったのだから、堂々と本心を主張し続ければいい。間違いだと思い直したら、前言撤回すればいい。
どちらもせずに、適当に言い逃れしようとするのだから、卑怯者というほかなかろう。

よその国のどうでもいいサッカー選手、犯罪者すれすれの政治家ならそれでもいいだろうけども、一国の首相がそれでは情けない。