日本は中国への弱腰外交によって、尖閣諸島への中国漁船領海侵犯問題の幕引きを図ろうとした。那覇地検がどういうわけか中国人船長を釈放し、日本が引くことで沈静化するはずだったのに、中国の暴走が収まる気配がない。
これにはさすがの民主党政権も大慌てだろう。

 

アメリカには、「沖縄の海兵隊はグアムに出て行け」とか言えるくせに、中国には何も言えず、日本の法律にまで口出しされて屈服する始末。そんなことをしているから中国に足元を見られ、どんどん挑発される。
今日には、また尖閣諸島の周辺海域に中国の漁船が現れ、何かしようと画策しているらしい。完全になめられている。

 

中国のこのごり押しが続けば、尖閣諸島が中国に掠め取られてしまうのも時間の問題だ。一応、菅首相らは中国が要求する謝罪と賠償に反抗して見せたが、やることは口先だけの日本国民へのアピールだ。行動が何も伴わないため、何もやってこないと中国に見透かされている。

 

どう考えても、本当に尖閣諸島を中国の手から守りたいのであれば、自衛隊を駐留させるしかない。さすがに自衛隊がいれば、中国だっておいそれと手出しはしてこないだろう。

 

石原都知事も言っていたが、日本は中国がこれまでやってきたことを振り返り、それに対抗しなければならない。
 

中国が領有権を主張する南沙諸島は、1970年頃に海底油田が見つかって、中国がしゃしゃり出てきた。
中国は昔から自国の領土であったということを主張するため、海底に古銭や古い土器をバラ撒いた。それを自作自演で"発掘"してみせ、「ホラ見ろ、昔からシナの領土だったアルよ」と主張した。

 

結果的にその自作自演はバレてしまうことになるが、中国は「ならば実力行使だ」と言わんばかりに、フィリピンが領有権を主張していたミスチーフ環礁に中国軍の見張り台を建ててしまった。
以降、中国軍が駐留し、ほかの国が手出しできなくなってしまった。

 

尖閣諸島もこれと全く同じ方法で取られてしまう。断言してもいい。
中国は、尖閣諸島はおろか、沖縄本島までも自国の領土だと言い張っている。かつて、琉球王国が朝貢をしていた時期があり、さらに沖縄の城壁は日本のそれと違って角が丸いのは中国文化の影響をより強く受けていたからなどという理由である。

 

沖縄本島まで自国の領土だというのだから、もっと手前にある尖閣諸島なぞ当然自分たちのものだと言うだろう。
そうして進軍し、灯台やら軍の施設やらを建設するわけである。
アメリカが尖閣諸島も守ると言っているが、アメリカが手出ししないと見越せば、すぐにでもやって来て、電光石火の如く建築物を造るに違いない。

 

日本は韓国が竹島でやったことで懲りたはずだ。ならば、中国軍が簡単には来られないようにするため、自衛隊が守るしかない。
もし民主党政権がそれをやらないと言うのなら、中国には尖閣諸島を見放したというメッセージを送ることになるだろう。

 

尖閣諸島を取られてからでは遅すぎる。
北方領土や竹島を今さら取り戻せそうにないように、日本には奪われた領土を取り戻す気概など持ち合わせていないのだ。